ヨーロッパオオヤマネコ
| ヨーロッパオオヤマネコ[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ヨーロッパオオヤマネコ Lynx lynx
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| 保全状況評価[2] | ||||||||||||||||||||||||||||||
| NEAR THREATENED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
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| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Lynx lynx (Linnaeus, 1758) |
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| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ヨーロッパオオヤマネコ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Eurasian Lynx |
ヨーロッパオオヤマネコ(英:Eurasian Lynx)は、ネコ科オオヤマネコ属に分類される食肉類。ヨーロッパおよびシベリアの森林に棲息する中型のネコ類である。学名 Lynx lynx。別名シベリアオオヤマネコ。
目次 |
[編集] 形態
オオヤマネコ属最大種であり、体長は80-130 cm、肩高約70cm。体重はオスでは通常18-30 kg、メスは平均18.1 kg 程度である[3]。毛皮は灰色から赤褐色で黒い斑点がある。毛皮の模様の個体差が大きく、斑点のない個体と多くの斑点をもつ個体が近くで棲息していることもある。
[編集] 生態
主に夜行性で、成長すると単独で生活する。発する声は非常に小さくめったに聞かれることはないため、本種の生息地域の調査が、何年も不明であるケースも珍しくない。これらの特性から、獲物の食べ残しや足跡が確認されても、実際に生息が確認されるまでに長い年月を有する場合もある。
食性は動物食で、鳥や昆虫、ウサギ、リスなどの齧歯類、さらに大型のシカ類も捕食することがある。[4] なお、大きな獲物を狙うことは危険を伴うため、これらを狩る際には、追跡、忍び寄り、跳びかかるという方法を取る。しかし冬季には、雪によって狩りが困難となるため、本種は大きな獲物を狙わざるをえない状況になることもある。
本種は、隠れたり獲物を追跡することに有利な、起伏に富む樹木の多い土地に生息している。平均して1頭あたり20-60 km²の縄張りをもち、一晩に20km以上移動することもある。繁殖期は2~3月で、63~74日の妊娠期間を経たのち子を産む。一度の出産で2~3頭を産むことが多い。カナダオオヤマネコより繁殖期が早く、一腹で産む子はやや少ない。[5]
[編集] 保全状態
かつてはヨーロッパ全土でありふれた動物であったが、20世紀半ばまでに、環境の変化や毛皮目的の狩猟などの影響で中央および西ヨーロッパの大部分の地域で絶滅している。近年になり森林へのオオヤマネコの再導入が試みられ、成功しつつある。
[編集] 各地の生息分布状況
- エストニア: 2001年の調査結果によれば、エストニアに 900頭の個体が棲息する[6]。
- オランダ: (中世までに、)オランダのオオヤマネコは絶滅している。目撃例も数例あるが、飼い馴らされたものが逃げるか放されるかして野生化した個体ではないかと推測されている[7]。
- カルパチア山脈: チェコ・ポーランド・スロヴァキア・ルーマニア・セルビアにわたるこの山脈には、約 2,800頭のオオヤマネコが棲息する[8]。これは、ロシアの西側では最も大きなヨーロッパオオヤマネコの継続的な個体群である。
- スイス: 1915年に絶滅したが、1971年に再導入された。しかし、オオヤマネコが絶滅していたオーストリアに、このスイスのオオヤマネコが侵入してきている。
- スロヴァキア: スロヴァキア中部および東部の森林地帯に自然分布する。スロヴァキアのオオヤマネコは、主に海抜800〜1,000m の混交林に棲息する。オオヤマネコの姿は、多くの国立公園およびその他の保護区域内で見られる[9][10]。
- チェコ: 本種は、ボヘミア地方では19世紀(1830年〜1890年)に、モラヴィア地方では、おそらく19世紀から20世紀への移行期に、それぞれ絶滅した。1945年以降、スロヴァキアから侵入してきた個体により、モラヴィア地方に 小さくて不安定な個体群が形成された。1980年代に、20頭近くの個体がスロヴァキアから移入され、Šumava地区に再導入された。2006年初めの推計では、チェコ共和国内のオオヤマネコの個体数は65〜105 頭とされた。狩猟は禁じられているが、しばしば密猟の被害が出ている。
- 中央アジア: 本種は、中国の甘粛省・青海省・四川省・陝西省の各省、モンゴル、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、キルギスタン、タジキスタンおよびパキスタン北部(カシミール地方)にも自然分布している。
- ディナルアルプス地方: スロヴェニア、クロアチアおよびボスニア・ヘルツェゴビナは、約130頭のオオヤマネコの棲息地となっている[8]。これらの国々では、オオヤマネコは20世紀初頭までに絶滅したと考えられていた。しかし、1973年にスロヴェニアで始められた再導入計画が奏功した。今日では、オオヤマネコの姿はスロベニア・アルプスや、クロアチアの ゴランスカ地方・ ベレビト山地方で、さらにはディナルアルプス・ディナラ山を越えてボスニア・ヘルツェゴビナ西部に至る地域でも見られる。3国すべてにおいて、オオヤマネコは絶滅危惧種として登録され、法によって保護されている。現実的な個体数の推計は、スロヴェニア40頭、クロアチア50〜60頭、ボスニア・ヘルツェゴビナ約40頭。
- ドイツ: 1850年に絶滅したが、1990年代にバイエルンの森とハルツ地方に再導入された。2002年、ドイツ国内での野生のオオヤマネコの最初の誕生が報告された。ハルツ国立公園のオオヤマネコのカップルが、子どもを生んだのである。アイフェル地方でも棲息が知られるが、これはフランスから侵入してきたものと思われる。さらに、ヘッセン州のフォーゲルスベルク山地にも棲息する。
