ミドルセックス郡 (マサチューセッツ州)

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マサチューセッツ州ミドルセックス郡
ミドルセックス郡の位置を示したマサチューセッツ州の地図
郡のマサチューセッツ州内の位置
マサチューセッツ州の位置を示したアメリカ合衆国の地図
州のアメリカ合衆国内の位置
設立 1643年5月10日
郡庁所在地 無し、1997年以降郡政府が無くなった。
過去の郡庁所在地
ローウェル
ケンブリッジ
最大の都市 ローウェル
面積
 - 総面積
 - 陸
 - 水

2,195 km2 (847.54 mi2)
2,133 km2 (823.46 mi2)
62 km2 (24.08 mi2), 2.84%
人口
 - (2010年)
 - 密度

1,503,085人
705人/km2 (1,826人/mi2)
標準時 東部: UTC-5/-4

ミドルセックス郡: Middlesex County)は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州の中央部北に位置するである。2010年国勢調査での人口は1,503,085人であり、2000年の1,465,396人から2.6%増加した[1]。人口では州内およびニューイングランドで第1位、国内で第23位である。コネチカット州を除けば、ニューイングランドのどの州人口よりも多い。ミドルセックス郡の郡政府と郡庁所在地は1997年に廃止された。それまでの郡庁所在地ケンブリッジ市(人口105,162人[2])、およびローウェル市(人口106,519人[3])の2つである。マサチューセッツ州の人口重心が郡内のナティック町にある[4]

過去に管理目的で2つの地域があった。ローウェル市が郡庁所在地の北ミドルセックス郡と、ケンブリッジ市が郡庁所在地の南ミドルセックス郡だった。郡政府は1997年に廃止されたが、裁判所の管轄範囲や選挙など管理目的で郡という表現が使われ続けている。アメリカ国立気象局の警報発令範囲にも使われている。

2006年時点で、ミドルセックス郡内の100万長者数は、国内第10位である[5]

歴史[編集]

ミドルセックス郡は1643年5月10日に、マサチューセッツ湾植民地会議がこの植民地内を4つのシャイアに分けるという命令を出されたときに、議会にによって創設された。当初の領域には現ボストン市のチャールズタウン、ケンブリッジ、ウォータータウン、サドベリー、コンコードウォバーンメドフォード、ウェイランド、レディングの町が含まれていた[6]。19世紀後半と20世紀初期、ボストン市が、ミドルセックス郡内にあったチャールズタウンやブライトンなどを併合し、ボストンのあるサフォーク郡は広くなった。

郡政府と政治[編集]

1997年7月11日、マサチューセッツ州議会は、ミドルセックス郡が破産状態になったためにその政府を廃止した。郡は地理的な区分として残っている[7]

この廃止の直前まで、ミドルセックス郡政府は、全郡を選挙区とし、4年任期で、2年毎に2人または1人が改選される委員3人で構成される郡政委員会、6年任期で選出される郡財務官、やはり6年任期の郡保安官、および2人の土地登記官で構成されていた。土地登記官は北地区のローウェルに1人、南地区のケンブリッジに1人が駐在し、どちらも6年任期で選出されていた[8]。ローウェルとケンブリッジに上級裁判所を、またウォルサムにミドルセックス郡病院を所有運営していた。保安官事務所や土地登記所の従業員に加え、保守部、安全保証部があり、財務官と委員会の事務所には少数のスタッフがおり、また病院の従業員もいた。郡政委員会が提案した予算は、郡内54市町から1人ずつ代表を送っている郡諮問委員会で承認されていた。諮問委員会の投票は、委員が代表する市町の人口によって重み付けがなされていた。郡の歳入は主に、土地登記料金、登記実行税、不動産の販売価格で評価された譲渡税であり、これも土地登記官が徴収していた[9]

ミドルセックス郡を廃止した州法では、保安官と土地登記官を残し、管理目的で保安官は州の公衆安全局に、土地登記官は州務省の管理下に置いた[10]。さらに郡の保守部や安全保証部の従業員は、州地方裁判所の相当する部門に吸収された。2つの上級裁判所の所有権は州に移管された。病院は閉鎖された。郡政委員会事務所は即座に廃止され、財務官事務所も2002年12月31日に閉鎖された[11]

保安官と2人の土地登記官の他に、ミドルセックス地区検察官、ミドルセックス検認官、ミドルセックス裁判所事務官(郡政府の廃止以前に州政府に属していた)は全て6年間任期で、郡全体を選挙区に選ばれている。資産税の評価と徴収、公共教育、道路の保守、選挙といった郡政府の機能は市町レベルで遂行されている。

