ヨーロピアンパーチ

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ヨーロピアンパーチ
Perca fluviatilis2.jpg
ヨーロピアンパーチ Perca fluviatilis
保全状況評価[1]
LOWER RISK - Least Concern
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
Status iucn2.3 LC.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
亜綱 : 新鰭亜綱 Neopterygii
上目 : 棘鰭上目 Acanthopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: ペルカ科 Percidae
: ペルカ属 Perca
: ヨーロピアンパーチ P. fluviatilis
学名
Perca fluviatilis
Linnaeus1758
Perca fluviatilis distribution map.png
  自然分布域
  移植分布域
ヨーロピアンパーチの分布図

ヨーロピアンパーチ学名Perca fluviatilis)は、スズキ目ペルカ科に所属する淡水魚の一種。ヨーロッパからアジアにかけて、ユーラシア大陸に幅広く分布するパーチの仲間である。単に「パーチ」と呼んで本種を指すこともあるほか、「Redfin perch」あるいは「English perch」など多くの地域名をもつ[2][3]。 ロシア名でОкунь(オークニ)と呼ばれている。

分布・生態[編集]

ヨーロピアンパーチの自然分布域は非常に広く、スペインイタリアを除く欧州全域から、シベリアコリマ川にまで至る[4]養殖魚としてオーストラリアニュージーランド南アフリカなど世界各地に移植されているが、近年では在来の生態系に対しての悪影響が懸念されている[4]養殖の場合、稚魚の餌には、ワムシ類、アルテミアブラインシュリンプ)幼生、ミジンコなどが与えられる。

水深30mまでの浅場で生活する底生魚で、流れの緩やかな河川湖沼を主な生息範囲としている[4][出典無効]水草など遮蔽物の豊富な場所を好み、物陰に潜んでじっとしている姿がしばしば観察される[4][出典無効]

繁殖期は4月末から5月初頭で、水草や水面下の木の根に産卵する。卵塊は味が悪く、他の魚類に捕食されることがない[4][出典無効]が、稚魚のほとんどがノーザンパイクザンダーブラックバスや肉食性や雑食性の魚類等の他の動物に捕食されてしまう。水鳥の足に付着して、別の水域に拡散することが知られている。

形態[編集]

黒い横縞と赤みを帯びた鰭が本種の特徴

体は緑色から黄色調で、腹鰭・臀鰭・尾鰭は赤みを帯びる[4]。体側には5-9本の黒い横縞が走行する[4]。体の大きさは生息域によってさまざまで、移植されたオーストラリアでは欧州産のものよりも大型化する傾向がある。寿命は22年に達し、最大で体長60cm・4.75kgにまで成長するが、通常は全長25cm程度の個体が多い[4]イギリスでは最大で3kg程度と、欧州本土の平均よりも小型であるとされる。

背鰭は14-20本の棘条と、13-16本の軟条で構成される[4]。第1背鰭は灰色で第2背鰭よりも丈が高く、先端に黒色の斑点をもつ[4]。臀鰭は2棘7-10軟条で、椎骨は39-42個[4]

分類[編集]

ヨーロピアンパーチがスウェーデン博物学者である Peter Artedi によって初めて学術的に記載されたのは、1730年のことである。彼はスウェーデンの湖で採取した個体を調査し、外見的な特徴に加え鰭条数・椎骨の数など、(当時はriver perchと呼ばれていた)ヨーロピアンパーチの基本的な形態学的特徴を記述した。後の1758年カール・フォン・リンネはArtediの記述に基づいて、本種に学名 Perca fluviatilis を与えた[5][出典無効]

イエローパーチとの関係[編集]

同じペルカ科に所属する近縁のイエローパーチPerca flavescens)と本種はよく似ており、互いに交雑することもある。このためイエローパーチはヨーロピアンパーチの亜種として扱われることがあり、その場合の学名は Perca fluviatilis flavescens となる。

しかし交雑したパーチが成長可能かどうかははっきりしておらず、ほとんどの分類体系において両者は独立したとされている。近年の分子生物学的な解析結果も、この見解を支持している。

