ミルキーウェイ (高速バス)
ミルキーウェイは、かつて東京急行電鉄・および同社のバス部門が分社化された東急バスが運行していた夜行高速バスである。渋谷東急バスターミナルより発着し、酒田・神戸・和歌山・出雲市の4路線が存在した。
なお、現在東急バスは「ミルキーウェイ」からは撤退しており、夜行高速バスの運行を行っていない。
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[編集] 概要
1986年にノクターン号が運行を開始。同路線の成功により、大都市~地方都市を結ぶ夜行高速バスの開設がブームになった1980年代後半、東急も地方バス事業者と共同運行で夜行高速バス「ミルキーウェイ」を開設した。
愛称である「ミルキーウェイ」は英語で「銀河系」「天の川」の意味で、当時夜行高速バスには「夜」をイメージしたネーミングが流行していたのにあやかったものである(同様の例に「ドリーム号」・「ムーンライト号」等がある)。ただし、「ミルキーウェイ」を名乗ったのは東急担当便のみで、各共同運行会社は独自の愛称を付けた。
全ての路線が観光バスセンター(現東急トランセ下馬営業所)の担当であり、共同運行会社の車両も昼間は同所で待機した。なお、東京急行電鉄のバス部門分社化により、1991年5月21日に東急バスに移管されている。
なお、以下の歴史欄では東急バス撤退後は記載していない。撤退後の詳細な動向は各路線記事を参照。
[編集] 酒田線
運行区間
- 渋谷~鶴岡・酒田駅・酒田庄交バスターミナル
運行会社
歴史
備考
- 庄内交通は「日本海ハイウェイ夕陽号」と呼称した。
- 東急撤退後は庄内交通単独運行を経て、国際興業・庄内交通共同運行の池袋・大宮~鶴岡・酒田線と統合された。現在は「夕陽号」として運行中。
- 4路線ある中での最初の撤退となった。
[編集] 神戸・姫路線
運行区間
運行会社
歴史
備考
- 神姫バスは同社の夜行路線共通愛称である「プリンセスロード号」と呼称した。
- 東急撤退後はしばらく渋谷~姫路間を神姫バスが単独運行していたが、2003年に新たに新宿~姫路間路線を京王バス東と共同運行で開設した。しかし新宿線の乗車率が伸び悩んだため、2007年に両系統を統合し新宿・渋谷~神戸・姫路間の路線となった。統合後も渋谷での乗降が多い。「プリンセスロード号」も参照。
- 東急撤退と同時に、当路線で使用していた夜行仕様車2台を東急から神姫バスに譲渡した。
[編集] 和歌山線
運行区間
運行会社
歴史
備考
- 南海電鉄は同社の夜行路線共通愛称である「サザンクロス」と呼称した。
- 東急撤退後は他路線は単独運行となったが、和歌山線は南海とジェイアールバス関東がすでに「ドリームなんば・堺号」を運行していた実績があったため、共同運行先をJRバス関東に切り替えて「ドリーム和歌山号」と改称した。同時に渋谷発着を取りやめ、新宿駅を経由して東京駅発着となった。
[編集] 出雲線・スサノオ号
運行区間
運行会社
歴史
- 1988年12月21日 運行開始
- 1992年12月18日米子自動車道全線開通に伴ってドライブイン山番での休憩を廃止。
- 1998年3月20日 山陰自動車道延伸によるルート変更に伴い、安来駅への停車を廃止
- 1998年6月30日 東急撤退
- 以上の他高速道路延伸に伴う経路変更を何度か行っている。詳細はスサノオ号参照。
備考
- 富士川SA・蒜山高原SA(以前は大山PA)にて乗客の車外休憩を行っていた。この他に乗務員交代を上郷・大津SAと揖保川PAにて行っていた。
- 一畑電鉄・中国JRバスは「スサノオ号」と呼称した。
- 東急撤退後は一畑・中国JRバスの2社運行となった。渋谷発着は変わらなかったが、2007年3月より渋谷から東京駅へと路線を延伸した。現在も「スサノオ号」として運行中。
[編集] 東急降板、単独運行へ
東急と各社が共同運行していた4路線は、いずれも乗車率は悪くなかったと思われる。現在でも各路線とも度々増車される場合が多いほか、出雲市線「スサノオ号」ではダブルデッカー車(三菱ふそう・エアロキング)が導入されたことからも、需要の高さが伺える。しかし、夜行高速バスの運行コストは年々増大していく一方であり、特に東急の場合は人件費率がネックとなった。このため、東急では乗車率は高くても利益はさほど出ない状態であった。他の在京バス会社でも地方側の単独運行となったり子会社に移管(例:京王電鉄バス→西東京バス)された路線が多かった。
このような情勢もあり、東急バスは1998年9月限りでの夜行高速バスからの全面撤退を決定、同年7月1日運行便をもって神戸・姫路線から、9月30日運行便をもって酒田・和歌山・出雲市の各線からも撤退し、東急高速バス「ミルキーウェイ」は消滅した。余剰となった車両のうち、車齢の若い車両は、共同運行していた神姫バスや東急グループの宗谷バス(特急わっかない号で使用)・北海道北見バス(ドリーミントオホーツク号・特急釧北号で使用)に譲渡された。
「ミルキーウェイ」からの撤退後、東急バスの運行する高速道路経由路線は、空港連絡バス(リムジンバス)、たまプラーザ駅 - 東京ディズニーリゾート間、深夜急行バス「ミッドナイト・アロー」、通勤高速バス"TOKYU E-Liner"、および溝の口駅 - 新横浜駅間の直行バスにとどまっており、中長距離の本格的な高速バスの運行は「ミルキーウェイ」撤退後行っていない。2007年8月現在、関東大手私鉄の直系バス会社で高速バスを運行していないのは東急と相鉄である(相鉄は2008年8月31日を最後に撤退。また、グループのバス会社がない東京地下鉄は含まない)。
現在運行されている東急バスの高速バス専用車の塗装は、ミルキーウェイ塗装と同デザインの色違い(青+水色→空港リムジン:マゼンタ+藤色、通勤高速バス:緑+黄緑)である。2011年には東急バス創立20周年を記念して旧塗装が復刻され、NI3175号車でミルキーウェイ塗装が再現されている。
[編集] 車両
全て三菱自動車工業(現三菱ふそうトラック・バス)製を使用。番号は3200代を附番。
- P-MS725SA改 スーパーエアロII 3台在籍 3210・3211・3212
- P-MS729SA改 エアロクィーンM 5台在籍 3213・3214・3215・3216・3217(廃車後北紋バス、ジュニアオートサービス(3216)に移籍)
- U-MS821PA エアロクィーンI 1台在籍 3218(廃車後宗谷バスに移籍)
- KC-MS822PA エアロクィーンI 4台在籍 3219・3220・3221・3222(廃車後神姫バス・北海道北見バスに移籍)