ランチメイト症候群

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ランチメイト症候群(ランチメイトしょうこうぐん)とは、精神科医の町沢静夫によって名付けられた精神症状の一つ。学校や職場で一緒に食事をする相手(ランチメイト)がいないことに一種の恐怖を覚えるというもの。一般的に大学生や20代の女性に多い。

[編集] 概要

主な症状は、一人で食事することへの恐れと、食事を一人でするような自分は人間として価値がないのではないかという不安である。

学校や職場で一人で食事をすることはその人には友人がいないということだ。友人がいないのは魅力がないからだ。だから、一人で食事すれば、周囲は自分を魅力のない、価値のない人間と思うだろう。この症状の当事者はこのように考えがちである。こうした考え方が主な症状である恐れと不安を誘発する。さらに、断られることを(「価値のない自分」への不安を惹き起こすから)恐れているので自分から誰かを食事に誘うこともできない。

ランチメイト、つまり食事相手を確保できない者は、一人で食事をする姿を学友や同僚に見られないように、図書館トイレなどで隠れて食べることがある。トイレに隠れて食べることを便所飯と呼ぶこともある。ひどい場合は仕事を辞めたり就職を諦めたり学校へ行けなくなる。

日本の女性は特に群れることを好み、一人でいる時に抵抗を感じてしまう傾向がある。 自分自身を客観視して「自分はどう見られているのか?」を気に病むことから、ランチメイト症候群は当事者のみではなく、周囲の人間環境にも起因していると考えられる。また、このような傾向をもつ者は、単独行動を基本とする者や、群れずにできる趣味をもつ者などを「魅力に乏しい者」として見下すことが多い。このことは、日本の女性の中に多い、いわゆる「おたく」の男性を嫌う傾向と無関係でないとの見方もある。

諸富祥彦は自著『孤独であるためのレッスン』の中で、ランチメイト症候群などの、集団の中で孤立することを恐れる心理を「ひとりじゃいられない症候群(孤独嫌悪シンドローム)」と名づけ、「ひとりでいられる能力」、言い換えれば「孤独になる勇気」と「孤独を楽しむ能力」の重要性を説いた。

なお、「ランチメート症候群」と表記されることもあるが、名付け親の町沢は「メイト」と書いており、同一のものを指すので注意されたい。

また、「ランチメイト症候群」は学会に認められた症状名や病名では無いことに注意したい。

[編集] 参考図書

  • 『学校、生徒、教師のための心の健康ひろば』町沢 静夫 著 駿河台出版社 2002年 ISBN 441100349X
  • 『孤独であるためのレッスン』諸富 祥彦 (著) 日本放送出版協会 2001年 ISBN 4140019271

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