人間との関わり[編集]

食用[編集]

パーチの唐揚げ

脂肪が少なく淡白な白身魚で甘味と旨味がある。内臓を除いただけのものを煮付けなどにし、食べると美味。その他の料理法として、塩焼き唐揚げ天ぷらフリッター)・南蛮漬けなどがある。

ヨーロピアンパーチは食味が良く小骨が少ないことから、焼き魚フライなど、食用魚として広く利用されている[4]

パンフィッシュPanfish、丸ごと油で揚げて食べる淡水産小魚)の1種としても知られている。

レマン湖名物料理として有名。フィレ・ドゥ・ペルシュ ( Filet de Perche ) は、レマン湖版のフィッシュアンドチップスでパーチの三枚おろしムニエルかフライで食べる料理。付け合わせはゆでたポテトやフライドポテトとレモン[6][7]ジュネーブローザンヌヴェヴェイモントルーエヴィアン=レ=バントノン=レ=バンなどレマン湖に面している主な都市で食べることができる。

釣魚として[編集]

釣り上げられたヨーロピアンパーチ

サシ(マゴット、Maggot)を使った餌釣りが一般的。ルアー擬似餌も効果的で、とても人気のある釣り方だが、大型の個体を狙う場合は、メダカ金魚ドジョウミノーガジェン (Gudgeon)、ローチラッドブリーク (Bleak)、デイスなどの小魚やカエルスジエビなどの生き餌を使った方法やロブワーム (Lob worm)と呼ばれる巨大なドバミミズを1匹、またはシマミミズを数匹チョンがけしたものを用いる事が多い。

小さな個体の群れを見つけると、数十匹ものパーチが釣れ続くこともしばしばあり、欧州ではパーチとパイクは、水のあるところなら何処にでも生息するとも言われる。大型のパーチを専門にストイックに狙うアングラーも多く、誰でも簡単に釣れる魚として親しまれる一方、とても玄人好みのターゲットでもある。小さなうちは30-50匹程度の大きな群れを作り、25cm以上の個体は3-5匹程度の群れを作る。40cmを超えた大型の個体は単独で行動していることが多いとされるが、季節によっても異なる。大型の個体はとても賢く釣るのが難しい。

なお、ザンダーSander lucioperca)はヨーロッパ大陸ではしばしばパイクパーチと称されるが、パイク類との類縁関係は遠く、ヨーロピアンパーチとは別属の魚である。パーチの鰓蓋と大きな背鰭の棘条は、とても硬く鋭いので、釣上げた際の扱いには十分注意したい。

観賞魚として[編集]

観賞魚としてのパーチ。

ヨーロピアンパーチをアクアリウムで飼育するには、大型の水槽と適切な給餌が必要となる。オオカナダモのような水草を厚く植え、身を隠す場所を用意する。餌にはミミズ類、ユスリカイワシなどを用いる。

ギャラリー[編集]

関連項目[編集]

出典・脚注[編集]

  1. ^ Freyhof, J. & Kottelat, M. (2008年). Perca fluviatilis. 2008 IUCN Red List of Threatened Species. IUCN 2008. 2010年7月9日閲覧。
  2. ^ Common name list of Perca fluviatilis”. FishBase. 2010年7月10日閲覧。
  3. ^ Masuda, H., K. Amaoka, C. Araga, T. Uyeno and T. Yoshino, 1984. The fishes of the Japanese Archipelago. Vol. 1. Tokai University Press, Tokyo, Japan. 437 p.
  4. ^ a b c d e f g h i j k l Perca fluviatilis”. FishBase. 2010年7月10日閲覧。
  5. ^ Synonyms of Perca fluviatilis Linnaeus, 1758”. FishBase. 2010年7月10日閲覧。
  6. ^ http://worldradio.ch/wrs/onair/summer2007/go-fish-best-of-filets-de-perches.shtml
  7. ^ http://dupotageralamarmite.over-blog.com/article-filets-de-perche-meuniere-80641326.html

外部リンク[編集]