ランディ・クートゥア

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ランディ・クートゥア
Randy Couture by Gage Skidmore.jpg
基本情報
本名 ランディ・ドゥエイン・クートゥア
(Randy Duane Couture)
通称 ザ・ナチュラル (The Natural)
キャプテン・アメリカ
金網の鉄人
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 1963年6月22日(50歳)
出身地 ワシントン州エバレット
所属 rAwチーム
チーム・クエスト
エクストリーム・クートゥア
身長 185cm
体重 93kg
階級 ヘビー級ライトヘビー級
スタイル グレコローマン・レスリング
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獲得メダル
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
男子 レスリング・グレコローマン
パンアメリカン大会
1991 ハバナ 90kg級
レスリングパンアメリカン選手権
1990 コロラド・スプリングス 90kg級
1991 90kg級
1992 90kg級
1997 サンフアン 97kg級
1998 ウィニペグ 97kg級

ランディ・クートゥアRandy Couture、男性、1963年6月22日 - )は、アメリカ合衆国の俳優、元総合格闘家ワシントン州エバレット出身。エクストリーム・クートゥア主宰。元UFC世界ライトヘビー級王者、元UFC世界ヘビー級王者。UFCにおいて、2階級通算6度の王座戴冠という前人未到の記録を達成している。

四十路を越えてもなお、厳しいトレーニングを重ねトップの選手と闘って勝利を収め、UFCの王者になったことから「鉄人」とも称される。グレコローマンのクリンチ、テイクダウン技術に加えパンチ、パウンドに優れ、今日の総合格闘技の戦法に大きな足跡を残した。

息子のライアン・クートゥア、3人目の元妻キム・クートゥアも総合格闘家である。

来歴[編集]

若い頃は地元で盛んだったスキーの選手になりたかったが、家の経済事情から断念し、グレコローマン・レスリングを選択。NCAAチャンピオンに2度、全米選手権王者に2度輝き、1988年1992年1996年のオリンピック補欠。その後、カレッジ時代仲の良かったドン・フライが出場したUFC 10を観戦し、総合格闘技への転向を決意。それまでにアメリカ陸軍ではボクシングとレスリングを通算6年間経験した[1]

1997年5月30日、UFC 13のヘビー級トーナメントで総合格闘技デビューを果たした。1回戦でトニー・ホーム、決勝でスティーブン・グラハムを破り初出場で優勝。33歳にして頭角を現す。

1997年10月17日、UFC 15ビクトー・ベウフォートのボクシング技術をクリンチで止めて、スタミナ切れに追い込みTKOで降した。12月21日、UFC Japanにおいて、モーリス・スミスを判定で下し第3代UFC世界ヘビー級王者となった。

2000年にはリングスKING OF KINGSトーナメントにAブロックから参戦し、ジェレミー・ホーン柳澤龍志を破るが、準々決勝でヴァレンタイン・オーフレイムフロントチョークで敗退する。

2003年6月6日、UFC 43でライトヘビー級に転向、チャック・リデルを降す。続く9月26日のUFC 44ティト・オーティズを判定で降し、第3代ライトヘビー級王者となる。

2004年1月31日のUFC 46ビクトー・ベウフォートとのライトヘビー級タイトルマッチに敗れ、王座から陥落するも、8月21日のUFC 49においてベウフォートと再戦し、3R終了時にベウフォートにドクターストップがかかりTKO勝ちを収めて王座を奪還した。試合後には、試合を観戦していたPRIDEミドル級王者のヴァンダレイ・シウバに統一戦を要求した。

2005年1月から4月にかけて放送されたリアリティ番組The Ultimate Fighter 1」でチャック・リデルと共にコーチを務めた。

2005年4月16日、MGMグランドガーデンで行われたUFC 52において行われたUFCライトヘビー級タイトルマッチでチャック・リデルに1RTKO負けを喫し、王座から陥落した。8月20日、復帰戦となったUFC 54マイク・ヴァン・アースデイルに3Rチョークスリーパーによる一本勝ち。

2006年2月4日、UFC 57チャック・リデルの持つUFCライトヘビー級王座に挑戦しKO負けを喫した。敗戦直後に引退を表明し、花道で多くのファンに囲まれながらオクタゴンを去った。6月24日、The Ultimate Fighter 3 Finaleのイベント中に、史上3人目となるUFCの殿堂入りが発表された。

2006年11月17日、プログラップリング大会のX-MISSIONにおいてムンジアル王者にしてアブダビ王者のホナウド・ジャカレイグラップリングマッチで対戦。40歳を超えてグラップリング界のトップ選手に引き分けた。

