リアルタイム字幕放送
リアルタイム字幕放送(リアルタイムじまくほうそう。リアルタイムキャプション放送とも)は、字幕つきの放送のうち、放送時に字幕を作成・付加するシステムを指す。
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[編集] 概要
日本の字幕放送は事前に収録した番組にしか対応していなかった。生放送における字幕放送は、海外だと音声認識で対応できたが、日本では機械的や技術的な問題があり行われていなかった。聴覚障害者や高齢者にも情報のバリアフリーを推進していこうとNHK放送技術研究所が音声認識ソフトによる文字放送を開発した。2000年3月から日本放送協会(NHK) の一部番組で実施されており、現在は民間放送(2010年現在は前者の日本テレビ、TBSテレビ、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京各系列と、その番組を同時ネットする一部の独立UHF局や、一部のBS放送局)でも実施されている。
[編集] 原理
リアルタイム字幕の原理には、音声認識技術を用いた音声認識方式と、専用キーボードを用いた方式の2方式が存在する。
字幕を生成する過程以外では、通常の字幕放送と同じ流れでデータが重畳され、電波に乗せられて届けられる。原理的に字幕を生成する部分での遅延が避けられないので、字幕は発声の数秒遅れで表示される事になる。
[編集] 音声認識方式
基本的には音声認識による文字情報の直接生成を用いたものである。音声認識は現在でも100%の変換が難しいものであるが、ニュースにおいては語調や使用される単語などを一定の条件に制限できる事から、この用途に限って音声認識を用いる事で高い変換効率を実現した。開発当初、リアルタイム字幕の付加はスタジオなどでのアナウンサーの発声に限られる場合が多く、VTR映像などの音声には同様の字幕が付かない事が殆どだった。スポーツイベントやNHK紅白歌合戦などの番組では、専門のアナウンサーが字幕生成のためにセリフを再発声する事で同様の条件を達成している(リスピーク方式)場合がある。
[編集] キーボード入力方式
放送音声を入力オペレータが聞きながら同時に打ち込みを行う。入力は複数人で分担して行われるが、方式によって役割分担が異なっている。
主に2つの方式がある。
- 一般的なキーボードを用いた方式
- 速記キーボードを用いた方式
通常は打ち込み速度が放送音声より遅れるため、入力オペレータと校正オペレータの組を複数セット用いてリレー方式で入力を行う。
[編集] 通常の字幕放送との違い
- 音声認識・キーボード入力共に、放送音声から字幕が表示されるまで数秒の遅延が発生することは、基本的に避けられない。アメリカのクローズドキャプションも同様。
- 民放の番組ではCMや提供クレジットに入ると字幕が表示されなくなることがあり、CM明けでも表示されなく、全ての発言が表示されない事がある。テレビ東京系列の夕方のニュース番組では特集VTRや現地中継映像放送時と天気予報放送中にも提供クレジット(BSジャパンはノンスポンサーのため放送局区別のための局ロゴ)が表示されるため字幕表示は一時中断されるが、提供クレジット表示終了後、後追いで一時中断した続きの字幕が表示されるため、全ての発言が欠けることなく表示されている。
- 歌や音楽の音符・効果音の記述「(○○の音)」等、音関係の表示が少ない(一部番組では実施)。
- 表示位置は半固定。モニタの設定ができる場合をのぞき、常時同じ場所に表示される(NHKの大相撲中継などではテロップなどが隠れないように、字幕の位置を動かしている)。
- 注意しないと誰が話しているのか分からないことがある。アメリカのリアルタイム字幕放送同様に話し始めは“>>”の記号を挿入。記号の前に名前を入れることで回避することが出来、NHKの大相撲中継などが実施しているが、未実施が多い。
- 日本の字幕放送は色別に区分けする事ができるが、リアルタイム字幕での実施例はNHKの大相撲中継などのスポーツ中継など少ない。
- 一部の録画番組では、放送日時近くまで番組制作をしていて、通常の字幕放送の制作方法では放送に間に合わないためか、リアルタイム字幕放送と同様の形式で字幕が表示されている場合がある(日本テレビ系列番組に多い)。
