メトロ ラストライト

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メトロ ラストライト
Metro: Last Light
ジャンル サバイバルアクションシューター
対応機種 PlayStation 3Xbox 360
WindowsMac OS XLinux
開発元 4A Games英語版
発売元 アメリカ合衆国の旗 ディープ・シルバー/スクウェア・エニックス
欧州連合の旗/オーストラリアの旗 ディープ・シルバー
日本の旗
スパイク・チュンソフト(PS3、Xbox 360
サイバーフロント
(Windowsパッケージ版)
ズー(Windowsダウンロード版)
人数 1人
メディア 光学ディスクダウンロード販売
発売日 PlayStation 3、Xbox 360、Windows
アメリカ合衆国の旗2013年5月14日
欧州連合の旗オーストラリアの旗2013年5月17日
日本の旗
2013年8月1日
2014年5月30日
(Windowsダウンロード版)
OS X
2013年9月10日
Linux
2013年11月5日
対象年齢 CEROZ(18才以上のみ対象)
PEGI18
USK18(18歳未満提供禁止)
ESRBM(17歳以上)
ACB:18+(18歳未満販売禁止)
コンテンツ
アイコン
暴力
エンジン 4A Engine英語版
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メトロ ラストライト』(Metro: Last Light)は、ウクライナの4A Gamesが2013年に開発したシューティングゲームである。

概要[編集]

核戦争後のモスクワを舞台にしたドミトリー・グルホフスキー小説を原作とする『メトロ2033』の続編で、2011年E3で開発が発表された。発売は前作を担当したTHQ2012年12月にチャプター11を申請して経営破綻したため、Deep Silver社がその権利を取得し、同社から発売された。PS3版はPSN、Xbox 360版はXbox Liveにそれぞれ対応している。また、Wii U版の開発も計画されていたが中止となった。

前作同様、画面に体力ゲージや弾薬数などのテレビゲーム的表示を極力排除したほか、主人公がとった行動に応じて、エンディングの内容が分岐する仕組みなど、新しい要素も導入されている[1]

日本においては、PlayStation 3及びXbox 360版は、前作を手掛けたスパイクの後身であるスパイク・チュンソフトから発売された。ロシア語英語日本語の3種類の音声及び、日本語と英語の字幕が収録されている。なお、日本語化にあたり、一部映像表現の変更も行われている。PC版は、パッケージ版は発売元がサイバーフロントに変更されたが、ダウンロード版は前作パッケージ版と同じズーから発売されている。英・露2か国語の音声に日本語字幕が用意されている。

あらすじ[編集]

アルチョムがダークワン[2]という名のミュータントを壊滅させてから1年後の2034年。ポリスレンジャーをしていたアルチョムのもとに、ダークワンがまだ生きているという知らせが入る。

主な登場人物[編集]

スパルタンオーダー[編集]

スパルタンオーダーとは、メトロ治安を守る組織のことである。本部をポリスに置き、秘密軍事施設D6を拠点として活動している。兵士の数は100人にも満たない。スパルタとも呼ばれる。

アルチョム
日本語音声:てらそままさき
本作の主人公。前作においてD6を発見し、ダークワンを壊滅させたことにより、本作では晴れてレンジャーとなった。ダークワンとの交信を可能にする能力を持つ。
母親は戦争が勃発してすぐに亡くなっている。また、幼少期に友人2人と共にエアロックの扉を開き、ダークワンがメトロ内に出現する原因を作ったが、そのことを誰にも打ち明けられずにいる[3]
ミラー
日本語音声:間宮康弘
オーダーのリーダーで旧ソビエト連邦軍人。ダークワンの保護を訴えるカーンを拘束する等、ダークワンを最大の脅威だと考えている。
アンナ
日本語音声:田中敦子
ミラーの娘である腕利きの狙撃手。男まさりで粗暴。当初はアルチョムのことを「ウサギさん」と呼んで揶揄していたが、徐々に彼の実力を認めていく。
ウルマン
日本語音声:奥田啓人
オーダー所属のレンジャー。ひょうきん者。前年のダークワン掃討作戦にはアルチョムらとともに参加した。原作の『メトロ2033』では"ウリマン"と表記される。
ウラジミール
日本語音声:楠見尚巳
オーダーの一員で、武器庫の管理をしている。前年のダークワン掃討作戦にはアルチョムらとともに参加した。

共産主義者(レッドライン)[編集]

