ミルウォーキー鉄道EP-2型電気機関車

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MILW EP-2型電気機関車
MILW Bi-Polar.jpg
ミルウォーキー鉄道EP-2型機関車 「バイポーラ」
動力方式 電気
製造所 ゼネラルエレクトリック
製造番号 6978–6982
形式 EP-2型
製造日 1919年
総製造数 5両
再製造所 タコマ工場
ミルウォーキー工場
再製造日 1953年
軸配置(アメリカ式) 1B+D+D+B1
軌間 1,435 mm (4 ft 8 12 in)
全長 76 ft 0 in (23.16 m)
最大軸重 38,500 lb (17.5 t)
動軸 457,000 lb (207 t)
機関車重量 530,000 lb (240 t)
電化方式 直流 3,000 V
集電方式 パンタグラフ2基
モーター出力 370 hp (276 kW)
主電動機 バイポーラモーター
(直流モーター)12機
変速機 ダイレクトドライブ方式
最高速度 70 mph (113 km/h)
出力 4,440 hp (3,311 kW)
引張力 116,000 lbf (516 kN)
暖房 蒸気
運用者 ミルウォーキー鉄道
形式 EP-2型
車両番号 10250–10254
E1–E5(1939年3月に改番)
運用地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国北西部
廃車 1961年
保存 1962年(E2のみ)
解体 1962年
配置 E2はミズーリ州セントルイスにて静的展示、それ以外は解体

EP-2型電気機関車(以下バイポーラ)はミルウォーキー鉄道1919年に導入した電気機関車で、ゼネラルエレクトリックにより5両が生産された。

旅客用として同社の大陸横断列車オリンピアン(Olympian)、コロンビアン(Columbian)、そしてオリンピアン・ハイアワサ等の牽引に活躍し、ミルウォーキー鉄道近代化の象徴として40年近くに渡り活躍した。

設計[編集]

1917年1915年のミルウォーキー鉄道山岳線での電化に続いて、湾岸線の電化を進めることにした。このプロジェクトの一環として、ミルウォーキー鉄道はゼネラル・エレクトリック社(以下GE)に、5両の電気機関車の新調を1両あたり20万ドルで注文した。そのとき注文された機関車の設計は2年前に山岳線での最初の電化の際GEが提供したboxcab型機関車とは根本的に異なっていた。ミルウォーキー鉄道は、GEからこの設計を発注した唯一の鉄道だった。 最も顕著な機械の面での改良点は、稼働モーターであった。それらはバイポーラモーター英語版として知られている界磁極を2つだけ持つモーター12台が、機関車の車軸側のフレームに直接取り付けられた。モーターの電機子を車軸に直接取り付けた設計であった。この設計により、ギアの歯車のうなり音だけでなく、高性能のRPM電動モータの音を取り除いたほぼ完全にノイズを抑えた。EP-2型は、バイポーラモーターを使用した初めての電気機関車ではなかった。Asa F. Batchelderによって設計された同型のモーターは、数十年前にニューヨーク・セントラル鉄道のS-モーターに使用された。しかし、EP-2型は、同型のモーターを使用した車両のなかで最も大型の車両であった。 バイポーラのレイアウトも異例だった。機関車の車体には、3つのセクションから成っていた。小さな中央部のセクションには客車への暖房サービスのためのボイラーが、大きな両端のセクションには、電気機器と独特の半円状のフードを持った運転室が備わっていた。機関車のフレームは、4つのセクションで分割され、機関車本体の端部が取り付けられる2つの中央のセクションは、ジョイントで繋がっている。動輪が12組あり、それに従輪1組を加えた、1B + D + D + B1の軸配置となっていた。 バイポーラは単機でミルウォーキー鉄道の旅客列車を引っ張ることができるように設計された。当初、総括制御の装置は付けられていなかった。GEは、機関車の最高速度は、時速90マイル(時速145km)であると主張したが、ミルウォーキー鉄道は、時速70マイル(時速115km)と評価した。それらの性能は3,180馬力(2.37 MW)、走行中の牽引力 42,000lbf(190kN)、出発時の牽引力116,000lbf(520kN)であった。

ミルウォーキー鉄道の電化[編集]

ミルウォーキー鉄道ではロッキー山脈の豊富な雪解け水を発電に利用することに着目し、1915年11月30日からモンタナ州スリーフォークス(Three Forks 、Montana)からディアロッジ(Deer Lodge)まで112マイル(179km)で電気運転を開始し、翌年更にモンタナ州ハーロウトン(Harlowton,Montana)からアイダホ州エーブリー(Avery,Idaho)まで電化が拡大された。