- バルカン半島: セルビア、マケドニア共和国、アルバニアおよびギリシャには、およそ100頭のオオヤマネコがおり、マケドニア西部の辺鄙な丘陵地帯に、最も数多く棲息する[11]。
- フェノスカンジア: 1930年代から1950年代にかけては絶滅寸前の状態だったが、保護が効果をあげて増加に転じた。そのうちに、本種の「保護狩猟」が再び法制化された。個体数はまだ漸増の状態にある。本種は、スカンジナビアでは唯一の、家畜種以外のネコ類である。
- フィンランド: 1,100-1,200 頭(2006年調査)[12]。
- ノルウェー: 西部を除くノルウェーのほぼ全地域に棲息する。2005年には、ノルウェー国内で51〜56頭が生まれ、個体数は300〜329頭と推計された[13]。
- スウェーデン: 2006年、スウェーデンには推計約1,400頭の個体群があった。狩猟は政府機関によって制限されている。本種の狩猟への参加を希望するハンターは、3月に行われる、いわゆる「保護狩猟」に登録しなければならない。本種の個体数、またはトナカイの群がどのような影響を受けているかによって、各地区で数頭ずつだけ狩猟が許可される。狩られる個体と狩りの場所は、州庁によって管理され、獲物は分析のために 国立獣医師協会 へ送られる。ハンター自身は、地元警察当局によるマイクロチップかトランスポンダの取り付けを受ければ、皮をとっておくことができる。また、約70ユーロの料金を支払えば、獲物の頭骨を送り返してもらうこともできる。2007年に20地区で射殺が許可されたオオヤマネコは75頭にすぎないが、2006年に許可された51頭と比べると増加している(常に全個体数の約5%)。2006年には41頭が狩猟以外で殺され、31頭が交通事故で死亡している。
- フランス: 1900年ごろに絶滅したが、後にヴォージュ山脈とピレネー山脈に再導入された。
- ポーランド: ビャウォヴィエジャの森とタトラ山脈に、約1,000頭が棲息している。
- ロシア: 本種総個体数の90%以上がシベリアの森林に棲息しており、西側の国境地帯から、日本列島北端の島嶼である樺太まで、広い地域に分布している。
[編集] 亜種
本種の亜種として、以下のものが知られる。ほかにも提案されたものがあったが、いずれも現在では下記のいずれかのシノニムとされる[1]。
- Lynx lynx lynx スカンジナビア、中欧、東欧、西セルビア、コーカサス、シベリア、モンゴル、中国北部、朝鮮半島
- Lynx lynx isabellinus 中央アジア
- Lynx lynx kozlovi 中央シベリア高原
- †Lynx lynx sardiniae サルディニア
- Lynx lynx stroganovi アムール
[編集] 脚注
- ^ a b Wozencraft, W. C. (16 November 2005). in Wilson, D. E., and Reeder, D. M. (eds): Mammal Species of the World, 3rd edition, Johns Hopkins University Press, 541. ISBN 0-8018-8221-4.
- ^ Cat Specialist Group (2002). Lynx lynx. 2006. IUCN Red List of Threatened Species. IUCN 2006. www.iucnredlist.org. Retrieved on 2007-07-25.
- ^ “Eurasian Lynx”. Peter Jackson (1997年4月24日). 2007年5月28日閲覧。
- ^ ナショナルジオグラフィック日本公式サイト「オオヤマネコ」解説より
- ^ 『世界の動物・分類と飼育2 〔食肉目〕』 今泉吉典 監修、東京動物園協会、1991年、P.166、ISBN 4-88622-061-4
- ^ “Estonia - 3. Size & trend”. Eurasian Lynx Online Information System for Europe. 2007年5月28日閲覧。
- ^ “ELOIS - Introduction”. Eurasian Lynx Online Information System for Europe (no date). 2007年5月28日閲覧。
- ^ a b “Large Carnivore Initiative for Europe Species fact sheet - Lynx lynx”. Large Carnivore Initiative for Europe (no date). 2007年5月28日閲覧。
- ^ “Natura 2000 Sites - Rys ostrovid” (Slovak). State Nature Conservancy SR (no date). 2007年5月28日閲覧。
- ^ “Slovakia (SK)”. Eurasian Lynx Online Information System for Europe (no date). 2007年5月28日閲覧。
- ^ “Action urged to save Balkan lynx”. BBC (2006年11月3日). 2007年5月28日閲覧。
- ^ “Suurpetojen lukumäärä ja lisääntyminen vuonna 2005”. Finnish Game and Fisheries Research Institute (2006年8月7日). 2007年6月13日閲覧。
- ^ “Lynx”. State of the Environment Norway (2006年6月19日). 2007年5月28日閲覧。
[編集] 外部リンク
- Eurasian Lynx Online Information System for Europe
- About the Eurasian Lynx from the Wild Cats: Status Survey and Conservation Action Plan
- IUCNレッドリストの ヨーロッパオオヤマネコ(Eurasian Lynx)
- 世界自然保全モニタリングセンターの ヨーロッパオオヤマネコ(Eurasian Lynx)
- CITES homepage