ヤビツ峠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤビツ峠全景 奥には丹沢三峰が見える。
ヤビツ峠(ヤビツとうげ)は、神奈川県道70号秦野清川線にある海抜761mの峠である。鞍部は神奈川県秦野市寺山地内に位置する。「矢櫃」という漢字を当てることもあるが、片仮名表記が一般的。
目次 |
[編集] 概要
ヤビツ峠は丹沢山地内で数少ない南北をつなぐ車道の峠で、他には犬越路(犬越路隧道)がある。しかし、犬越路南側の犬越路林道と北側の神之川林道は一般車両通行禁止のため、ヤビツ峠は丹沢山地唯一の南北をつなぐ一般車両通行可能な峠である。峠を挟んだ宮ヶ瀬湖までの神奈川県道70号秦野清川線は、車同士がすれ違うのもままならないほど狭い箇所が多い。峠から秦野側は、距離が短いぶん斜度は最大10%程度と急で、途中にある菜の花台からは秦野をはじめとして太平洋側を一望できる。
峠へは小田急小田原線秦野駅より神奈川中央交通のバス便があり、塔ノ岳(表尾根)や大山への登山道が通じているため、休日は登山者で賑う。
また、東京から最も近くにある峠の1つであるため、自転車ヒルクライムの練習場所としても人気がある。なお、秦野からヤビツ峠への道は「表ヤビツ」、宮ヶ瀬からヤビツ峠への道は「裏ヤビツ」と呼称されることもある。
[編集] 伝承
かつて甲斐国の武田氏と小田原の後北条氏がこの地で争いを繰り広げ、双方に多くの死者を出した。そのときに用いられた「矢櫃」(やびつ、矢を入れる箱)が峠道の改修の際に大量に発見されたことから、峠は「ヤビツ峠」の名で呼ばれるようになった。
なお、現在のヤビツ峠は新たな林道を切り開いた際に生まれた峠であり、矢櫃が見つかった峠はヤビツ峠の西側にある「旧ヤビツ峠」である。
[編集] 通過する道路
[編集] アクセス
[編集] 自家用車
- 秦野方面から
- 国道246号名古木(ながぬき)交差点から神奈川県道70号秦野清川線。
- 宮ヶ瀬湖方面から
- 神奈川県道64号伊勢原津久井線、宮ヶ瀬北原交差点から神奈川県道70号秦野清川線。
[編集] バス
[編集] 参考文献
- 植木知司 『かながわの峠』 神奈川新聞社、pp.76-77