ユーザインタフェース設計

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ユーザインタフェース設計(ユーザインタフェースせっけい、英語: user interface design)は、コンピュータアプライアンス通信機器ソフトウェアアプリケーション、ウェブサイトなどの設計において、ユーザーエクスペリエンス相互作用に関わる部分を指す。そういった商品の見た目のデザインは物理的に魅力的に見えるようにすることを目標としていたが、ユーザインタフェース設計の目標はユーザーがなるべく直観的にそれら商品を使えるようにすることである。このため、ユーザー中心設計という用語もよく使われる。直観的な使い易さを損なわない範囲でグラフィックデザインによるテーマやスタイルの設定が行われることもある。インタフェースの直観性は、技術的観点からの機能性だけでなく、芸術的観点からの表象性にも依存する。

ユーザーインタフェース設計は、コンピュータから自動車や旅客機まで様々な製品の開発に関わる。どのような製品の開発においても、人間との相互作用という点では同じスキルと知識が必要とされるが、個々に固有のスキルや知識も必要となる。結果として、ユーザインタフェースのデザイナーは特定分野に特化する傾向がある。

工程[編集]

ユーザインタフェース設計にはいくつかの工程があり、どれが重要かということはそのプロジェクトの性質によって異なる。なお、ここでいうシステムとは、プロジェクトの種類によって様々なものを指している(ウェブサイトだったり、アプリケーションだったり、機械だったりする)。

  • 機能要求収集 - そのシステムが最終的に達成すべき機能要求をリストアップし、ユーザーの潜在的ニーズを見極める。
  • ユーザー分析 - そのシステムの潜在的ユーザーを分析する。手法としては、ユーザーと関わる人々と議論するか、ユーザーになると想定される人々と議論する。ここで質問すべきことは以下の通り。
    • ユーザーはそのシステムに何をして欲しいか?
    • そのシステムはユーザーの通常のワークフローや日常活動にどのように適合するか?
    • ユーザーは技術的なことにどの程度精通しているか? また、ユーザーは類似のシステムを既に使っているか?
    • ユーザーが魅力的に感じるルック・アンド・フィールはどんなものか?
  • 情報アーキテクチャ - そのシステムのプロセスや情報のフローの開発(例えば、ウェブサイトなら、ページの階層構造とそれを利用する際のフロー)
  • プロトタイピング - 簡単なプロトタイプの開発。この場合のプロトタイプは、インタフェースそのものに注目するため、ルック・アンド・フィール的要素や内容をほとんど排除したものである。
  • ユーザビリティ評価 - プロトタイプを実際のユーザーに評価してもらう。その場にデザイナーが立ち会ってユーザーの生の声を聞くのが望ましい。
  • グラフィックインタフェースデザイン - 実際のルック・アンド・フィールの設計。これが最終的なGUIとなる。それまでの工程で明らかとなった事柄に基づいて行われる。機能よりも見た目が重視される場合、グラフィック的要素がプロトタイピングでも重視される。この工程は、グラフィックデザイナーとユーザインタフェース設計者が共同で行うことが多い。

ユーザインタフェース設計では、ユーザーのニーズをよく把握することが重要である。

用語に関する批判[編集]

ユーザーエクスペリエンスの考え方から見て、ユーザインタフェース設計という用語は意味が狭すぎるとの批判がされている。技術的側面が強すぎ、実際の設計において、それ以外の側面が軽視される恐れがあるという批判である[1]。用語はどうであれ、実際の活動は同じである。

脚注[編集]

  1. ^ Bannon L. J. A pilgrim’s process: From cognitive science to cooperative design // AI and Society, 1990, 4. [1]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]