ムクノキ

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ムクノキ
Aphananthe aspera3.jpg
ムクノキ(兵庫県
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : バラ類 rosids
: バラ目 Rosales
: アサ科 Cannabaceae
: ムクノキ属 Aphananthe
: ムクノキ A. aspera
学名
Aphananthe aspera (Thunb.) Planch. (1848)
和名
ムク(椋)
ムクノキ(椋の木)
ムクエノキ(椋榎)
英名
Muku Tree

ムクノキ(椋木、椋の木、樸樹、 Aphananthe aspera)はアサ科ムクノキ属落葉高木東アジアに分布する。単にムク(椋)、またはエノキに似るためムクエノキ(椋榎)とも言う。

成長が比較的早く、大木になるため、日本では国や地方自治体天然記念物に指定されている巨木がある。

名称[編集]

「椋」を「むく」と読むのは国訓で、本来この字は、同様に落葉高木ではあるが「ちしゃ」を意味する。ただし、「ちしゃ」はの同定にはムラサキ科チシャノキまたはエゴノキ科エゴノキの2説あり(他にキク科キャベツもあるが草本なので除外する)、真の椋がどちらかは判然としない[1]

「椋」には「くら(蔵・倉)」の意味もある。この意味は、中国古典には見られない(「椋」音でその意味には「𢈴」を使う)が、日本独自の国訓ではなく、古代朝鮮に由来する。

「椋」を含む地名や名字は多い。「むく」と読むものも「くら」と読むものもあり、「椋本」などはどちらでも読む。

「むく」を訓とする字には「樸」もある[2]。ただしこの字は同音の「朴(えのき、国訓 ほおのき)」と通じ[2]、とくに現代中国の簡体字ではでは「樸」の字形も「朴」であり区別をしない。

特徴[編集]

分布[編集]

日本朝鮮台湾中国に分布する。

日本では関東以西の本州から四国九州でごく普通に見られ、屋久島種子島にも分布する。琉球列島ではまれでだが、沖縄島には分布する。ムク属で唯一、日本に生息する。

生育環境[編集]

主に山地から低地の森林内に生育する。

特に人家周辺の神社などによく見かける。

形態[編集]

雌雄同株

高さは20m以上、幹の直径は1m以上になり、板根が発達する場合もある。樹皮は淡灰褐色で、表面は平滑だが樹齢に伴ってすじや割れ目が生じ、老木では樹皮が剥がれてくる。

は互生し、長さ4-10cmの卵形又は狭卵形で、縁は先端まで鋸歯状、葉脚はくさび状、3行脈を持つ。葉の質は薄く、表面は細かい剛毛が生え、紙やすりのようにざらついている。

花期は4-5月ごろ。には雄花雌花がある。葉と展葉とともに葉の根元に淡緑色の小さな花を咲かせる。花の後に直径7-12mmの球形で緑色の果実核果)をつける。熟すと黒紫色になり食べられる。は非常に甘く、美味である。ムクドリなどがよく果実を食べに集まり、種子の散布にも関与している。

比較的、樹洞が形成されやすい[3]

利用[編集]

木材の質はやや堅く粘りがあるが、耐久性は低い。道具材、楽器材などに使われる。
葉の裏のざらつきを利用して、漆器の木地を磨くのに使われることもある。

保護上の位置付け[編集]

椋本の大ムク

日本の天然記念物[編集]

レッドデータブック[編集]

下記の地方公共団体が作成したレッドデータブックに掲載されている。

出典[編集]

  1. ^ 辞書類の中には、椋にチシャノキを結びつけるもの[1]もエゴノキを結びつけるもの[2]もある
  2. ^ a b 諸橋大漢和』「樸」
  3. ^ http://ci.nii.ac.jp/naid/110006655562

参考文献[編集]

  • 沖縄県文化環境部自然保護課編 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、2006年。
  • 島袋敬一編著 『琉球列島維管束植物集覧【改訂版】』 九州大学出版会、1997年、ISBN 4-87378-522-7
  • 林弥栄編 『山溪カラー名鑑 日本の樹木』 株式会社山と溪谷社、1985年、ISBN 4-635-09017-5
  • 京都市街地における樹洞を有する樹木の特徴(平成18年度日本造園学会全国大会研究発表論文集(24)) [in Japanese][3]

外部リンク[編集]