メフィストフェレス

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メフィストフェレス(Mephistopheles)は、ドイツにて民間に伝えられる悪魔である。その名前の由来については、定説はない。有力な説としては、以下の3つが挙げられる。

  • ギリシア語で「光を愛せざるもの」、
  • ラテン語の「mephitis」とギリシャ語の「philos」の合成語「悪臭を愛する者」
  • ヘブライ語の分詞「破壊する(mephir)」「嘘をつく(tophel)」また「嘘つき(mefir)」を合成したもの

ウィリアム・シェイクスピアは"Mephistophilus"の名称を使用し、クリストファー・マーロウは"Mephostophilis"の名を採用している。なお、民間伝承や人形劇『ファウスト博士』では「メフォストフィレス」と呼ばれている。

他にMephistphelesという呼び方もある。地獄の大公の一人で、空飛ぶ魔神と呼ばれ、天文学占星術気象学に長けている。その姿はグリフォン、あるいはドラゴンに似ているという。また、黒い毛に覆われているともいう。老人、あるいは紳士の姿で現れることもある。地獄の炎と幻を操り2匹のドラゴンのひく馬車に乗っている時もある。狂える殺人鬼にもなれば、見えないところから人間を誘惑し悪徳へと導こうとする地獄の大公である。しかし、メフィストフェレスに殺された人や悪徳へ導かれた者は共通してなにかしらの罪を犯していたり、悪い考えを持つ者ばかりだったという、生前に己も罪を犯しておきながら地獄への死者を審判するというなんともおかしな悪魔である。

しかしながら、地獄に堕ちたことを後悔しており、努力次第で天界に行ける人間をうらやましがっているとされ、最後の審判に許されて天界に戻る日を待ち望んでいるという。

ドイツの民間伝承によると、錬金術師であり死霊術師ファウストは、この悪魔を己の魂と引き換えに召喚し、自己の尽きせぬ欲望を満たそうとしたとされる(それについては、"Historia von D.Johann Fausten"(1616)に詳しい)。また、その伝説をもとにゲーテは畢生の大作、戯曲ファウスト』を書いた。トーマス・マンの長男であるクラウス・マンも『メフィスト』という小説を1936年に亡命先で書いている。