ルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬補給艦

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ルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬補給艦
US Navy 100831-N-4378P-036 USNS Lewis and Clark (T-AKE 1) is underway in the Arabian Sea.jpg
基本情報
種別 貨物弾薬補給艦 (AKE)
命名基準 アメリカ合衆国の探検家
運用者  アメリカ海軍
就役期間 2006年 -
前級 戦闘給糧艦: シリウス級
給兵艦: キラウエア級
要目
排水量 軽荷: 26,118 t
満載: 42,528 t
全長 210.00 m
垂線間長 200.47 m
全幅 32.20 m
吃水 9.12 m
機関 統合電気推進
ディーゼル発電機×4基
電動機×2基
スクリュープロペラ×1軸
出力 22,524 kW (30,205 hp)
電力 35.7 MW
速力 20ノット
航続距離 14,000海里 (20kt巡航時)
乗員 民間人124名+軍人11名
兵装 なし
ファランクス 20mmCIWS搭載可能
搭載機 UH-46D / MH-60Sヘリコプター×2機
レーダー デッカ・ブリッジマスター 航海用
電子戦
対抗手段
AN/SLQ-25 対魚雷デコイ装置
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ルイス・アンド・クラーク級貨物弾薬補給艦(ルイス・アンド・クラークきゅうかもつだんやくほきゅうかん、英語: Lewis and Clark-class dry cargo ship)は、アメリカ海軍が運用する補給艦の艦級。

艦名は、それぞれ米国にとっての新天地を開拓した人名からつけられた。探検家や宇宙飛行士の名と並んで、日本との開国交渉を行ったマシュー・ペリーの名が9番艦に命名されている。

来歴[編集]

アメリカ海軍では、従来、マーズ級およびシリウス級等の戦闘給糧艦(T-AFS)によって食料・補修部品・その他の生活物資の補給を、スリバチ級キラウエア級などの給兵艦(T-AE)によって武器・弾薬の補給を行っていた。しかし冷戦の終結を受けて戦闘補給部隊は大幅に削減されており、また残る艦も多くが老朽化が進んでいた。このことから、戦闘給糧艦と給兵艦を統合・合理化するとともに、ヘンリー・J・カイザー級給油艦(T-AO)と組んで高速戦闘支援艦(AOE)の代役も果たせるものとして計画されたのが本級である[1]

計画名はACD(X)(auxiliary dry cargo ship)とされ、1992年より計画され、1995年度計画からは省かれたが、一度は1996年度計画に盛り込まれた。キラウエア級とマーズ級の艦齢延伸計画(後に断念)が優先されたことから、1998年度から2003年度にかけての艦艇新造計画からは落とされたが、1999年度計画で再度復活し、2000年度計画より建造が開始された[2]

設計[編集]

上記の経緯より、本級は食料・補修部品・生活物資・武器・弾薬の補給を行う。また限定的に燃料の補給も考慮されている。艦容はキラウェア級やマーズ級と類似しており、艦橋構造物が艦尾側に設けられ、前方に補給ステーション、後方にヘリコプター甲板が設定されている[1]

主機関および電源は統合電気推進方式とされており、FM/MAN B&W 9Lおよび8L 48/60ディーゼルエンジン4基によって電源出力35.7メガワットを確保している。アルストム社製の推進電動機(11,262 bkW / 120 rpm)2基がタンデムに配置されて、固定ピッチ・プロペラ1軸を駆動する[3]

洋上移送
補給ステーションとしては、ドライカーゴ用のものを左舷に3ヶ所、右舷に2ヶ所設定している。また給油に対応したステーションが両舷に1ヶ所ずつ設定されているほか、右舷側には受油口も設けられている[2]
またこの他、岸壁で貨物の揚降に用いるため、力量5トンのクレーン4基が設置されている[1]
物資格納
弾薬とドライカーゴのための貨物倉2ヶ所、冷蔵・冷凍食品とドライカーゴのための貨物倉1ヶ所、特殊貨物および予備部品のための貨物倉3ヶ所が設けられている。また01甲板レベルにも特殊貨物および予備部品のための保管庫1ヶ所が設けられた。
艦内での物資移送に用いるため、力量4トンの貨物用エレベータ4基を備えている。なお、標準的な搭載内容は下記の通りである[2]
  • 貨油(艦艇燃料)3,728キロリットル(23,450バレル; 3,242トン)
  • 真水200トン(52,800バレル)
  • 冷蔵・冷凍食品1,716トン(5,543 m³)
  • ドライカーゴ6,675トン(21,181 m³)

同型艦[編集]

1番艦は2006年、最終の14番艦が2012年に就役した。就役艦は海上輸送司令部に配属されており、民間人によって運用が行われるため武装はない。

# 艦名 起工 就役
T-AKE-1 ルイス・アンド・クラーク
USNS Lewis and Clark
2004年3月 2006年6月
T-AKE-2 サカガウィア
USNS Sacagawea
2004年9月 2007年2月
T-AKE-3 アラン・シェパード
USNS Alan Shepard
2006年2月 2007年6月
T-AKE-4 リチャード・E・バード
USNS Richard E. Byrd
2006年7月 2008年1月
T-AKE-5 ロバート・E・ピアリー
USNS Robert E. Peary
2006年12月 2008年6月
T-AKE-6 アメリア・イアハート
USNS Amelia Earhart
2007年5月 2008年10月
T-AKE-7 カール・ブラッシアー
USNS Carl Brashear
2007年11月 2009年3月
T-AKE-8 ウォリー・シラー
USNS Wally Schirra
2008年4月 2009年9月
T-AKE-9 マシュー・ペリー
USNS Matthew Perry
2008年10月 2010年2月
T-AKE-10 チャールズ・ドリュー
USNS Charles Drew
2009年3月 2010年7月
T-AKE-11 ワシントン・チャンバース
USNS Washington Chambers
2009年8月 2011年2月
T-AKE-12 ウィリアム・マクリーン
USNS William McLean
2010年3月 2011年9月
T-AKE-13 メドガー・エヴァーズ
USNS Medgar Evers
2010年10月 2012年4月
T-AKE-14 セザール・チャベス
USNS Cesar Chavez
2011年5月 2012年10月

参考文献[編集]

  1. ^ a b c 吉原栄一「貨物弾薬補給艦「ルイス・アンド・クラーク」級 (特集 アメリカ海軍の新型艦艇)」、『世界の艦船』第623号、海人社、2004年3月、 102-103頁、 NAID 40006087505
  2. ^ a b c Eric Wertheim (2013). The Naval Institute Guide to Combat Fleets of the World, 16th Edition. Naval Institute Press. pp. 873-874. ISBN 978-1591149545. 
  3. ^ ジェネラル・ダイナミクス. “Dry Cargo / Ammunition Ship Lewis and Clark (T-AKE 1) Class (PDF)” (英語). 2015年3月10日閲覧。

関連項目[編集]

同時期の諸外国海軍の補給艦

外部リンク[編集]