メタフィクション
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メタフィクション (metafiction) とは、フィクションについてのフィクション、小説というジャンル自体を批評するような小説のこと[1][2]。メタフィクションは、それが作り話であるということを意図的に(しばしば自己言及的に)読者に気付かせることで、虚構と現実の関係について問題を提示する[3]。メタフィクションの自己言及の方法には、例えば小説の中にもうひとつの小説について語る小説家を登場させたり、小説の内部で先行作品の引用・批評を行ったり、小説の登場人物を実在の人物や作者と対話させたり、あるいは作者自身を登場人物の一人として作品内に登場させる、といったものがある[4]。
メタフィクションの傾向ないし機能は潜在的にはあらゆる小説に多かれ少なかれ存在していると言えるが[5]、古典文学における典型的な例としては、語り手が自分の語る物語の脱線について絶えず弁解をおこなうロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』が挙げられる[1]。現代小説における実践としては「あなたはいまイタロ・カルヴィーノの新しい小説を読み始めようとしている」という書き出しではじまるイタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』などが挙げられ[1]、ポストモダン小説はその多くがメタフィクションの傾向を持っている[1]。
「メタフィクション」という用語は、アメリカ合衆国の批評家・小説家ウィリアム・H・ギャスの1970年の論文から使われはじめたものと推測されている[3]。日本では1983年、筒井康隆などを論じた高橋康也の「メタフィクション覚え書き」(『新潮』5月号)から一般化した[2]。