- 人名などの固有名詞が発せられると、その漢字が判明するまで字幕の進行が止まってしまうか、すぐに判明しない場合はひらがなもしくはカタカナでの入力を余儀なくされる(事前に入力しておいた原稿テキストと突き合わせる方式が実用的になれば、かなりの改善が期待される)。
- 携帯電話・固定電話・常用ではない漢字などの図形情報の表示ができない(普段は図形情報で表示される草彅剛の"彅(なぎ)"などはひらがなで表示)。
- 放送局によって話がテロップ表示されている箇所も字幕表示するかしないかが異なる(日本テレビ系とフジテレビ系はテロップ表示部分も字幕表示〔外国語を訳したテロップ表示を除く〕)。
[編集] 実施番組
[編集] NHK
- おはよう日本(7時台の全国ニュース枠。祝日では祝日特集枠も含む)
- あさイチ(2011年10月3日放送分から)
- NHKニュース(月曜 - 金曜9時00分。祝日およびスポーツ中継が組まれている場合は8時15分からに変更する場合あり。2009年度は8時30分からだった)
- NHKニュース(正午)
- ひるブラ(2011年11月28日放送分から不定期で実施)
- 金曜バラエティー(2011年12月2日放送分から不定期で実施)
- NHKニュース(13時、2009年度から)
- スタジオパークからこんにちは(2010年度から)
- お元気ですか日本列島(2010年度から)
- ゆうどきネットワーク(2010年11月29日放送分から不定期で実施、2011年4月から毎日実施)
- NHKニュース(16時55分)(2008年度から。大相撲期間中も17時00分過ぎからの中断ニュースで実施)
- NHKニュース(18時)(2011年度から)
- NHKニュース7
- クローズアップ現代(2009年8月から。全編収録の場合は通常の字幕放送となる)
- ニュースウオッチ9
- 特報首都圏(関東・甲信越地方向け)
- 首都圏スペシャル(関東・甲信越地方向け、生放送時のみ実施)
- 週刊ニュース深読み
- NHK歌謡コンサート(2010年度まで放送されていたBS2では録画放送であるため通常の収録番組と同じく喋っている内容を同時にタイムラグなしで表示する他、一部追加修正されていた)
- 思い出のメロディー(中断ニュースを含む)
- 紅白歌合戦(大晦日、中断ニュースを含む)
- 大相撲中継(15時台から。総合テレビは17時00分過ぎからの中断ニュースを含む。なお、総合テレビが15時台・16時台に国会中継や特設ニュースが組まれ、BS1(サブチャンネルの102chも含む)で代替放送する場合、または総合テレビで特設ニュースにより、NHK Eテレで代替放送する場合でも実施される)
- NHKプロ野球(主に総合テレビで放送される巨人戦が中心だが、他の一部試合も対応している。BS1は当初放送予定の総合テレビで特設ニュースが組まれる関係で代替放送される場合に限り実施。かつてはBShiでも総合テレビと同時放送の場合に実施していた)
- NHKとっておきサンデー(内包される連続テレビ小説のダイジェストも含む)
- その他にも不定期で各種スポーツ中継や特集番組の一部でも実施されている。
- ニュース以外の番組では開始冒頭に「生字幕放送でお伝えします」と表示され、番組によっては字幕キャスターの氏名も表示される。
[編集] 民間放送
[編集] 日本テレビ系列
- 昼のニュース番組(NNNニュースダッシュから実施)
- 夕方のニュース番組(NNNニュースプラス1から実施中)
- 真相報道 バンキシャ!
- NNN報道特別番組(不定期。緊急に放送されるため、日本テレビでは地上デジタルテレビ放送において字幕放送を行っていない番組でも常時字幕信号を送出している)
- ウェークアップ!ぷらす(読売テレビ制作)
- プロ野球中継(Dramatic Game 1844。ただしBS日テレ、日テレG+とその日に差し替え中継を行う地域は除く)
以下は収録番組だが、音声認識のリアルタイム字幕放送を採用する事がある番組。放送回によってはあるいは特別番組の場合にリアルタイム字幕放送を採用する事もある。そのため、生放送以外では、通常の字幕放送をするために改善が必要となる。
- ザ!鉄腕!DASH!!(2010年4月からは通常の字幕放送に切り替わる・不定期に実施)
- 世界の果てまでイッテQ!(2010年4月からは通常の字幕放送に切り替わる・不定期に実施)
- おしゃれイズム
- 不可思議探偵団
- しゃべくり007
- 火曜サプライズ
- コレってアリですか?
