ラキウラ国立公園

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Rakiura National Park
IUCNカテゴリII(国立公園
Rakiura Track Stewart Island NZ 01.jpg
地域 ニュージーランドの旗スチュアート島
最寄り オーバン
座標 南緯46度54分 東経168度7分 / 南緯46.900度 東経168.117度 / -46.900; 168.117座標: 南緯46度54分 東経168度7分 / 南緯46.900度 東経168.117度 / -46.900; 168.117
面積 1,570 km²
創立日 2002年
運営組織 ニュージーランド環境保全省

ラキウラ国立公園Rakiura National Park)は、ニュージーランドスチュアート島マオリ語でラキウラ)にある国立公園である。

概要[編集]

スチュアート島/ラキウラの衛星写真

スチュアート島の面積の約85パーセントを占める。2002年に開設された。ラキウラとは、マオリ語で「空が赤く燃える場所」という意味である[1][2]。由来は、冬季のオーロラと1年中を通してみることが可能な見事な夕焼けである[1]

国立公園内には、島の北部にあるスチュアート島の最高峰・アングレム山英語版(標高980メートル)が含まれている。また、島の中部には、全長25キロメートルの河川であるフレッシュウォーター川英語版が流れ、その流域には湿地帯が広がる。島の西部は、衛星写真で見てもわかるとおり、メイソン湾と呼ばれる海に面している滑らかな海岸線であり、ここには砂浜が広がる。

また、国立公園には、スチュアート島に隣接するネイティヴ島、ウルヴァ島英語版、マッドフラット島、アンカレッジ島英語版等を含む。

歴史[編集]

考古学的調査によると、スチュアート島には、13世紀からマオリが居住していたと考えられている[2]

ヨーロッパ人が初めて、スチュアート島に到達したのは、1770年ジェームズ・クックの航海を待たなければならない[2]。しかし、クックは、スチュアート島と南島は陸続きであったと考えていた[2]。クックの本国への報告書には、アザラシや鯨の宝庫であると伝えた[2]1818年、スチュアート島の周りにある小島のコッドフィッシュ島英語版にヨーロッパ人が定住を開始した[2]

ヨーロッパ人の活動は、1826年に造船所の建設が開始された。この年は、スチュアート島での採鉱、漁業が本格化する年となった[2]。1864年には、スチュアート島のマオリから10,000ヘクタールの土地を買収するなど、スチュアート島の開発は本格化したが、徐々に、島の開発の中心はオーバンとなった。例えば、フレッシュウォーター川河口の地区であるパターソン・インレット英語版には、1872年に建設された郵便局は、1923年に閉鎖された。また、スチュアート島に建設された主要農場の1つは、島西部のメイソン・ベイに建設されたが、こちらもまた、閉鎖された[2]

生態系[編集]

植物相[編集]

ラキウラ国立公園の植生の中心は、マキ科の植物であるである[2]リムノキ英語版ポドカルプス・ダクリディオイデス英語版マオリ語:Kahikatea)、トタラ英語版が中心である[2]

フレッシュウォーター川の湿地帯にも数多くの植物が確認されている。マキ科の森林が生い茂り、その下には、灌木のマヌカが展開する[2]。この湿地帯は、野鳥の生息地となっている[2]

動物相[編集]

コッドフィッシュ島で飼育されているフクロウオウム(カカポ)の幼鳥

ラキウラ国立公園では、野鳥の楽園である。サザンブラウンキーウィ英語版の亜種であるスチュアートアイランドキーウィの一大生息地であり、その数は、約2万羽である[3]。また、ラキウラ国立公園は、フクロウオウム(マオリ語でKakapo)最後の生息地となりつつある。フクロウオウムは、キーウィや既に絶滅したモアと同じく飛べない鳥類である。1977年に、ニュージーランド本土以外で、メスのフクロウオウムがスチュアート島で発見されたことで、フクロウオウムの保護政策が本格化した[4]ネコなどの害獣からの捕食を防ぐために、フクロウオウムは、スチュアート島沖合いのコッドフィッシュ島へと移された[4]

キーウィやフクロウオウム以外では、アオハシインコ英語版をはじめとするパラキート(マオリ語でkākāriki)、ニュージーランドバト(マオリ語でkererū)、エリマキミツスイ英語版(マオリ語でtūī)、ニュージーランドミツスイ英語版(マオリ語でkorimako)、ニュージーランドヒタキ(マオリ語でmiromiro)、ニュージーランドクイナ(マオリ語でweka)、ニュージーランドロビン英語版(マオリ語でkakaruai)、ニュージーランドオウギビタキ英語版(マオリ語でmātā)、カカ(マオリ語でkākā)の生息地でもある[2]

フレッシュウォーター川河口に位置するパターソン・インレットは、ダイビングポイントとして知られているが、ニュージーランドでは有数の海草の生育地区であると同時に、貝類腕足動物の生息地でもある[5]

アクティビティ[編集]

トレッキングニュージーランド英語でトランピング)をラキウラ国立公園でも楽しむことができる。スチュアート島の舗装道路は、25キロメートルに過ぎないのに対して、トレッキングコースの総延長は245キロメートルに達する[5]

ニュージーランド国内に9ヶ所あるニュージーランド・グレート・ウォークス英語版の1つで全長32キロメートルのラキウラ・トラック英語版[6]をはじめとし、スチュアート島北西部を縦走する全長125キロメートルのノース・ウェスト・サーキット[7]やスチュアート島南部を縦走する全長71.5キロメートルのサザン・サーキット[8]がある。国立公園内には、以上の本格的なトレッキングコース以外にも、行程30分から2時間程度の短いトレッキングコースも複数、整備されている[9]。また、スチュアート島外では、ウルヴァ島にも短い距離のトレッキングコースがある[10]

それ以外のアクティビティは、ダイビングシュノーケリングを楽しむことができる[5]。主なダイビングポイントは、パターソン・インレットやウルヴァ島である[5]

脚注[編集]

  1. ^ a b ラキウラ国立公園”. ニュージーランド政府観光局. 2014年3月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m Features”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月12日閲覧。
  3. ^ BirdLife International (2008年). “Southern Brown Kiwi – BirdLife Species Factsheet”. Data Zone. 2014年3月12日閲覧。
  4. ^ a b About Kakapo Recovery”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月20日閲覧。
  5. ^ a b c d Activities in Rakiura National Park”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月17日閲覧。
  6. ^ Rakiura Track”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月17日閲覧。
  7. ^ North West Circuit Stewart Island/Rakiura”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月17日閲覧。
  8. ^ Southern Circuit Stewart Island/Rakiura”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月17日閲覧。
  9. ^ Stewart Island/Rakiura short day walks and tracks”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月17日閲覧。
  10. ^ Southern Circuit Stewart Island/Rakiura”. ニュージーランド環境保全省. 2014年3月17日閲覧。

外部リンク[編集]