ルイベ
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生のサケ(鮭)をいったん冷凍し、その身を刺身のように薄く切ったもの。塩鮭は使わない。切った後、とくに解凍させずにそのままわさび醤油などで食べるのが普通である。凍った鮭の身のシャクシャクという独特の食感と、生の刺身とは少し異なる風味がある。
語源はアイヌ語の「ルイペ」で、「ル」が「溶ける」(『凍る』とするのは誤訳)、「イペ」が「食べ物」を意味する。アイヌが主に用いた魚は鮭ではなくコマイで、凍結と乾燥を繰り返した干物のような状態の食品だった。
凍った生の魚を食べる習慣はアイヌに限ったものではなく、他の極東アジアの民族にも見られる。例えば、中国黒竜江省のホジェン族(ナナイ)は、スリアクと呼ぶ薄切りの凍った魚を食べる。
現在、ルイベを冷凍する理由は、サケ独特の匂いを抑えるためと、生のままのサケには広節裂頭条虫、アニサキスなどの寄生虫がいるため、一旦-20℃以下に冷凍することでこれを死滅させるためである。副作用として、冷凍したときに水分が抜けていく過程で脂も落ち、サケ独特の脂が感じにくくなるが、その分サケ自体の風味が増すとも言われている。
なお、サケに限らず、凍ったまま薄切りにして食べる食べ方全般をルイベと呼ぶこともある。例えば、イカの沖漬けはしばしば凍らせた状態で食べられるが、これもルイベと呼ばれることがある。

