リヴェンジ級戦艦

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リヴェンジ級戦艦
写真は1930年代に撮影されたロイヤル・オーク。近代化改装により舷側にバルジが追加され、後部マストも三脚式となっていた。
艦級概観
艦種 戦艦
艦名 Rで始まる艦名
前級 クイーン・エリザベス級戦艦
次級 ネルソン級戦艦
性能諸元
排水量 常備:28,000トン
満載:31,500トン(改装後:33,500トン)
全長 190.3m
水線長 187.0m
全幅 27m(改装後:31.7m)
吃水 8.7m(常備)
9.2m(満載)
機関 バブコック・アンド・ウィルコックス石炭・重油混焼水管缶18基(レゾリューションとロイアル・オークはヤーロー式)
+パーソンズ式高速・低速タービン2組4軸推進
最大
出力
40,000hp
最大
速力
23.0ノット(改装後:21.5~21.9ノット)
航続
距離
10ノット/4,200海里(石炭:140トン
重油:900トン(常備)、3,400トン(満載))
乗員 908~997名
(大戦中:1,114~1,146名)
兵装 Mark I 38.1cm(42口径)連装砲4基
Mark XII 15.2cm(45口径)単装速射砲14基
Marks II 7.6cm(45口径)単装高角砲2基
47mm(43口径)単装機砲2基
53.3cm水中魚雷発射管4基
(改装後:
Mark I 38.1cm(42口径)連装砲4基
Mark XII 15.2cm(45口径)単装速射砲12基
Mark XVI 10.2cm(45口径)単装高角砲4基(後にMk XIX 10.2cm連装高角砲4基に換装)
Mk VIII 4cm(39口径)単装ポンポン砲16基
エリコン 2cm(76口径)単装機銃35基
装甲 舷側:330mm(水線部主装甲)、152mm(最上甲板部)、51~152mm(艦首尾部)、25mm(水線下隔壁)
主甲板:51mm
主砲塔: 330mm(前盾)、279mm(側盾)、279mm(後盾)、114mm(天蓋)
主砲バーベット部:254mm(甲板上部前面)、152~178mm(甲板上部背面)、152mm(甲板下部前面)、101mm(甲板下部背面)
副砲ケースメイト部:152mm
司令塔:279mm(側盾)、76mm(天蓋)
艦載機 なし
リヴェンジ級戦艦のイラスト

リヴェンジ級戦艦 (Revenge class battleship)はイギリス海軍第一次世界大戦中に高速戦艦として建造した超弩級戦艦の艦級である。本級は建造された全ての艦のスペルが「R」で始まることから、R級と呼ばれることもある。

目次

[編集] 概要

近代化改装後の「レゾリューション」。

前級である15インチ(38.1cm)砲を持つ超弩級戦艦クイーン・エリザベス級」で弩級戦艦しか持たないドイツ海軍に差をつけたイギリス海軍が次なる布石として「アイアン・デューク級戦艦」の設計を流用し、安価に15インチ砲戦艦を揃える計画を打ち出し、これに基づき整備されたのが本級である。

本級が建造されたときには、日米の戦艦の主砲は14インチ(35.6cm)砲であり、ドイツもマッケンゼン級で口径35cmを計画しているに過ぎないことから、列強をリードするこの砲を装備することにより大きなアドバンテージを持つと考えられた。しかし、元は小型のアイアン・デューク級の船体に15インチ砲8門を乗せつつも前級と同等の高速性能を求めるのは無理であった。そのため、止む無くボイラーの数を減少し、将来の燃料事情の悪化を考慮して重油専焼缶と重油石炭混焼缶との混合で速力21ノットの設計とした。しかし、起工直後に第一本部長の職に復帰したフィッシャー提督は元設計の速力21ノットを不服とし、急遽ボイラーを重油専焼缶のみとし、馬力と速力の向上を図ったが、速力はあまり向上せず23ノットに留まった。ただし、同時代の他国の戦艦(巡洋戦艦を除く)の速力は23ノット未満であり、リヴェンジ級戦艦の速力は十分であったと言える。

第一次世界大戦中に八隻が発注された[要出典]が実際に竣工したのは「リヴェンジ」「レゾリューション」「ラミリーズ」「ロイヤル・サブリン」「ロイヤル・オーク」の五隻だけで、残り三隻はキャンセルされた。レナウン級巡洋戦艦レナウン」と「レパルス」は、本級を巡洋戦艦に設計変更したものである。