2007年1月11日、UFC 68での復帰とヘビー級への転向が発表された。同年2月3日、ラスベガスに設立した自らのジム「エクストリーム・クートゥア」のジム開きを行った。

2007年3月3日、UFC 68でティム・シルビアとのタイトルマッチに判定3-0で勝利し、43歳にしてUFC世界ヘビー級王座を獲得した。

2007年8月25日、UFC 74で、4月にミルコにKO勝ちしている16歳年下の挑戦者ガブリエル・ゴンザーガをTKOで降し、王座防衛に成功。44歳にして王座を防衛したが、3Rにゴンザーガのハイキックをブロックした際に左前腕を骨折。全治6週間の重傷となった。この試合はファイト・オブ・ザ・ナイトに選ばれた。

2007年10月11日、2試合の契約を残したままUFCからの離脱および世界ヘビー級王座の返上を表明(実際には王座の返上・剥奪は行われなかった)。これに関してクートゥアは、PRIDEヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードルがUFCとの契約が成立せず対戦が実現しなかったこと、ギャラへの不満等を理由に挙げている。前後して、ユニバーサル映画「スコーピオン・キング2」へ主演し、南アフリカで撮影を行った。

以来、UFC(ズッファ)と複数の法廷闘争を行っていたが、2008年7月31日、HDNetがズッファに対して起こした裁判でテキサス州最高裁判所が「クートゥアの契約不履行」との判断を示し、事実上の敗訴となった。9月2日、UFCの記者会見で和解の成立およびUFCとの再契約が発表された[2]

2008年11月15日、ヘビー級タイトルマッチでキャリア4戦目のブロック・レスナーと対戦するも、TKOで敗れ王座から陥落した[3]

2009年8月29日、復帰戦となったUFC 102アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラに判定負けを喫したものの[4]ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した。11月14日、UFC 105ブランドン・ヴェラと対戦し、ダウンを奪われる場面もあったが判定勝ちを収めた[5]

2010年2月6日、UFC 109マーク・コールマンと対戦。UFC殿堂入り選手同士の対戦となったが、チョークスリーパーで一本勝ちを収めた[6]

2010年8月28日のUFC 118では元ボクシング3階級王者のジェームズ・トニーと対戦。試合開始直後にシングルレッグのタックルでテイクダウンし、すぐにマウントを奪取して肩固めに移行。トニーのパンチを受けることなく一本勝ちを収めた[7]

戦績[編集]

総合格闘技[編集]

総合格闘技 戦績
30 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
19 7 4 8 0 0 0
11 6 4 1 0
勝敗 対戦相手 試合結果 イベント名 開催年月日
× リョート・マチダ 2R 1:05 KO(飛び前蹴り) UFC 129: St-Pierre vs. Shields 2011年4月30日
ジェームズ・トニー 1R 3:19 肩固め UFC 118: Edgar vs. Penn 2 2010年8月28日
マーク・コールマン 2R 1:09 チョークスリーパー UFC 109: Relentless 2010年2月6日
ブランドン・ヴェラ 5分3R終了 判定3-0 UFC 105: Couture vs. Vera 2009年11月14日
× アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ 5分3R終了 判定0-3 UFC 102: Couture vs. Nogueira 2009年8月29日
× ブロック・レスナー 2R 3:07 TKO(パウンド) UFC 91: Couture vs. Lesnar
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2008年11月15日
ガブリエル・ゴンザーガ 3R 1:37 TKO(パウンド) UFC 74: Respect
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2007年8月25日
ティム・シルビア 5分5R終了 判定3-0 UFC 68: The Uprising
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2007年3月3日
× チャック・リデル 2R 1:28 KO(パンチ) UFC 57: Liddell vs. Couture 3
【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】
2006年2月4日
マイク・ヴァン・アースデイル 3R 0:52 チョークスリーパー UFC 54: Boiling Point 2005年8月20日
× チャック・リデル 1R 2:06 TKO(パンチ) UFC 52: Couture vs. Liddell 2
【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】
2005年4月16日
ビクトー・ベウフォート 3R終了時 TKO(カット) UFC 49: Unfinished Business
【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】
2004年8月21日
× ビクトー・ベウフォート 1R 0:48 TKO(左目の負傷) UFC 46: Supernatural
【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】
2004年1月31日
ティト・オーティズ 5分5R終了 判定3-0 UFC 44: Undisputed
【UFC世界ライトヘビー級統一王座決定戦】
2003年9月26日
チャック・リデル 3R 2:40 TKO(マウントパンチ) UFC 43: Meltdown
【UFC世界ライトヘビー級暫定王座決定戦】
2003年6月6日
× リコ・ロドリゲス 5R 3:04 ギブアップ UFC 39: The Warriors Return
【UFC世界ヘビー級王座決定戦】
2002年9月27日
× ジョシュ・バーネット 2R 4:35 TKO(パウンド) UFC 36: Worlds Collide
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2002年3月22日
ペドロ・ヒーゾ 3R 1:38 TKO(パウンド) UFC 34: High Voltage
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2001年11月2日
ペドロ・ヒーゾ 5分5R終了 判定3-0 UFC 31: Locked and Loaded
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2001年5月4日
× ヴァレンタイン・オーフレイム 1R 0:56 フロントチョーク リングス KING OF KINGS 2000 GRAND FINAL
【準決勝】
2001年2月24日
高阪剛 5分2R終了 判定3-0 リングス KING OF KINGS 2000 GRAND FINAL
【準々決勝】
2001年2月24日
ケビン・ランデルマン 3R 4:13 TKO(パウンド) UFC 28: High Stakes
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
2000年11月17日
柳澤龍志 5分2R終了 判定2-0 リングス KING OF KINGS 2000 Aブロック
【2回戦】
2000年10月9日
ジェレミー・ホーン 5分2R+延長5分終了 判定3-0 リングス KING OF KINGS 2000 Aブロック
【1回戦】
2000年10月9日
× イリューヒン・ミーシャ 7:43 キムラロック リングス RISE 1st 1999年3月22日
× エンセン井上 1R 1:39 腕ひしぎ十字固め VALE TUDE JAPAN '98 1998年10月25日
モーリス・スミス 21分1R終了 判定 UFC Japan: Ultimate Japan
【UFC世界ヘビー級タイトルマッチ】
1997年12月21日
ビクトー・ベウフォート 1R 8:16 TKO(打撃) UFC 15: Collision Course 1997年10月17日
スティーブン・グラハム 1R 3:13 TKO UFC 13: The Ultimate Force
【ヘビー級トーナメント 決勝】
1997年5月30日
トニー・ホーム 1R 0:56 チョークスリーパー UFC 13: The Ultimate Force
【ヘビー級トーナメント 1回戦】
1997年5月30日

