モンモリロン石
| モンモリロン石 | |
|---|---|
| 分類 | ケイ酸塩鉱物 |
| 化学式 | (Na,Ca)0.33(Al,Mg)2Si4O10(OH)2・nH2O |
| 結晶系 | 単斜晶系 |
| モース硬度 | 1 - 2 |
| 条痕 | 白色 |
| 比重 | 2.38 |
| プロジェクト:鉱物 | |
モンモリロン石[1](モンモリロンせき、montmorillonite、モンモリロナイト[2])は、鉱物(ケイ酸塩鉱物)の一種で、スメクタイトグループに属する。化学組成は (Na,Ca)0.33(Al,Mg)2Si4O10(OH)2・nH2O。単斜晶系。
粘土鉱物の一つで、熱水変質を受けた岩石に含まれる。その内、濡らしたリトマス紙を赤く変色させる性質を持つものは酸性白土と呼ばれる[3]。
名前は1847年にフランスのヴィエンヌ県にあるモンモリヨンにちなんで命名された[4]。
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[編集] 産出・製法・用途
モンモリロナイトを主成分とする酸性白土(さんせいはくど)は天然の粘土であり、油脂分を吸着する性質を持つことで古くから知られており、ローマ時代には羊毛の脱脂などに使われてきた。近代になると石油製品の脱色や炭化水素の精製にも用いられるようになり、酸性白土が盛んに採掘されるようになった。日本では19世紀以降、日本海側の各鉱山にて採掘が活発化した。採掘された原土は、粗砕され、粉砕しつつ乾燥し、篩い分けして製品化する。
第一次世界大戦の頃からは、酸性白土を酸処理してより多孔性を高めた活性白土が作られるようになった。ただし、酸処理効果の大小は産地の影響も大きいことから、酸性白土のまま使われることもある[3]。
日本では古くから洗濯粉として使用されてきた。明治時代に行われた産地の調査も「地元住民が使う洗濯用粘土をリトマス紙でチェックする」という方法で行われた[5]。初期の研究は早稲田大学の小林久平が精力的に行い、「酸性白土」の命名も小林が行っている[3]。
現代では、「モンモリロナイト」の名称で、有機合成用にも市販されており、クロマトグラフィーの充填剤や、弱酸性の触媒として用いられるほか、家庭用品として洗顔料やボディーソープ、ヘアシャンプー、入浴剤にも利用されている。
[編集] 性質
モンモリロナイト化は、アルカリ性の環境下で進む。母岩は同一であっても、酸性から中性の環境下で粘土化するとカオリナイトになる場合がある[6]。モンモリロナイトの構造は、ナトリウムを含むNa型とカルシウムを含むCa型に分類できる。主に前者は日本やアメリカ合衆国で、後者はフランスで見い出すことができる。土木工学上の問題となる膨張性はNa型が顕著であり、原体積の8-10倍に及ぶことがある[7]。。
[編集] 調査
モンモリロナイトを現地調査で確認する手法として、ベンチジン、ビタミンA(肝油で代用可)、パラアミノフェノールの試薬を滴下し、呈色反応の有無を確認する方法がある[8]。
[編集] 脚注
- ^ 文部省編 『学術用語集 地学編』 日本学術振興会、1984年、ISBN 4-8181-8401-2。(オンライン学術用語集)
- ^ 文部省・土木学会 『学術用語集 土木工学編 増訂版』 土木学会、1991年、ISBN 4-8106-0073-4。
- ^ a b c 東洋経済新報社:1960
- ^ Faïza Bergaya, Klaus Beneke, Gerhard Lagaly "History and Perspectives of Clay Science", 2004
- ^ 神保小虎 「小林久平氏の調査に基きたる本邦酸性白土の智識(第一)大正十一年十二月)」、地質學雜誌 30(352) pp.26-33
- ^ 塚本良則編『新・砂防工学』(朝倉書店)p234
- ^ 塚本良則編『新・砂防工学』(朝倉書店)p237
- ^ 塚本良則編『新・砂防工学』(朝倉書店)p238
[編集] 参考文献
- 豊遙秋・青木正博 『検索入門 鉱物・岩石』 保育社、1996年、ISBN 4-586-31040-5。
- 松原聰・宮脇律郎 『国立科学博物館叢書5 日本産鉱物型録』 東海大学出版会、2006年、ISBN 978-4-486-03157-4。
- 『無機有機工業材料便覧』 東洋経済新報社、1960年。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- Montmorillonite(mindat.org)
- Montmorillonite Mineral Data(webmineral.com)
- Smectiteグループ(地球資源論研究室)