モバイルアダプタGB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
携帯電話とゲームボーイカラーに接続した状態 |
|
| メーカー | 任天堂 |
|---|---|
| 種別 | ゲーム機周辺機器 |
| 発売日 | |
| 対応メディア | ロムカセット |
| 対応ストレージ | バッテリーバックアップ |
モバイルアダプタGB(-ジービー)とは、携帯電話とゲームボーイカラー及びゲームボーイアドバンスを接続する周辺機器である。
これを使ってゲームソフトのデータと、メーカーが用意、あるいはプレイヤーがアップロードしたデータとのやりとりを行うサービスが「モバイルシステムGB」である。2001年1月27日にサービスを開始し、2002年12月14日に全てのサービスが終了した。しかし、サーバを介さないP2P形式の通信は、現在でも通信相手と機材が揃えば利用可能である。
当初は携帯電話専門店などでしか販売されていなかったが、後にゲームボーイソフト『モバイルゴルフ』との同梱版が一般発売された。現在はサービス終了に伴い、中古品以外は流通していない。中古市場に出回っているものは大半がこの同梱版である。
目次 |
[編集] 通信方法
| モバイルシステムGB | |
|---|---|
| 運営元 | 任天堂 |
| 種類 | ネットワークサービス |
| サービス開始日 | 2001年1月27日 |
| サービス終了日 | 2002年12月14日 |
| 対応機種 | GBC、GBA |
大きく分けて2種類がある。
[編集] みんなでモバイル
モバイルシステムGBの専属プロバイダであったDION(現在のau one net)を通して専用のサーバと接続する通信。同社の専用コースと契約する必要があった(登録料400円。基本料金0円、10円/分の時間課金)。現在ではサービスが終了しているので使用できない。
ゲーム内の操作が接続している携帯電話と連動し、専用の番号へと電話をかけることにより、メーカーが用意したデータをダウンロードしたり、それと同時に他のプレイヤーがアップロードしたデータをダウンロードする事が出来た。通話料(一般の通話と同じ)の他、接続料(10円/分)・コンテンツ料(無料~100円程度)の支払いが必要である。実際の通信時間は1分前後に抑えられていて、1日当たりの時間や回数の上限も設けられ、使いすぎを防ぐシステムとなっていた。実際に電話をかける動作をするときはゲーム内でも、料金が必要である旨の警告が出る。
アップロードできるデータは、例えばプレイヤーが育てたキャラクターであったり、ゲーム内の数値の最高記録などである。これらが敵として現れたり、全国ランキングとなって表示された。また、同時にメッセージが送れるものもあった。単語選択式で自由に作成できない場合が多かったが、それでも通信内容やメッセージを通じた独特なコミュニティが形成されていた。
メッセージ送受信自体を目的とした電子メールクライアントとも呼べるソフトも存在したが、当時から既にメール送受信機能は多くの携帯電話に実装されていた。わざわざ接続料やコンテンツ料を支払ってまで、機能が限定されたメールを使う者は少なかったようである。
[編集] ともだちとモバイル
プレイヤー同士による直接通信。通信形態としてはP2Pに属するが、通常の通話と同様に2台の電話を結ぶものであり、不特定多数の機体とのネットワークを築くものではない。ゲーム内で「電話を待つ」状態を選択した相手に対して、ゲーム内で「電話をかける」ことで通信が成立する。かける側は相手の電話番号を知っている必要がある。サーバを介さないため通常の通話と同様の通話料以外はかからず、サーバが停止した現在であっても通信は可能である。
この通信に対応したソフトは『ポケットモンスター クリスタルバージョン』と『ゼロ・ツアーズ』のみ。どちらも通信ケーブルで行える通信はモバイルアダプタGBでも行える。
しかし、対応しているのはいずれも、今となっては旧世代とされる第二世代携帯電話の通信規格である(詳細は次項)ため、近い将来にはサービスが終了して利用できなくなる可能性がある。
[編集] 通信規格
回線交換方式 (ASYNC) で行われる。伝送速度は機種によって異なる。
[編集] 機種
携帯電話及びPHSの機種にあわせて3種類が存在する。
- 青色
- デジタル携帯電話 (PDC) に対応
- 最大伝送速度9.6kbps
- 黄色
- cdmaOneに対応
- cdmaOneの上位互換性を持つ3G方式のCDMA 1X(CDMA2000 1x)やその3.5G方式にあたるCDMA 1X WIN(1x EV-DO Rel.0/Rev.A)でも動作可能
- 最大伝送速度14.4kbps
- cdmaOneに対応
- 赤色
「ともだちとモバイル」を行う場合は原則として同色同士でしか通信できない。ただし非公認だが黄色から青色へ電話をかける事は可能である。
[編集] 主な対応ソフト
[編集] 普及しなかった原因
結果として、モバイルシステムGBは失敗に終わったと言える。サテラビューでの失敗を活かしてか、
- 当時既に多くの人に広まっていた携帯電話というメディアを使用
- 佐々木主浩選手を宣伝に起用(サインボールプレゼントキャンペーン)
- ポケットモンスターとの連動イベントを発表
- 当時未発売のゲームボーイアドバンスとの連携を強調
という戦略を打ち出していたが、以下に挙げるようにサービス自体の問題点などが普及を妨げたようだ。
- 携帯電話がゲームボーイのメインユーザー層である低年齢層にはまだ普及していなかった
- 当時(2G)はまだ通話料が高く、さらに接続料・コンテンツ料との三重課金で割高感が強かった
- 特に、「買ってもらう」立場の低年齢層にとって高額の印象は致命的
- DIONの専用接続コースへの申し込みが書面のみと面倒
- 魅力のあるコンテンツが少なかった。外部通信である必然性すら感じられないものも多い
[編集] 関連項目
- 任天堂による通信サービス
- モバイルワンダーゲート(ワンダースワンと携帯電話を接続する機器)
[編集] 外部リンク
公式サイト
ファンサイト