メルニボネのエルリック

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メルニボネのエルリック(Elric of Melniboné)は、マイケル・ムアコックが著したファンタジー小説シリーズ『エターナル・チャンピオンシリーズ』に登場する架空の人物。『エルリック・サーガ』の主人公。

1万年以上にわたって世界を支配したメルニボネ帝国の最後の皇帝。作中では第428代皇帝エルリック8世という設定である。『エターナル・チャンピオンシリーズ』では、エルリックは「永遠のチャンピオン」の数ある姿の内の1つとして描かれている。

『エターナル・チャンピオンシリーズ』は東京創元社早川書房で主人公別のシリーズごとに翻訳されている。

なお、新書館発行の漫画雑誌「ウイングス」に「エルリック・シリーズ」と題して、井辻朱美により先行して翻訳が掲載されていた。

既刊書[編集]

  • 「夢見る都」"The Dreaming City" 「ウイングス」創刊号(隔月刊) デビュー作。「サイエンス・ファンタジー」誌掲載。イラスト:水千透児(みずち とおる)
  • 「死せる神々の書」"While the Gods Laugh" 「ウイングス」2号・3号 2回連載。イラスト:水千透児
  • 「魂を盗むもの」"The Stealer of Souls" 「ウイングス」4号・5号 2回連載。イラスト:水千透児
  • 「闇の王」"Kings in Darkness" 「ウイングス」6号・7号 2回連載。イラスト:水千透児
  • 「炎の運び手」"The Flame Bringer" 「ウイングス」8号・9号 イラスト:水千透児
  • 「ストームブリンガー」"Stormbringer" 「ウイングス」1984年5月号~1985年8月号まで(10号から月刊化)、13回連載。イラスト:松岡伸

早川書房刊分

  • 「メルニボネの皇子」 1984年11月30日 翻訳:安田均 イラスト:天野嘉孝
  • 「この世の彼方の海」 1984年12月15日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝
  • 「白き狼の宿命」 1985年1月31日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝
  • 「暁の女王マイシェラ」 1985年4月15日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝
  • 「黒き剣の呪い」 1985年5月31日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝
  • 「ストームブリンガー」 1985年8月31日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝
  • 「真珠の砦」 1990年9月15日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝
  • 「薔薇の復讐」 1994年4月30日 翻訳:井辻朱美 イラスト:天野嘉孝

メルニボネのエルリック[編集]

メルニボネは、人間に似ているが人間ではない種族メルニボネ人によって治められた旧く強い王国であり、魔法が発達していた。その王子エルリックは白い髪、白い肌に深紅の瞳を持つアルビノとして生を受けた。生まれつき虚弱であった彼は、魔法や薬品に頼らずには生きられない身体であったが、玉座を狙う従弟・イイルクーンを追う冒険の中で、魔剣「ストームブリンガー」を手に入れる。この黒い魔剣は人の魂をすすり、その力をエルリックに与える魔力を持っていた。これによってエルリックは薬に頼らずに行動する力を手に入れるが、引き替えにこの邪悪な剣に呪縛されてしまい、本人の意思に関わらず、数々の冒険と災厄に我が身と周囲の人間を巻き込むことになってしまう。

力を好む同族と異なり、エルリックは文化を愛す温和な人柄であった。アリオッホ(アリオッチ、アリオック)を始めとする混沌の神と法の神の対立の中に巻き込まれていく。“白い狼”、“魂の盗人”、“荒海の狼”、“白面の賊”、“人の魂を飲む剣を持つ地獄の魔術師”、“白面の魔”など様々な異名を持つ。

エルリックのボードゲーム[編集]

ケイオシアム社がエルリックサーガの世界をボードゲーム化した。この作品はさらに大手のアバロンヒル社で再版され、日本では天野喜孝(旧名・嘉孝)のアートワークに作り直された日本語版がホビージャパン社から1995年に3800円で発売された。 ゲーム内容としては新王国の立場で富国強兵し、エルリックを利用してメルニボネに攻め入る地政学マルチである。マップや、出てくるガジェットは、原作におおむね忠実と思われる。天秤のルールがあり、法と混沌がせめぎ合っていることや、一方に傾いてしまうと宇宙が崩壊してしまうこともゲーム化されている。