ルッケーゼ一家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ルッケーゼ一家の現在のボス、スティーブン・クレーア(1992年撮影)

ルッケーゼ一家(―いっか、Lucchese crime family)は、アメリカ合衆国ニューヨークマフィア(コーサ・ノストラ)の犯罪組織の一つである。

概要[編集]

サルヴァトーレ・マランツァーノがニューヨーク・マフィアを再編成した時の五大ファミリーの一つで、その時のボスはガエターノ・ガリアーノであった。ジョー・マッセリアとマランツァーノの抗争時に殺害されたガエターノ・レイナを中心とするグループが元である。ハーレムブロンクスを地盤とするため、"Harlem Crew"と呼ばれることもある。

ルッケーゼ一家という名称は、1950年代にガリアーノの跡を継いだト-マス・(三本指のブラウン)・ルッケーゼの名が由来である。ルッケーゼはフランク・コステロと並んで政界に強力なコネを持ち、そのファミリーはニューヨークの縫製産業を支配し、また労働組合運動にも強大な影響力を持っていた。ルッケーゼは、当時最強の旧ラッキー・ルチアーノの一家内でボスのフランク・コステロと対立するヴィト・ジェノヴェーゼと組んで、まずニューヨーク・マフィア最大の実力者コステロの追い落としに成功した。更に姻戚関係にあるカルロ・ガンビーノアナスタシア一家のボスにつけた後、ボナンノ一家のボスのジョゼフ・ボナンノプロファチ一家のボスのジョセフ・マリオッコによるニューヨーク・マフィア掌握の陰謀を未然に阻止し、ガンビーノと共にニューヨークを実質的に支配した。

ルッケーゼの死後はカーマイン・トラムンティアンソニー・コラーロがボスとなり、麻薬取引などにも手を染めるようになる。 

1978年ポール・ヴァリオ配下のジミー・バークトーマス・デシモーネなどがルフトハンザ航空強奪事件を引き起こす。その後、同じくヴァリオ配下のヘンリー・ヒルが情報提供者となったことで、バーク、ヴァリオら関係者が多数逮捕された。この事件は『グッドフェローズ』として小説・映画化された。

1986年には獄中のコラーロが指名した人物を殺害してヴィットーリオ・アムーソがボスの座を奪った。アムーソは腹心のアンソニー・"ガスパイプ"・カッソと共にガンビーノ一家のボスの座を奪ったジョン・ゴッティに反発してフランク・デチッコら側近を殺害する。このためゴッティは話し合いの末に何とか関係修復に成功した。その後、カッソはボスの座を奪おうとして失敗し、証人保護プログラムの保護下に入ることとなった。

その他、ポール・カステラーノと仲が良かったサルヴァトーレ・"トム・ミックス"・サントロジョン・ディオグァルディなどが有名。

2012年現在のボスはスティーブン・クレーアである。

歴代のボス[編集]