リベリオン

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リベリオン
Equilibrium
監督 カート・ウィマー
脚本 カート・ウィマー
製作 ヤン・デ・ボン
ルーカス・フォスター
出演者 クリスチャン・ベール
音楽 クラウス・バデルト
配給 アミューズピクチャーズ
公開 2002年12月6日 アメリカ合衆国の旗
2003年3月29日 日本の旗
上映時間 106分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $20,000,000
allcinema
IMDb
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リベリオン』(原題:Equilibrium)は、2002年公開の近未来SFガンアクション映画。カート・ウィマー監督。本国でのビデオ・DVDの宣伝コピーは、"Forget "The Matrix"!"(『マトリックス』を超えた!)。

日本での劇場公開は2003年3月29日。また、リリースされている日本語版の各種ビデオ作品のタイトルは、『リベリオン −反逆者−』となっている。劇場公開当時は積極的な宣伝がされず、1ヵ月ほどで打ち切りになった。その後クチコミで評価されるようになり人気を得るようになった。主演は『太陽の帝国』、『アメリカン・サイコ』のクリスチャン・ベールで、この作品でアクション映画もこなすようになり、のちの『バットマン ビギンズ』、『ターミネーター4』等のヒット作へとつながった。

目次

[編集] 作品概要

原題の "Equilibrium" は「均衡・落ち着き」、邦題の "Rebellion" (リベリオン)は「反逆・謀反」を意味し、それぞれ正反対の視点から映画内容を表現している。なお製作時の仮題は "Librium" であったが、同じ名称の抗不安薬を製造している製薬会社からクレームがついたため、今のタイトルに変更になっている。

本作品には代名詞とも言える「ガン=カタ」という、二挺拳銃を用いる架空の戦闘術が登場する。これは東洋武術に特有の「素早い手技主体の格闘」に、「統計的に命中率の低い位置へ動くことで射線を避け、逆にこちらの弾丸を効果的に撃ちこむ」という、科学的な考えが採用されているという設定で、「何故か主人公だけ悪役の弾が当たらない」という事象に対する説明と、弾を装填するたびに物陰に隠れていた従来のガン・アクションに対する、アンチテーゼ的な意味合いを兼ね備えている。

カンフーのようにスピード感のある「ガン=カタ」の銃撃戦は、当時としては珍しいが、ステレオタイプな世界設定[1]や、細かい演出ミスがある。

[編集] キャスト

役名 俳優 日本語吹替
ジョン・プレストン/クラリック クリスチャン・ベール 小山力也
メアリー・オブライエン エミリー・ワトソン 田中敦子
アンドリュー・ブラント/クラリック テイ・ディグス 楠大典
副総裁デュポン アンガス・マクファーデン 山路和弘
エロール・パートリッジ ショーン・ビーン 田中正彦
ユルゲン ウィリアム・フィクナー 菅原正志
ファーザー ショーン・パートウィー 小川真司
ファーザーの代理人 デヴィッド・ヘミングス
ロビー・プレストン マシュー・ハーバー 浅井清己
リサ・プレストン エミリー・ジーベルト
ビビアナ・プレストン アレクサ・サマー
プレストンの妻 マリア・ピア・カルツォネ
シーマス ドミニク・パーセル
オフィサー クリスチャン・カーマン

[編集] ストーリー


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


第三次世界大戦後に出現した都市国家・リブリア。そこは、テトラグラマトン党の党首ファーザーが君臨し、二度と戦争が起らないように感情を持つことを禁じられた社会だった。

リブリアでは音楽や文学書籍、絵画や映像など、心を揺り動かす「感情的なコンテンツ」は全て「EC-10[2]」として禁止され、人々は「イクイリブリウム」という政府機関が生産・配給する感情抑制薬であるプロジアムの服用を義務付けられていた。党の方針に逆らい、薬の服用を拒んで「EC-10」を所有している人間は「感情違反者」として、「ガン=カタ」と呼ばれる戦闘術を極めた特殊捜査官「グラマトン・クラリック」が摘発・処刑していた。

中でも有数の実力者である、第1級クラリックのジョン・プレストンクリスチャン・ベール)は、妻を感情違反で処刑後、息子のロビー、娘のリサと3人で暮らしているが、ロビーはクラリック候補生であり、プレストンにとっては自宅さえも監視しあう空間だった。

プレストンは、同僚のパートリッジが、「違反者」だったことを知り、彼を射殺するが、その一件から彼の心は揺らぎ始める。そんな中、カプセルを誤って割ってしまった彼は、プロジアムを服用しないまま、新たな同僚ブラントとともに仕事に出ることになった。彼は、そこで逮捕された「反乱者」の女性であるメアリー・オブライエンの尋問中、逆に動揺させられてしまう。彼女の姿にプレストンは、かつて感情に関する罪で処刑された妻を思い出し始めた。そして鎮圧に出動した廃墟で、反乱者によって収集されていた品々や音楽に触れ、さらに朝焼けの摩天楼を見たことから感情を呼び覚ましてしまった彼は、プロジアムの服用を積極的に止め、社会に対する疑念を深めていく。

