モルディブ国防軍

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モルディブ国防軍
Maldives National Defence Force
MNDF2.jpg
創設 1972 (国家保安隊)
2006 (国防軍)
派生組織

沿岸警備隊
海兵隊
消防救難隊
教育訓練部隊

支援部隊
本部 Bandaara Koshi
指揮官
最高司令官 モハメド・ナシード (en:Mohamed Nasheed)大統領
国防大臣 Ameen Faisal
司令官 Moosa Ali Jaleel少将
総人員
現総人員 約4,000人
財政
予算 51.8億ドル(2009年予算)
軍費/GDP 5.5% [1] (世界13位)
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モルディブ国防軍(モルディブこくぼうぐん、Maldives National Defence Force, MNDF)は、モルディブ共和国の軍隊

概要[編集]

モルディブ国防軍は、モルディブ共和国の領土、およびその広大な排他的経済水域の防衛を主任務として、主に下記の5部門から編成されている。

歴史[編集]

モルディブは、長い間、軍隊を保有しない国として知られてきた。実際、1965年に独立した後、20世紀の間を通じて、モルディブが保有していた戦力は密漁防止を主眼として2000人に満たない準軍事組織(国家保安隊:National Guards、1979年にNational Security Serviceに改名, 警察機能兼任)のみであって、1988年に発生した外患誘致事件[1]においても、少数の警察隊によって重要人物および施設を防衛したのみであった。

しかし、21世紀に入ってから、モルディブ政府は、下記のような要因により、これをより本格的な軍事組織に改変することを決定した。

権力の分散
従来の国家保安隊は警察機能と軍事機能を併せ持っており、あまりに大きな権力が集中していると考えられた。
対テロ戦争への対応
モルディブは対テロ戦争海上阻止行動実施海域の外縁部に位置している。

上記理由に基づき、2006年、従来の国家保安隊から警察機能を切り離した軍事組織としてモルディブ国防軍が発足することとなった。ただし、警察機能を分離したとはいえ、消防機能は依然としてMNDFによって担われているなど、準軍事組織としての色合いも強い。

沿岸警備隊[編集]

モルディブ沿岸警備隊の警備艇
アメリカ海軍士官より、小火器の扱いについて説明を受けるモルディブ沿岸警備隊員

海洋国家であるモルディブにあって、MNDFの最重要の部門と位置づけられているのがモルディブ沿岸警備隊 (Maldivian Coast Guard)である。モルディブの国土の90%は海洋であり、極めて広大な排他的経済水域を有する。これらはモルディブの2つの基幹産業である漁業・観光いずれにとっても死活的に重要な役割を果たしており、したがって、海洋保安はモルディブにとって最重要の関心事である。

1988年11月に発生した外患誘致事件[1]ののち、沿岸警備隊(当時は国家保安隊の一部門)の戦力は強化され、イギリス製の6隻の警備艇が導入された。このうち4隻はトラッカーII級であり、ダガー級とチェバートン級が1隻ずつであった。また、1998年にはコロンボで3隻の舟艇が建造された。2隻は24メートル級沿岸哨戒艇で、1隻は20メートル級の揚陸艇であった。17メートル級の消防艇も要求された。

2004年のスマトラ島沖地震による津波はモルディブにとっても大きな衝撃となったが、これに関連して、沿岸警備隊が外洋で救難活動を展開する能力が欠如していることが問題となった。2006年4月、インド海軍は46メートル級のトリンカット級哨戒艇 1隻を供与し、これはCGS「フラヴィ」として就役した。

また、モルディブ沿岸警備隊はさらに2隻の外洋哨戒艇をコロンボ造船所で建造した。いずれも2007年に引き渡され、35メートル級の艇は「シャヒード・アリ」、45メートル級の艇は「ガゼー」として就役した。

脚注[編集]

  1. ^ a b 1988年11月3日、モルディブ人実業家であったアブドラ・ルスフィ (Abdullah Luthufi) は、スリランカのタミル人武装組織、タミル・イーラム人民解放機構(略称:PLOTEタミル・イーラム解放のトラ(LTTE)とは別の組織)の傭兵400人を投入してクーデターを試みた。しかし、国家保安隊の抵抗を受けてクーデター部隊はマウムーン・アブドル・ガユーム大統領の身柄の早期確保に失敗し、マレを脱出した大統領は、イギリス、アメリカ合衆国インドに対して支援を要請した。これに応じて、同日中に緊急展開したインド軍空挺部隊によってPLOTEの戦闘部隊は制圧され、事態は収拾された。詳細は英語版wikipediaを参照。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]