リウマチ性多発筋痛症

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リウマチ性多発筋痛症
分類及び外部参照情報
リウマチ性多発筋痛症(PMR)では通常痛みは肩と股関節周囲にみられる。
ICD-10 M35.3
ICD-9 725
MedlinePlus 000415
eMedicine emerg/473
MeSH D011111
プロジェクト:病気Portal:医学と医療
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リウマチ性多発筋痛症(リウマチせい・たはつきんつうしょう、英 polymyalgia rheumatica; PMR)とは、リウマチ関連疾患の1つである。

65歳以上の高齢者で体幹から近位筋に凝ったような痛み、運動時痛が認められ、寝返りが痛くてできないといった症状が特徴的である。客観的な筋力低下は明らかではなく、体重減少ややる気がおきないなどの症状を認めることも多い。

語彙[編集]

「Polymyalgia」はギリシア語で「多発筋痛」という意味。「rheumatica」は「リウマチ性」。「Rheuma」は古代ギリシャでは「流れ」のこと。

歴史[編集]

1888年スコットランドの内科医William Bruceによって「senile rheumatic gout(老人性リウマチ性痛風)」として初めて報告され、1957年英国の内科医Stuart Barberによって現在の名称が提唱されていった。

疫学[編集]

欧米・白人に多く、スカンジナビア半島の諸国に多く報告されている。寺井著の総説[1]によると

  • ある報告によると、有病率は10万人あたり約500人と推定されている。
  • 女性は男性の2倍の発症率である。
  • 発病年齢は平均65~70歳といわれており、65歳以上の患者は全症例の約63%を占める。

遺伝子レベルではHLA-DRB1 04とHLA-DRB1 01の関連が報告されてきている。

診断[編集]

以下の基準が広く用いられている。

  • Bird and Wood Criteria(1979年)
  • 両側肩に痛みとこわばりがある。
  • 発症から2週間以内に症状が完成する。
  • 赤沈が40mm/hr以上に亢進する。
  • 朝のこわばり(頚部、肩甲帯、腰帯)が1時間以上続く。
  • 年齢が65歳以上。
  • うつ状態ないし体重減少がある。
  • 両側上腕部筋の圧痛
上記7項目のうち3項目を満たすとき、または1項目以上をみたし、臨床的、病理組織学的に側頭動脈の異常が認められるとき、リウマチ性多発筋痛症と診断される。
  • Jones and Hazleman Criteria

臨床像[編集]

上肢・上腕に限らず、下肢でも近位筋優位の自発痛や把握痛がみられる。関節圧痛はみられない。
視診聴診では異常はみられない。 感覚器の異常は基本的にはないが、側頭動脈炎合併例では視覚異常がみられることがある。

検査[編集]

治療[編集]

20~15mg/日程度の低用量ステロイドが著効する。

関連[編集]

参照[編集]

  1. ^ 寺井千尋, リウマチ性多発筋痛症、側頭動脈炎. Medical Practice (1994) 11:531

外部リンク[編集]