リックロール

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リックロール (Rickroll) とは、リック・アストリー1987年の楽曲「Never Gonna Give You Up」(邦題: 『ギヴ・ユー・アップ』)のミュージック・ビデオへの釣りリンクをクリックし、この動画を観て感銘を受けることをいう。

概要[編集]

英語圏の画像掲示板である4chanにおいて、「エロ動画のリンク先」などと称して別の動画にアクセスさせる、いわゆる「釣り」行為が多発していた。釣り動画は「ダックロール」 (duckroll) と呼ばれる、車輪の付いたアヒルおもちゃの動画が定番となっていたが、2007年にいつものダックロールの代わりにリック・アストリーの「Never Gonna Give You Up」のミュージック・ビデオへのリンクが張られたのがそもそもの発端である[1]

Never Gonna Give You Up」は1980年代後半に世界的に大ヒットした楽曲だが、今となっては時代遅れなダンスや楽曲が英語圏のインターネット利用者に衝撃を与え、釣りリンクを踏んだ人たちは動画サイトのコメント欄に「Rickrolled」(リックロールされた)などと書き込んだ。

その後、いくつかのメジャーなメディアで報道され、「Never Gonna Give You Up」のパロディ動画が作られたりするなど、4chanのみならず英語圏のインターネット全体でリックロールが流行することとなった。

影響[編集]

リックロールの流行によりリック・アストリー本人への注目も集まり、2008年11月に行なわれたMTVヨーロッパ・ミュージック・アワードでは、大量のオンライン投票により、「Best Act Ever(過去最高の歌手)賞」を受賞してしまう事態となるが、この異常な状況に対してアストリー本人は「I just felt it was a bit of a daft award.(ちょっとばかりふざけた賞だなと思うだけ)」とし、「I think MTV were thoroughly rickrolled(MTVは完全にリックロールされたんだと思う)」と述べたが、その一方で、自分に投票してくれた人々に対して感謝の言葉も述べている[2]。なお、YouTubeでの「Never Gonna Give You Up」の動画再生回数は3,900万回に及んだが、アストリー本人が作詞作曲した楽曲でないため、アストリーが手にした印税はわずか12ドルだった[3]

参考文献[編集]

  1. ^ “The Biggest Little Internet Hoax on Wheels Hits Mainstream” (英語). FoxNews.com. (2008年4月22日). http://www.foxnews.com/story/0,2933,352010,00.html 2013年5月7日閲覧。 
  2. ^ “Rick brands MTV win 'ridiculous'” (英語). BBC Newsbeat. (2008年11月7日). http://news.bbc.co.uk/newsbeat/hi/entertainment/newsid_7715000/7715587.stm 2013年5月7日閲覧。 
  3. ^ Andrew Orlowski (2010年8月31日). “German judge chides Google over YouTube freeloading” (英語). The Register. http://www.theregister.co.uk/2010/08/31/gema_youtube/ 2013年5月7日閲覧。 

関連項目[編集]