やがて郊外の廃墟で摘発中に「EC-10」となりうる仔犬の処刑を阻み、密かに保護した彼だったが、検問で犬を発見されたことで、警官たちを殺害してしまう。その上、メアリーが処刑されたことに対して、激しく感情を動かされたプレストンは、政府から疑われる事態に陥った。予め仕込んでいた計略を使い、何とか難を逃れたプレストンは、メアリーの処刑前にコンタクトを取っていたユルゲン率いる地下組織と共謀し、ファーザーを倒すため、ユルゲンたちを囮とする作戦に乗る。ユルゲンたちはプレストンに捕まったという形で、当局に身柄を拘束され、プレストンはその功績によりファーザーに特別に謁見を許されることになった。

しかし、検査という名目で連れて行かれた部屋で彼は驚くべき事実を知らされることになる。ファーザーは実際には何年も前に死んでおり、既にモニター上の存在でしかなかった。プレストンはファーザーに代わる影の最高権力者[3]、テトラグラマトン党の第3評議会副総裁デュポン[4]とブラントによって、謀られていたのだった。反撃に出たプレストンは、デュポンとブラントがいる謁見の間に辿り着くが、そこにはデュポンの近衛隊が待ち伏せていた。

プレストンは近衛隊とブラントを切り伏せ、デュポンと一対一で対峙し、ガン=カタによる激しい攻防戦の末、デュポンを倒す。打ち合わせどおりに反乱者と民衆が蜂起し、社会が変わろうとしている光景を見て、プレストンは、微笑むのだった。

[編集] スタッフ

  • 監督・脚本:カート・ウィマー
  • 製作:ヤン・デ・ボン、ルーカス・フォスター
  • 撮影:ディオン・ビーブ
  • 編集:トム・ロルフ
  • 音楽:クラウス・バデルト
  • 共同製作:スー・バーデン=パウエル
  • 製作補:ニノン・タンテット
  • プロダクションデザイン:ウルフ・クルーガー
  • 衣装デザイン:ジョセフ・ポロ
  • 視覚効果スーパーバイザー:ティム・マクガバン
  • 特殊効果スーパーバイザー:ユーリ・ネフゼル
  • スタントコーディネート/格闘シーン演出:ジム・ヴィッカース
  • スタントコーディネート助手:マイク・スミス、ブラッド・ボビー

[編集] その他

  • 作品のテーマは「無感覚」と「検閲」について[5]だという。
  • アクロバティックなアクションシーンがあるが、意外にもワイヤーは一切使われてない。
  • アメリカの西部時代の処刑方法として行われていた、「ガントレット」に類似したアクション・シーンがいくつかある。
  • プレストンらが乗っていたクラリック専用車のベースは、キャデラック・STSセビルで、時代設定にしては旧式を使用している。また、感情が規制された世界を印象づけるためか外装だけでなく、メーターやデッキ類を排除しその上まで白色で塗装されている。この車に関しては、最初の登場からインチアップされたアルミホイールを履いていたが、一度だけ純正のノーマルホイールとタイヤを履いたシーンが映っていた[6]
  • 主人公が使用する拳銃「クラリック・ガン」は多数の機能を持つという設定から、シーン毎に違ったフロップが制作されている。このため同じ場面でも、アングルによっては銃に違いが確認できる。また「クラリック・ガン」以外の銃器は、撮影された2000年代前半で現用の銃器[7]がそのまま使用されたり、クラリック専用車以外は普通のパトカー[8]をほぼ無改造で出すなど、SF的なガジェットは全体的に少ない。
  • 主なロケ地はドイツ国内で、ベルリン・オリンピアシュタディオンや工事中の地下鉄駅などが撮影に使われている。また頻繁に登場する大型放水車も、地元ドイツのマン社が空港向けに開発した消防車である。またクラリック専用車のベースもドイツで調達した中古車である。また登場する銃器もドイツ製が多い。
  • プレストンがモルグ(遺体安置所)でパートリッジの遺体と対面するシーンでは、死亡しているはずのパートリッジが呼吸をしている様子が確認できる。また、クライマックスでのプレストンの襟の血糊跡など、細かい演出設定のミスが散見される。
  • 元々低予算だったようで、コメンタリーでは予算を抑える工夫に何度も言及されており、冒頭での戦争をイメージさせる映像や、監督自ら行った「ガン=カタ」の演武も予算を抑えるためだという。
  • 日本語版DVDでは、ガン=カタを説明する台詞の翻訳に、一部ミスが残っている。

[編集] 脚注

  1. ^ 大まかなストーリーは書物が禁止された未来を舞台に、体制側の主人公が社会に疑問を持ち反抗していく『華氏451度』との類似点が多く、コメンタリーでは監督も影響を認めている
  2. ^ これは映画協会の年齢制限を皮肉って命名したという
  3. ^ 劇中ではデュポン自らファーザーの死の間際に、権力を自分に委譲したと説明している
  4. ^ コメンタリーの字幕では「デュポン」となっている
  5. ^ DVDのコメンタリーより
  6. ^ パートリッジ亡き後のブラントが、プレストンを迎えにくるシーン
  7. ^ 一応配慮したのか、多く登場するリベリア政府関係者の銃は、それなりに「近未来的」な外観をもつH&K G36
  8. ^ 序盤に登場するのは、アメリカなどで一般的なフォード・クラウンビクトリア

[編集] 関連項目

  • 嘘発見器 - 感情が抑制された世界、という設定ならではの利用法をされている。
  • マン (企業) - 劇中に登場する大型消防車の製造会社

[編集] 外部リンク

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