- 魔女たちの22時
- ミリオンダイス
- 天才!志村どうぶつ園
- 世界一受けたい授業(2010年4月からは通常の字幕放送に切り替わる・不定期に実施)
- 嵐にしやがれ
- たかじんのそこまで言って委員会(読売テレビ制作。但し日本テレビではネットしていない。番組自体は事前収録されているが、放送日の間近に収録しているため、字幕はリアルタイム字幕放送を採用している)
※ほとんどのリアルタイム字幕放送番組はすべて画面上に固定表示されている。
[編集] テレビ朝日系列
- スーパーベースボール(2006年から日本選手権シリーズ中継に限り実施)
- ANNニュース(平日の昼と午後)
- スーパーJチャンネル(2010年10月4日より全国パートのみ、過去には2009年12月25日にも実施)
- ABCニュース(大阪・朝日放送のローカルニュースで、昼、20時54分枠、深夜枠(いずれも平日)で実施)
- キャスト(朝日放送の近畿地方向けローカルニュース番組)
[編集] TBS系列
- はなまるマーケット
- 昼のニュース番組(平日は2002年頃から実施、週末も実施)
- 夕方の全国ニュース(2001年頃JNNニュースの森から全国パートのみで実施、2008年度のイブニング・ファイブから夕方ニュースの全時間帯で実施)
- 報道特集NEXT→報道特集(2008年6月28日までは、スポーツコーナーまでで終了していたが、同年7月5日からは、ローカル枠を除いて全編に拡大)
- BANG BANG BASEBALL(2007年シーズンより。但しBS-TBSとその日に差し替え中継を行う地域は除く)
- VOICE(毎日放送の近畿地方向けローカルニュース番組。2008年11月3日より)
- NEWS1(HBCの北海道内向けローカルニュース番組。)
[編集] テレビ東京系列
[編集] フジテレビ系列
- FNNスピーク
- 新報道2001(不定期)
- FNNスーパーニュース(2010年10月4日から実施)
- FNNスーパーニュースWEEKEND
- ニュースJAPAN
- 産経テレニュースFNN(日曜昼のみ実施)
- KTVニュースフラッシュ FNN(関西テレビ)
なお、FNNレインボー発は事前に字幕を用意した、従前の字幕放送。
[編集] 過去に実施された番組
- マスターズ・トーナメント(TBS系列、2007年、2008年大会ダイジェストの一部〈BS-iは実況・解説の担当者が地上波とは別内容であるため実施なし〉)
- 世界陸上大阪大会(2007年、TBS系列 BS-iは実施なし)
- NHKニュース9(NHK)
- NHKニュース10(NHK、2005年度)
- NNNきょうの出来事(日本テレビ系列、最末期の2006年4月 - 9月〈但し土・日曜日を除く〉。現在のNEWS ZEROは非対応)
- 全国一斉○○テスト(テレビ朝日系列)
- 史上最強の芸人雑学王No.1決定戦SP(同上)
- 夢対決!とんねるずのスポーツ王は俺だ!スペシャル(同上)
- 生活ほっとモーニング(NHK、10時台)
- 2006 FIFAワールドカップ 日本×クロアチア(テレビ朝日系列、2006年6月18日)
- 大笑点(日本テレビ系列、2007年1月1日)
- 24時間テレビ 「愛は地球を救う」(日本テレビ系列、2008年8月31日 17時 - 20時台 2009年8月30日の11時27分頃(一部のネット局は12時27分から) - 20時57分頃)
- 2008北京オリンピック バレーボール世界最終予選(TBS系列・フジテレビ系列。BS-i・BSフジは実施なし)
- 2008年北京オリンピック(NHK(総合テレビ・リレー中継を行う教育テレビともほぼ全時間帯で)・テレビ東京を除く在京民放キー局系列各局(主に夜の時間帯が中心) 地上波放送のみの実施でBSでの放送はNHK・民放とも実施なし)
- きょうの料理プラス(2008年・2009年度)
- 趣味の園芸プラス(2008年・2009年度)
- 2010 FIFAワールドカップ(大半の中継で実施)
- 太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。(ただし、番組最後は生放送の場合が多い)
- うたばん→ザ・ミュージックアワー(2009年4月から、生放送でも対応)
- 週刊こどもニュース(NHK総合、2009年度から)
- NEWSゆう+(朝日放送の近畿地方向けローカルニュース番組。2010年4月5日より実施。)