1910年代から1920年代にかけてモンタナ州アイダホ州ワシントン州のカスケード山脈の電化区間を拡大した結果、それは合計649マイル(1,038km)となり、特にハーロウトン(Harlowton)とアイダホ州エーブリー(Avery)間の440マイル(704km)は世界一長い連続した電化区間となった。蒸気機関車による煤煙から開放された以外に電化でより速く、より効率的に旅客と貨物を輸送した。空調完備で、蒸気機関車による煤煙から開放された快適な旅行は大々的に広告に利用され、EP-2は「線路の女王」(Queen of the Rails)と称された。


運用[編集]

シアトルを出発するミルウォーキー鉄道 EP-2型EL バイポーラ(1925年)
電化区間を行くEP-2型のイラスト。1925年の時刻表より

バイポーラは当初、ワシントン州のタコマ・オテロ(Othello)間のカスケード山脈越えの湾岸線(Coast Division)で運用された。バイポーラが導入されたとき、それらのモダンで独特のデザインは、それらミルウォーキー鉄道の電気機関車の中で最も有名になった。それらは、シカゴからシアトルへの優等列車であるオリンピアンの象徴になった。それらのユニークな外観とパワーにより、バイポーラは従来の蒸気機関車より人々に強く魅了した。山岳線での短期間の試験運行中に、バイポーラは当時運用されていたGEウェスティングハウス製の電気機関車よりも低コストで動作することが示された。 5両のバイポーラ(10250 - 10254)は、1919年湾岸線にて定期運転を開始した。バイポーラは、保守のために停止することなく、タコマからオテロまで走行することができ、蒸気機関車では重連運転を必要としていた勾配でも運転することができたことより、従来使用された蒸気機関車より目を見張るほどにコストが削減できた。

静的展示されているE-2(2008年)

バイポーラは、1919年から1953年まで湾岸線で運転され、その期間、大掛かりの改造はなかった。1939年に、車両番号を10250 - 10254からE1-E5に改番された。1953年に初稼働から35年経った事と戦時中の過酷な運用がされたことから、5両すべてを1両当たり約40,000ドルの費用でミルウォーキー鉄道により改造された。高速化のために稼働モーターへの分流器の追加、転がり軸受の取り付け、総括運転機能の追加、フラッシュボイラーの取り付け、車両の流線形化が行われた。プロトタイプとしてタコマ工場で改造されたE5は予算を超過したため、他の4つのバイポーラは、ミルウォーキー工場にて改造された。しかし、不幸な事に、ミルウォーキー工場は、電気機関車の作業に不慣れであり、改造は不完全の結果となった。タコマ工場にてそれらを修正する作業が行われたが、バイポーラは、電気火災や故障が発生する傾向にあった。 1955年以降はカスケード山脈越えの湾岸線の大陸横断列車はオリンピアン・ハイアワサの1往復だけとなり、1954年から1957年の間、バイポーラの運用が減少し、1957年半ばに湾岸線から山岳線に活動の場を移した。バイポーラが抱えた問題は、ロッキー山脈での旅客列車の速度(いくつかの場所で時速80マイル以上)が湾岸線(最高速度は毎時60〜65マイル)より速いことより、さらに悪化させた。ついに、1958年から1960年にかけて5両のすべてが引退した。1962年に、E2を除く4両がシアトルに回送され、廃棄された。E2は1962年ミズーリ州セントルイスの交通博物館に寄贈された。1953年の改造時の外観に復元され静的展示されている。

EP-2型の側面図

購入した会社[編集]

所有者 製造数
シカゴ, ミルウォーキー, セント・ポール・アンド・パシフィック鉄道 5

参考文献[編集]

  • Holley, Noel T. (1999). The Milwaukee Electrics. Edmonds, Washington: Hundman Publishing Company.
  • Scribbins, Jim. The Hiawatha Story. Minneapolis: University of Minnesota Press, 2007. ISBN 0-81665-003-9
  • Jim Scribbins The Milwaukee Road 1928-1985. Heimburger House Publishing Company 2001.ISBN 0-911581-52-9

外部リンク[編集]

出典[編集]

  • Goldfeder, Ron; Willis Goldschmidt and Richard Owings (1997). The Museum of Transportation: Highlights of the Collection. St. Louis, Missouri: Transport Museum Association. 
  • Hicks, Frank (2006年5月14日). “Preserved North American Electric Railway Cars”. 2006年8月7日閲覧。
  • Middleton, William D. (1974). When the Steam Railroads Electrified. Milwaukee, Wisconsin: Kalmbach Publishing Company. 
  • Warner, Paul T. (June 1958). “Locomotives of the Milwaukee Road”. Pacific Railway Journal (Southern California Chapter, Railway and Locomotive Historical Society) 2 (6): 3-55.