グラップリング[編集]

勝敗 対戦相手 試合結果 イベント名 開催年月日
ホナウド・ジャカレイ 4分2R+延長1分2R終了 ドロー X-MISSION 2006年11月17日

獲得タイトル[編集]

レスリング[編集]

  • 世界レスリング選手権大会グレコローマン4位

総合格闘技[編集]

  • UFC世界ライトヘビー級暫定王座(2003年)
  • UFC 13ヘビー級トーナメント優勝(1997年)
  • 第3代UFC世界ライトヘビー級王座(2003年)
  • 第5代UFC世界ライトヘビー級王座(2004年)
  • 第3代UFC世界ヘビー級王座(1997年)
  • 第6代UFC世界ヘビー級王座(2000年)
  • 第13代UFC世界ヘビー級王座(2007年)
  • UFC殿堂入り(2006年)

出演[編集]

映画
公開年 邦題
原題
役名 備考
2007 ザ・ユニット 米軍極秘部隊
The Unit
ストリックランド テレビシリーズ、2エピソード
2008 レッドベルト 傷だらけのファイター
Redbelt
ディラン・フリン
スコーピオン・キング2
The Scorpion King: Rise of a Warrior
Sargon ビデオ作品
2010 エクスペンダブルズ
The Expendables
トール・ロード
2011 セットアップ
Setup
ピーティ
2012 ハイジャッキング
Hijacked
ポール・ロス
エクスペンダブルズ2
The Expendables 2
トール・ロード

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前優勝者
ビクトー・ベウフォート
UFC 13ヘビー級トーナメント優勝

1997年5月30日

次優勝者
マーク・ケアー
前王者
モーリス・スミス
第3代UFC世界ヘビー級王者

1997年12月21日 - 1998年1月

空位
次タイトル獲得者
バス・ルッテン
前王者
ケビン・ランデルマン
第6代UFC世界ヘビー級王者

2000年11月17日 - 2002年3月22日

次王者
ジョシュ・バーネット
前王者
ティト・オーティズ
第3代UFC世界ライトヘビー級王者

暫定王者:2003年6月6日 - 2003年9月26日
正王者:2003年9月26日 - 2004年1月31日

次王者
ビクトー・ベウフォート
前王者
ビクトー・ベウフォート
第5代UFC世界ライトヘビー級王者

2004年8月21日 - 2005年4月16日

次王者
チャック・リデル
前王者
ティム・シルビア
第13代UFC世界ヘビー級王者

2007年3月3日 - 2008年11月15日

次王者
ブロック・レスナー