レイキ

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レイキ靈氣霊氣霊気などとも表される)・レイキヒーリングとは、日本発祥の民間療法である臼井靈氣療法が日本国内外で発展し普及した代替医療であり、一種の手当て療法である。国外ではReiki(あるいはRay-Ki)と表され、 アメリカでは、代替医療として、などの最先端医療に取り入れられている。イギリスオーストラリアドイツオランダオーストリアでは、医療保険が適用されており、医療補助の対象となる。伝統霊気と異なり、日本国外に伝わった後に日本に逆輸入された系統を「西洋レイキ」と区別することもある。また、臼井靈氣療法が元になっていることを明示するため「臼井」または「ウスイ」を前に付加して表記することもある[1]

「Reiki」は日本発祥の言葉として、欧米を中心とする海外で認知度が高い。2001年に発行されたイギリスの辞書「Collins English Dictionary」の新版では、新たに収録する日本語の一つとして、「Ramen」「Bento」「Gaijin」などと共に「Reiki」が選ばれている[2]

近年、新たな技術での脳波測定などの研究が進められている。

概要[編集]

「西洋レイキ」については臼井甕男の始めた臼井靈氣療法が海外で一部簡略化しつつ独自に発展したものである。臼井の弟子の一人であった林忠次郎からハワイ在住の日系人高田ハワヨへと伝わったものが主だが、若干の別ルートから伝わったものもあることが判明している。

当時、アメリカではベトナム帰還兵のPTSD(恐怖体験によるトラウマなどの後遺症)が社会問題になっており、薬やカウンセリングで症状が変わらない患者に対して、レイキ療法が試みられ、その結果、多くの帰還兵が正常な生活が出来るようになり、レイキの効果性を世界中に知らしめることとなった。 日本国内では実践者が少なくなっていたが、代替医療の受け入れに柔軟な海外の国々で流行し、1980年代のニューエイジブームと共に逆輸入される形で受け入れられ広まった。現在、アメリカでは代替医療としてなどの最先端医療に取り入れられ、イギリスオーストラリアドイツオランダオーストリアでは医療保険が適用されている。

効果としては、生命の活性化をはかり、生体内のエネルギー・バランスを調整し、自然治癒力を高めるとされている。リラックス効果は高く、レイキを受けながら入眠すると熟睡しやすい。レイキエネルギーが流れ込むと、深いところからリラックスして、自然治癒力が高まると言われている。特徴として、個人のパワーを使わない(念を使わず、意識でコントロールしない)、習得に特別な修行は必要なく、エネルギー回路を開かれれば誰でも身につけられる、意識しなくても自動的にレイキのエネルギーが流れるなどがあり、その点において、他の気功療法と異なる。西洋レイキにおける基本的な施術のやり方は、受け手が横になり施術者が全身の12ヶ所に順に手をあてていく。終了まで約30分から60分。しかし、レイキは型にはまったものではないので応用をきかせる等、ある程度は自由なやり方で構わない。受け手側は施術中にもし不快感や尿意などを感じた場合は我慢してはならない。ストレスを感じては本末転倒だからである。

臼井が創設して今日も続いている臼井靈氣療法學會(臼井霊気療法学会)の内部伝承によると、新宗教教祖の中には臼井靈氣療法を学んだことがある人が少なからずあるといい、生長の家谷口雅春世界救世教岡田茂吉などの名が挙げられている。

また日本では途絶えていたとされる霊氣の伝授者だが、土居裕氏の研究により、臼井霊気療法学会が現在も存続していることが判明した。

歴史[編集]

伝承によれば臼井甕男(1865年-1926年)が「wikt:安心立命」の境地を求めて1922年(大正11年)3月に鞍馬山にこもり21日間の絶食を行い、21日目の深夜に脳天を貫く雷のような衝撃を受けて失神し、目覚めた時には治癒能力を得ていたという。それを霊気(靈氣、霊氣)と名付け同年4月東京に「臼井霊気療法学会」を設立。翌年1923年には関東大震災が起きたが、その際には負傷者の手当てに活躍したとされる。1926年に死去。

臼井は霊気の伝授レベルを初伝、奥伝(前期・後期)、神秘伝に分けており、英語ではそれぞれファーストディグリー(レベル1)、セカンドディグリー(レベル2)、サードディグリー(レベル3)またはマスターズディグリー等と訳された。臼井が神秘伝まで伝授した(師範)のは21または20人とされるが、その中の1人海軍大佐、林忠次郎(1879年-1940年自死)は退役後1925年(昭和6年)に治療所を開設「林霊気研究会」を設立した。1935年にハワイ生まれの日系2世高田ハワヨ(1900年-1980年)が日本に帰国した際、重度の難病を林忠次郎のレイキにより完治したことから弟子入り。1938年にハワイを訪れた林忠次郎から神秘伝の伝授を受ける。高田は林から神秘伝を受けた13人のうちの最後の1人となる。

高田ハワヨは1970年まではセカンドディグリーまでしか伝授していなかったが、1970年以降サードディグリーの伝授を始め22人がマスターの伝授を受けた。高田ハワヨの孫、フィリス・レイ・フルモトを含めた21人の所属した「レイキ・アライアンス」、22人のうちの1人であった文化人類学者バーバラ・ウェーバー・レイは1982年に、アメリカン・インターナショナル・レイキアソシエーション(現ラディアンス・テクニーク)を設立してレイキの普及に貢献した。アメリカをはじめ、イギリス、カナダ、スペイン、ドイツ、オランダ、オーストラリア、インド、シンガポール、中南米、台湾、香港など世界各地に広まっている。

日本では一旦廃れるも、1980年代にニューエイジブームと共に「REIKI」として逆輸入の形で広まった。その当時は国内ではセカンドレベルまでの伝授にとどまっており、1990年初めにマスターレベルの伝授が行われるようになった。日本国内のみで続けられている霊気は臼井甕男によって創設され現在も存続している「臼井霊気療法学会」がある。

脚注[編集]

  1. ^ 「レイキ」を含む名称ではあるが臼井靈氣療法とは無関係なものも存在する
  2. ^ 「『ラーメン』『弁当』英語です。」 『日本経済新聞』2001年12月4日付夕刊。

参考文献[編集]

  • 土居裕 『癒しの現代霊気法』 元就出版社、1998年 ISBN 978-4906631346
  • 青木文紀 『ヒーリング・ザ・レイキ 実践出来る癒しのテクニック』 元就出版社、1999年 ISBN 978-4906631414
  • エレノア・マッケンジー 『レイキバイブル』 石井礼子訳、産調出版〈ガイアブックス〉、2010年、ISBN 978-4882827245
  • 土居裕 『実践レイキヒーリング入門 愛と癒しの技法』 講談社〈講談社+α新書〉、2009年、ISBN 978-4062725620
  • 長谷マリ 『レイキ解体新書 レイキの真実』 セレブラル、2009年、ISBN 978-4-902577-23-5
  • 望月俊孝癒しの手 - 宇宙エネルギー「レイキ」活用法』 たま出版、1995年、ISBN 978-4884814205
  • 望月俊孝 『超カンタン癒しの手 - 2日で“気”が出る「レイキ」活用法』 たま出版、2001年、ISBN 978-4812701430
  • 土居裕 『レイキ 宇宙に満ちるエネルギー』 元就出版社、2005年、ISBN 978-4861060335

関連項目[編集]