ラブーン (ミサイル駆逐艦)

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艦歴
発注 1988年12月13日
起工 1992年3月23日
進水 1993年2月20日
就役 1995年3月18日
退役
その後 就役中
要目
排水量 満載: 8,362 トン
全長 153.9 m (505 ft)
全幅 20.1 m (66 ft)
吃水 9.4 m (31 ft)
機関 COGAG方式
LM 2500-30ガスタービンエンジン (27,000shp) ×4基
可変ピッチプロペラ(5翅)×2軸
最大速 31ノット
航続距離 4,400 海里(20ノット時)
乗員 士官、兵員 337名
兵装 Mk.45 mod.2 5インチ単装砲 ×1基
Mk.38 25mm単装機関砲 ×2基
Mk.15 20mmCIWS×2基
M2 12.7mm機銃 ×4挺
Mk.41 mod.2 VLS ×90セル
ハープーンSSM 4連装発射筒×2基
Mk.32 3連装短魚雷発射管×2基
艦載機 ヘリコプター甲板のみ, 格納庫なし
C4ISTAR NTDS mod.5 (リンク 11/16)
AWS B/L 5 (Mk.99 GMFCS×3基)
AN/SQQ-89
センサ AN/SPY-1D 多機能レーダー×4面
AN/SPS-67 対水上レーダー×1基
AN/SQS-53C艦首装備ソナー
AN/SQR-19 曳航ソナー
電子戦 AN/SLQ-32(V)2 ESM装置
Mk.36 mod.12 デコイ発射装置
モットー Without Fear

ラブーン (英語: USS Laboon, DDG-58) は、アメリカ海軍ミサイル駆逐艦アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の8番艦。艦名は第二次世界大戦中に潜水艦SS-265 ピートの乗組員として、不時着水した飛行士の救助で英雄的功績を残し、銀星章を授与された従軍牧師ジョン・F・ラブーン英語版海軍大尉に由来する。

艦歴[編集]

ラブーンはバス鉄工所で1992年3月23日に起工し、1993年2月20日進水、1995年3月18日にダグラス・D・マクドナルド海軍中佐の指揮下で就役した。

1996年秋、ラブーンはアーレイ・バーク級駆逐艦として初となるトマホーク巡航ミサイルイラクの目標に向けて発射した。

1998年にラブーンは強襲揚陸艦LHD-1 ワスプを基幹とする水陸両用即応群と共に北大西洋条約機構の演習であるダイナミック・レスポンス98に参加している。

2012年9月、南欧地域のミサイル防衛任務中であったラブーンはギリシャクレタ島に寄港中のところ、同月11日の在リビア米国領事館襲撃事件を受けて翌9月12日に「不測の事態」に備え、別海域を航行中であったDDG-74 マクファールと共にリビア沖へ派遣を命ぜられた[1]

2015年6月21日、ロシアによるクリミアの併合に呼応し、ラブーンはフランス海軍情報収集艦デュピュイ・ド・ロームと共に黒海に進入[2]。翌日22日よりルーマニア海軍コルベットコントラアミラル・イェウスタツィウ・セバスティアンと二日間にわたり合同演習を実施。演習では、仮想敵に扮したルーマニア海軍の艦上ヘリコプターによる攻撃を撃退した[3]。6月27日、ジョージアバトゥミに寄港し、ジョージア国境警備隊との訓練に参加[4][5]

2018年4月14日、ドゥーマ化学攻撃英語版の報復としてアメリカ・イギリスフランスが実行したシリアに対する攻撃に参加し、紅海上から7発のトマホークミサイルを発射[6]

2023年12月23日、紅海で活動中、イエメンの親イラン武装組織フーシの支配地域から飛来した無人機4機を撃墜した[7]ドワイト・D・アイゼンハワー (空母)艦載機、他の護衛艦とともに無人機18機と対艦巡航ミサイル2発、対艦弾道ミサイル1発を撃墜した[8]

2024年1月12日、フーシ派に対しトマホークミサイルを用い攻撃を行った(2024年のイエメンへのミサイル攻撃)。

脚注[編集]

  1. ^ “米駆逐艦2隻がリビアへ出動、攻撃命令など想定 大使殺害で”. CNN. (2012年9月13日). http://www.cnn.co.jp/usa/35021744.html 
  2. ^ Destroyer USS Laboon, French Surveillance Ship Enter Black Sea” (英語). USNI News (2015年6月22日). 2015年10月27日閲覧。
  3. ^ US Destroyer Laboon Holds Black Sea Drills With Romanian Corvette - Navy” (英語). Sputnik International (2015年6月24日). 2015年10月27日閲覧。
  4. ^ US Navy Destroyer Makes Visit in Georgia's Port of Batumi” (英語). Sputnik International (2015年6月28日). 2015年10月27日閲覧。
  5. ^ USS Laboon Missile Destroyer Visits Georgia” (英語). Georgia Today (2015年7月2日). 2015年10月27日閲覧。
  6. ^ Mehta, Aaron; Copp, Tara (2018年4月14日). “Coalition launched 105 weapons against Syria, with none intercepted, DoD says” (英語). Military Times. https://www.militarytimes.com/pentagon/2018/04/14/us-launched-105-weapons-against-syria-with-none-intercepted-dod-says/ 2018年4月14日閲覧。 
  7. ^ “米駆逐艦が無人機4機撃墜 紅海、親イラン組織か”. 産経新聞. (2023年12月24日). https://www.sankei.com/article/20231224-HLNAEZRRGJPVRIKCZTKQ6LAGYA/ 2023年12月27日閲覧。 
  8. ^ 紅海で船舶に「最大規模の攻撃」、米英軍がフーシ派ミサイルなど撃墜 軍事行動を示唆”. BBC (2024年1月11日). 2024年1月11日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]