土地の所有権記録は2人の土地登記官事務所で維持されている。最初の郡土地登記官事務所は1649年にケンブリッジで創設された。1855年、州議会が北地区の土地登記官事務所をローレル市に作った。北地区はローレル市とビレリカ、カーライル、チェルムズフォード、ドラカット、ダンステーブル、チュークスベリー、ティングスボロ、ウェストフォード、ウィルミントンの町で構成されている。残り44市町が南地区となっている[12]

郡政府が廃止された後でも、市町は独自の地域協定やサービスの共有を行う権利を認められている。

政治[編集]

大統領選挙の結果 1960年-2012年
民主党 共和党
2012年 62.6% 467,173 35.7% 266,307
2008年 64.2% 462,226 34.1% 245,215
2004年 63.99% 440,862 34.52% 237,815
2000年 61.49% 404,043 30.27% 198,914
1996年 63.41% 398,190 27.06% 169,926
1992年 49.89% 343,994 28.10% 193,703
1988年 54.57% 361,563 43.82% 193,703
1984年 50.26% 325,065 49.42% 319,604
1980年 42.46% 270,751 40.30% 256,999
1976年 55.94% 359,919 40.42% 260,044
1972年 55.91% 345,343 43.56% 269,064
1968年 64.11% 370,310 32.60% 188,304
1964年 76.25% 439,790 23.36% 134,729
1960年 59.01% 356,130 40.78% 246,126
登録有権者数、2010年10月13日[13]
政党 登録有権者数 構成比
民主党 351,993 37.45%
共和党 98,461 10.48%
無党派 484,279 51.53%
少数党 5,156 0.55%
合計 939,889 100%

地理[編集]

アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は847.54平方マイル (2,195.1 km2)であり、このうち陸地823.46平方マイル (2,132.8 km2)、水域は24.08平方マイル (62.4 km2)で水域率は2.84%である[14]

郡の南東境はチャールズ川が流れ、郡内はメリマック川、ナシュア川、コンコード川などの河川が流れている[15]

ボストン大都市圏の郊外であるメトロウェストが郡南部の大半を占めている。

隣接する郡[編集]

国立保護地域[編集]

  • アサベット川国立野生生物保護区
  • グレートメドウズ国立野生生物保護区
  • ロングフェロー家屋・ワシントンの作戦本部国立歴史史跡
  • ローウェル国立歴史公園
  • ミニットマン国立歴史公園
  • オックスボウ国立野生生物保護区(部分)

人口動態[編集]

人口推移
年度 人口
1790 42,769
1800 46,928 9.7%
1810 52,789 12.5%
1820 61,472 16.4%
1830 77,961 26.8%
1840 106,611 36.7%
1850 161,383 51.4%
1860 216,354 34.1%
1870 274,353 26.8%
1880 317,830 15.8%
1890 431,167 35.7%
1900 565,696 31.2%
1910 669,915 18.4%
1920 778,352 16.2%
1930 934,924 20.1%
1940 971,390 3.9%
1950 1,064,569 9.6%
1960 1,238,742 16.4%
1970 1,397,268 12.8%
1980 1,367,034 −2.2%
1990 1,398,468 2.3%
2000 1,465,396 4.8%
2010 1,503,085 2.6%
2012(推計) 1,537,215 2.3%
U.S. Decennial Census[16]
2012 Estimate[17]

以下は2010年国勢調査による人口統計データである。

基礎データ

  • 人口: 1,503,085人[18]
  • 世帯数: 580,688 世帯[19]
  • 家族数: 366,656 家族
  • 人口密度: 687人/km2(1,780人/mi2
  • 住居数: 576,681 軒
  • 住居密度: 270軒/km2(700軒/mi2

人種別人口構成(2008年時点)

先祖による構成

  • アイルランド系:20.0%(国内最大級)
  • イタリア系:15.7%
  • イギリス系:8.0%

言語による構成[20]

年齢別人口構成

  • 18歳未満: 22.5%
  • 18-24歳: 9.0%
  • 25-44歳: 33.4%
  • 45-64歳: 22.4%
  • 65歳以上: 12.8%
  • 年齢の中央値: 36歳
  • 性比(女性100人あたり男性の人口)
    • 総人口: 93.7
    • 18歳以上: 90.7

世帯と家族(対世帯数)

  • 18歳未満の子供がいる: 30.2%
  • 結婚・同居している夫婦: 51.3%
  • 未婚・離婚・死別女性が世帯主: 9.9%
  • 非家族世帯: 35.7%
  • 単身世帯: 27.1%
  • 65歳以上の老人1人暮らし: 9.5%
  • 平均構成人数
    • 世帯: 2.52人
    • 家族: 3.11人

収入[編集]