[編集] 艦形について

近代化改装後の本級の武装と装甲の配置を示した図。
近代化改装後の「ロイヤル・サブリン」の船体中央部の断面図。

本級の船体形状は前級に引き続き長短船首楼型船体を採用している。水面下に浮力確保の膨らみを持つ艦首から艦首甲板上に「Mark I 38.1cm(42口径)砲」を連装式の主砲塔に収めて背負い式に2基を配置。2番主砲塔の基部から甲板よりも一段高い艦上構造物が始まり、その上に操舵装置を組み込んだ司令塔が立つ。天蓋部に測距儀を乗せた司令塔の背後から、三脚式の前部マストが立つ。構成は頂上部に射撃方位盤室を持ち、中部に三段の見張り所をもっていた。前部マストの後部に1本煙突が立ち、左右舷側甲板上が艦載艇置き場となってり、単脚式の後部マストを基部とするクレーン1本により運用された。後部マストの後方に後部司令塔が立つ。後部甲板上に3番主砲塔の基部で船首楼は終了し、4番主砲塔は後部甲板上に直に配置する後ろ向き背負い式配置であった。

本級の副砲である「Mark XII 15.2cm(45口径)速射砲」は前級同様に舷側ケースメイト(砲郭)配置であるが、前級において艦首寄りに配置したために波浪が吹き込む不具合を改善するために本級では船体中央部に放射状に単装で前方4基・後方2基の片舷6基ずつ配置したが、舷側配置と別個に甲板上に防盾付きで片舷1基ずつを配置した。これにより片舷7基の計14基を装備したが甲板上の2基は波浪の被害があったために後に撤去されて12基となった。この武装配置により前方向に最大で38.1cm砲4門と15.2cm砲4門、後方向に38.1cm砲4門と15.2cm砲2門、左右方向に最大で38.1cm砲8門と15.2cm砲7門を向けることが出来た。

[編集] 主砲

本級の主砲は前級に引き続き「Mark I 38.1cm(42口径)砲」を採用している。これを連装砲塔に納めた。その性能は重量871kgの主砲弾を最大仰角20度で射距離21,702mまで届かせる事ができる性能で、射距離13,582mで舷側装甲305mmを、射距離18,020mで279mmを貫通できる性能であった。装填機構は自由角度装填で仰角20度から俯角5度の間で装填でき、発射速度は竣工事は毎分2発であった。砲身の仰角は15度・俯角5度で動力は蒸気ポンプによる水圧駆動であり補助に人力を必要とした。旋回角度は左右150度の旋回角が可能であった。

[編集] 副砲、その他備砲、雷装等

副砲は「Mark XII 15.2cm(45口径)速射砲」を引き続き採用した。その性能は重量45.36kgの砲弾を最大仰角14度で射距離12,344mまで届かせる事ができる性能であった。装填機構は自由角度装填で仰角14度から俯角7度の間で装填でき、発射速度は竣工事は毎分5~7発であった。砲身の仰角は15度・俯角5度で動力は人力を必要とした。旋回角度は120度の旋回角が可能であった。その他に対戦艦用に53.3cm水中魚雷発射管を単装で4門を装備した。

[編集] 艦歴

本級は、第二次世界大戦前にクイーン・エリザベス級のような大規模な近代化改装工事を受けることはなく、第二次大戦でのイギリス海軍ではもっとも旧式化した艦級であった。その為、主として船団護衛や陸上への艦砲射撃などの第二線任務に就いた。しかしながら、船団護衛としては有力な存在であり、旧式とはいえ攻撃力も防御力も高い15インチ砲戦艦は、ドイツの通商破壊の主力であったアドミラル・ヒッパー級重巡洋艦ドイッチュラント級装甲艦(通称:ポケット戦艦)の火力では相手にならずドイツ海軍の通商破壊作戦において障害となりえた。その結果、戦艦「ビスマルク」による通商破壊作戦立案の一つの要因ともなった。なお、本級の一隻であるロイヤル・オークは1939年スカパ・フロー基地に侵入したUボートにより撃沈されている。

[編集] 同型艦

[編集] 参考図書

  • 「世界の艦船増刊第22集 近代戦艦史」(海人社)
  • 「世界の艦船増刊第83集 近代戦艦史」(海人社)
  • 「世界の艦船増刊第30集 イギリス戦艦史」(海人社)
  • 「世界の艦船増刊第67集 第2次大戦時のイギリス戦艦」(海人社)

[編集] 外部リンク


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