共産主義者とは、メトロ屈指の最強国家で、人類を1つの国家に集めて、メトロに平和をもたらすことを熱望する組織。ファシスト(第四帝国)と敵対状態にある。1万5000人の兵を持つ。

パヴェル
日本語音声:後藤ヒロキ
アルチョムと共にファシストに捕えられた勇敢な捕虜仲間。2人で協力し脱出を試みる。
モスクビン
日本語音声:秋元羊介
共産主義者のリーダーで書記長。部下のコルブトに弱みを握られているらしく、彼の操り人形と化している。
コルブト
日本語音声:大川透
共産主義者勢力の将軍隻眼が特徴。実質的なリーダーとして、上官のモスクビンに代わって指揮を執っている。
レスニスキー
日本語音声:森田順平
元オーダー。D6の研究施設から化学兵器を盗み出し、その後行方をくらませていた。
レオニード
日本語音声:新垣樽助
モスクビン書記長の息子。暴力的な父とは打って変わって心優しい性格をしている。

その他[編集]

カーン
日本語音声:高瀬右光
霊能力者で自称チンギス・ハーンの生まれ変わり。前回作戦時、アルチョムの前に現れた。ダークワンの存在を人類の敵ではないと思っている。
生存していた1匹の幼きダークワンを発見し、交信能力を持つアルチョムを引き連れて意思の疎通を図り、両者の和解を考えている。原作の『メトロ2033』では"ハン"と表記される。
アンドレイ
日本語音声:坂巻学
アルチョムとカーンの友人である鍛冶屋。本作では駅から離れた場所で一人暮らしをしている。「レジーナ号」というレールカーを開発し、難民を逃がす手助けをしている。
ヒョードル
日本語音声:ふくまつ進紗
ヴェニスの漁師。とある出来事を機にアルチョムと共闘する。
サイモン
日本語音声:小形満
ヴェニスに暮らすスタルカー。治安維持にあたっており、地区に巣くう共産主義者を一掃しようと画策する。
ファシスト兵
日本語音声:井丸岡篤
共産主義者と敵対するファシスト所属の兵士。頭の形が正しくないという理由だけで処刑を行う。

ダウンロードコンテンツ[編集]

本作発売後に追加された追加コンテンツ。最初のコンテンツとなる“ファクションパック”は2013年7月にリリースされた[4]。日本では配信されていないが、高画質リマスター版の『メトロ リダックス』にはあらかじめ収録されている。

ファクションパック
ストーリーに登場する、レッドライン、ポリス、帝国の3勢力から見た視点で描いたシナリオ。用意されるマップは『メトロ2033』に登場した地点である[4]
タワーパック
戦闘シミュレーター“ザ・タワー”の頂上を、敵を倒しながら目指すモード。オンライン対応。
デベロッパーパック
登場するキャラクターや敵、武器のデータに加え、火炎放射器を使って銃撃戦の行われている場所から脱出するモードも収録。
クロニクルパック
ストーリーに登場する、アンナ、カーン、ウルマン、パヴェルの4人から見た視点で描いたシナリオ。

評価[編集]

週刊ファミ通』2013年8月8日号のクロスレビューでは、40点満点で35点を獲得[5]、プラチナ殿堂入りした[6]GameSpotでは10点満点の9点であった[7]

関連作品[編集]

脚注・出典[編集]

  1. ^ 『メトロ ラストライト』では“カルマシステム”でエンディングが分岐する!? 独特な没入感の秘密をローカライズ担当プロデューサーに聞いてきた!!(4/4)”. 電撃オンライン (2013年7月25日). 2014年9月29日閲覧。
  2. ^ 原作の「メトロ2033」では"チョルヌィ" (Чёрные)と称される。
  3. ^ 友人2人は扉を開いた際に、野獣に襲撃され命を落としている。
  4. ^ a b 「Metro: Last Light」のDLC第1弾「Faction Pack」が7月16日から海外で配信。各勢力にスポットを当てた新たなミッションが収録”. 4Gamer.net (2013年7月11日). 2014年11月1日閲覧。
  5. ^ Famitsu Review Scores: Issue 1281”. Gematsu (2013年7月23日). 2014年9月28日閲覧。
  6. ^ 週刊ファミ通2013年8月8日号新作ゲームクロスレビューより”. ファミ通.com (2013年7月26日). 2014年9月27日閲覧。
  7. ^ VanOrd, Kevin (2013年5月13日). “Metro: Last Light Review”. GameSpot. 2014年9月27日閲覧。

外部リンク[編集]