ミッシェル・ファブリツィオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ミッシェル・ファブリツィオ
ブランズ・ハッチで、2007年。
国籍 イタリアの旗 イタリア
生年月日 1984年9月17日(29歳)
イタリアローマ
現在のチーム チーム・アルスター・スズキ
ゼッケン 84
ウェブサイト michelfabrizio.net
レースでの経歴
ロードレース世界選手権
活動期間 2002年, 2004年, 2007年, 2009年
初レース 2002年 日本GP 125 cc
最終レース 2009年 チェコGP MotoGP
チーム ジレラ, アプリリア, ホンダ, ドゥカティ
チャンピオン 0
出走回数 勝利数 表彰台 PP FL 総ポイント
28 0 0 0 0 18

ミッシェル・ファブリツィオ ( Michel Fabrizio, 1984年9月17日 - ) は、イタリアローマ出身のオートバイレーサー。現在スーパーバイク世界選手権に参戦中。

経歴[編集]

キャリア初期[編集]

6歳の時にミニバイクのレースを始め、ティーンエイジャーになる前にいくつかのタイトルを獲得した。2001年にはイタリア・カップとアプリリア・チャレンジを制し、2002年ジレラのマシンを駆ってロードレース世界選手権125ccクラスにデビューを果たし、そこそこの成功を収めた。2003年にはスーパーバイク世界選手権の併催イベントであるFIMスーパーストック1000カップに参戦し、チャンピオンを獲得した。

MotoGPクラス、スーパースポーツ世界選手権[編集]

2004年にはWCMチームからMotoGPクラスにデビューを果たした。しかしシーズン終了まで参戦を続けることができず、シリーズランキングは22位に沈んだ。

2005年シーズンはスーパースポーツ世界選手権に、ホンダのワークス仕様のCBR600RRを駆って参戦した。勝利を挙げることはできなかったものの、12戦中9戦でトップ5以内に入る安定した走りを見せ、シリーズ5位の成績を収めた[1]

スーパーバイク世界選手権へ[編集]

2006年[編集]

2006年、ファブリツィオはD.F.X.チームからプライベーター仕様のホンダ・CBR1000RRを駆り、ベテランのピエールフランチェスコ・キリのチームメイトとしてスーパーバイク世界選手権にデビューを果たした。デビュー戦のカタールではレース1で5位、レース2で8位という成績を収めた[2]

第7戦ブルノでは、10番グリッドからスタートしたファブリツィオはハードコンパウンドのタイヤを選択しており、他のライダーが終盤にペースを落とす中、最後まで安定したペースを保っていた。レース1では終盤にアンドリュー・ピットトロイ・コーサー芳賀紀行をパスし、自身初の3位表彰台を獲得した。レース2ではさらに調子を上げ、終盤にジェームス・トスランドをパスし4位に上がると、その前方で2位を争っていた芳賀とコーサーにも追いついた。コーサーが芳賀にオーバーテイクを仕掛けた時に、ファブリツィオはその2台のさらにインに飛び込み、マシンをスライドさせほとんど芳賀に当たりながらもゴボウ抜きに成功。この時点で自己最高位となる2位表彰台を獲得した。

その後ファブリツィオは第9戦アッセンでも3位表彰台を獲得し、シリーズランキングは11位でデビューイヤーを終える。

またこの年には、負傷したトニ・エリアスの代役としてMotoGPのグレシーニ・レーシングから第8戦イギリスGPにエントリーしたが、プラクティス中に転倒し鎖骨を骨折してしまった[3]

2007年[編集]

2007年もD.F.X.チームに残留。ブルノでの3位が唯一の表彰台となったが、前年と同じシリーズ11位を記録した[4]。またこの年も、再び怪我を負ったエリアスの代役としてグレシーニ・チームからMotoGP第10戦ドイツGPに出場し、10位入賞を果たした。

2008年[編集]

2008年、ファブリツィオはワークスのドゥカティ・ゼロックスチームに移籍し、トロイ・ベイリスのチームメイトとして新型のドゥカティ・1098を駆ることになった[5]。第2戦フィリップアイランドのレース1では、スタート時に大クラッシュに巻き込まれ、足を負傷したにもかかわらず、赤旗掲示後の再スタートで3位表彰台に立つ活躍を見せた[6]。第4戦アッセンで2レースともリタイヤを経験した後すぐ、ファブリツィオはこのシーズンが始まってから悩まされていた腕上がり[7]の症状を治すための手術を受け、無事成功した[8]

自身初の渡米となった第6戦ソルトレークでは、予選でフロントロウを獲得し、レース1では1周目に11位まで落ちながらも3位表彰台を獲得、続くレース2でも再び3位を獲得する活躍を見せた[9]

その後得意のブルノで3位・2位のダブル表彰台、第12戦バレルンガ、最終戦ポルティマオで2位表彰台獲得などの活躍により、これまでで自己ベストのシリーズランキング8位に入った。またチームメイトのベイリスはチャンピオンを獲得し、このシーズンをもって現役を引退した。

2009年[編集]