収入と家計

  • 収入の中央値
    • 世帯: 60,821米ドル(2009年推計では77,004ドル[21]
    • 家族: 74,194米ドル(2009年推計では96,325ドル)
    • 性別
      • 男性: 49,460米ドル
      • 女性: 36,288米ドル
  • 人口1人あたり収入: 31,199米ドル
  • 貧困線以下
    • 対人口: 6.5%
    • 対家族数: 4.3%
    • 18歳未満: 7.2%
    • 65歳以上: 7.1%

都市と町[編集]

郡内の市町の大半は町の形態を採っている。下記リストにある村は統計と郵便用の区画であるが、それが含まれる市町と別の政体を作ってはいない。

  • アクトン町
  • アーリントン町
  • アシュビー町
  • アシュランド町
  • エアー町
    • ディブンス村、ハーバード、シャーリー
  • ベッドフォード町
  • ベルモント町
  • ビレリカ町*
    • ノースビレリカ村
    • パインハースト村
  • ボックスボロ町
  • バーリントン町
  • ケンブリッジ市, - 郡庁所在地
  • カーライル町*
  • チェルムズフォード町*
    • ノースチェルムズフォード村
  • コンコード町
    • ウェストコンコード村
  • ドラカット町*
  • メルローズ市
    • メルローズハイランズ地区
  • ナティック町
  • ニュートン市
    • オーバーンデール村
    • チェスナットヒル、ボストン市の村、ブルックラインとニュートン
    • ニュートンセンター村
    • ニュートンハイランズ村
    • ニュートンローワーフォールズ村
    • ニュートンアッパーフォールズ村
    • ニュートンビル村
    • ノーナンタム村
    • トンプソンビル村
    • ウェイバン村
  • ノースレディング町
  • ペパレル町
    • イーストペパレル村
  • レディング町
  • シャーボーン町
  • シャーリー町
  • サマービル市
  • ストーナム町
  • ストウ町
  • サドベリー町
  • チュークスベリー町*
  • タウンゼンド町
  • ティングスボロ町*
  • ウェイクフィールド町
  • ウォルサム市
  • ウォータータウン市
  • ウェイランド町
    • コチチュエイト村
  • ウェストフォード町*
    • フォージビル村
    • グラニットビル村
    • ナブナセット村
  • ウェストン町
  • ウィルミントン町*
  • ウィンチェスター町
  • ウォバーン市
* 北地区の自治体[22]

脚注[編集]

  1. ^ Quickfacts.census.gov - Middlesex County - accessed 2011-12-06.
  2. ^ Quickfacts.census.gov - Cambridge, Massachusetts - accessed 2011-12-06.
  3. ^ American FactFinder - Lowell, Massachusetts - accessed 2011-12-06.
  4. ^ Middlesex County, Massachusetts detailed profile - houses, real estate, cost of living, wages, work, agriculture, ancestries, and more
  5. ^ Sahadi, Jeanne (2006年3月28日). “Top 10 millionaire counties”. CNN. http://money.cnn.com/2006/03/28/news/economy/millionaires/ 
  6. ^ Davis, William T. Bench and Bar of the Commonwealth of Massachusetts, p. 44. The Boston History Company, 1895.
  7. ^ Massachusetts General Laws (MGL) c.34B, s.1
  8. ^ MGL c.34, s.4
  9. ^ Middlesex County Directory: 1993-1995, (Cambridge: Middlesex County Commissioners Office, 1995)
  10. ^ MGL c.34B, s.10
  11. ^ MGL c.34B, s.2
  12. ^ MGL c.36, s.1
  13. ^ Registration and Party Enrollment Statistics as of October 13, 2010 (PDF)”. Massachusetts Elections Division. 2010年3月14日閲覧。
  14. ^ Census 2010 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2013年4月13日閲覧。
  15. ^ Wikisource-logo.svg Middlesex: I. A N. E. county of Massachusetts”. The American Cyclopædia. (1879). 
  16. ^ U.S. Decennial Census”. Census.gov. 2013年8月26日閲覧。
  17. ^ Annual Estimates of the Resident Population: April 1, 2010 to July 1, 2012”. Census.gov. 2013年8月26日閲覧。
  18. ^ Corrected Census 2000 Counts
  19. ^ DP-1. Profile of General Demographic Characteristics: 2000
  20. ^ http://www.census.gov/popest/data/counties/totals/2011/tables/CO-EST2011-01-25.csv
  21. ^ S1901. Income in the Past 12 Months (In 2009 Inflation-Adjusted Dollars)
  22. ^ Middlesex-North Registry of Deeds

参考文献[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯42度29分 西経71度23分 / 北緯42.49度 西経71.39度 / 42.49; -71.39