2009年、ファブリツィオはドゥカティ・ワークス2年目のシーズンを迎えた。引退したベイリスに代わり、ヤマハから移籍してきた芳賀紀行をチームメイトに迎えた。第5戦モンツァのレース1では、トップを走っていたベン・スピーズがガス欠でストップしたことに助けられた形であったが、ファブリツィオは94レース目にしてSBK初優勝を果たした。その後もコンスタントに表彰台を獲得し、第12戦イモラで2勝目、最終戦ポルティマオで3勝目を挙げ、スピーズ、芳賀に次ぐシリーズランキング3位を獲得した。

再びMotoGP代役参戦[編集]

8月10日、原因不明の貧血と胃炎に悩まされていたドゥカティ・マルボロチームのケーシー・ストーナーが向こう3戦を欠場することが発表され、その代役はサテライトチームのプラマック・レーシングからミカ・カリオが移ることとなった。そしてそのカリオの穴埋めとして、ファブリツィオはプラマック・チームでドゥカティ・デスモセディチを駆ることになった[10]。しかしMotoGP復帰戦となった第11戦チェコGPの決勝レース、腕上がりの症状が再発してしまったファブリツィオはわずか7周でピットイン・棄権となり、代役参戦はこの1レースで終了となった[11]

2010年[編集]

2010年も芳賀と共にドゥカティワークスに残留し、スーパーバイク選手権に参戦[12]したが、第6戦キャラミのレース1での1勝に留まり、シリーズランキング8位と前年ほどの活躍は果たせなかった。

2011年[編集]

2011年シーズン、ドゥカティはSBKへのワークス参戦をおこなわないこととなったため[13]、ファブリツィオはスズキワークスのアルスター・チームに移籍した[14]

主なレース戦績[編集]

ロードレース世界選手権[15][編集]

シーズン クラス バイク 出走 優勝 表彰台 PP ポイント 順位
2002年 125cc ジレラ 16 0 0 0 4 31位
2004年 MotoGP ハリスWCM
アプリリア
10 0 0 0 8 22位
2007年 MotoGP ホンダ 1 0 0 0 6 21位
2009年 MotoGP ドゥカティ 1 0 0 0 0 -
合計 28 0 0 0 18


  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
クラス チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 順位 ポイント
2002年 125 cc ジレラ JPN
Ret
RSA
15
SPA
18
FRA
17
ITA
16
CAT
Ret
NED
Ret
GBR
Ret
GER
23
CZE
25
POR
Ret
BRA
23
PAC
13
MAL
26
AUS
Ret
VAL
20
31位 4
2004年 MotoGP アプリリア RSA
18
SPA
10
FRA
16
ITA
15
CAT
16
NED
Ret
BRA GER
15
GBR
20
CZE
17
POR
Ret
JPN QAT MAL AUS VAL 22位 8
2007年 MotoGP ホンダ QAT ESP TUR CHN FRA ITA CAT GBR NED GER
10
USA CZE RSM POR JPN AUS MAL VAL 21位 6
2009年 MotoGP ドゥカティ QAT JPN SPA FRA ITA CAT NED USA GER GBR CZE
Ret
IND SMR POR AUS MAL VAL 20位 0

スーパーバイク世界選手権[16][編集]

シーズン バイク 出走 優勝 表彰台 PP FL ポイント シリーズ順位
2006年 ホンダ 24 0 3 0 0 125 11位
2007年 ホンダ 25 0 1 0 0 132 11位
2008年 ドゥカティ 28 0 7 0 2 223 8位
2009年 ドゥカティ 28 3 15 1 6 382 3位
2010年 ドゥカティ 26 1 6 0 1 195 8位
合計 131 4 32 1 9 1057
  • 凡例
  • ボールド体のレースはポールポジション、イタリック体のレースはファステストラップを記録。
マシン 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 順位 ポイント
R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2 R1 R2
2008年 ドゥカティ QAT
9
QAT
5
AUS
3
AUS
19
SPA
Ret
SPA
13
NED
Ret
NED
Ret
ITA
9
ITA
5
USA
3
USA
3
GER
7
GER
6
SMR
Ret
SMR
11
CZE
3
CZE
2
GBR
12
GBR
6
EUR
Ret
EUR
5
ITA
7
ITA
2
FRA
Ret
FRA
14
POR
Ret
POR
2
8位 223
2009年 ドゥカティ AUS
4
AUS
5
QAT
Ret
QAT
Ret
SPA
2
SPA
3
NED
9
NED
4
ITA
1
ITA
2
RSA
2
RSA
2
USA
3
USA
2
SMR
3
SMR
2
GBR
12
GBR
3
CZE
Ret
CZE
3
GER
7
GER
9
ITA
3
ITA
1
FRA
4
FRA
13
POR
5
POR
1
3位 382
2010年 ドゥカティ AUS
2
AUS
3
POR
11
POR
11
SPA
Ret
SPA
Ret
NED
13
NED
12
ITA
7
ITA
Ret
RSA
1
RSA
8
USA
Ret
USA
9
SMR
4
SMR
3
CZE
Ret
CZE
3
GBR
4
GBR
Ret
GER
Ret
GER
19
ITA
7
ITA
Ret
FRA
6
FRA
3
8位 195
2011年 スズキ AUS
6
AUS
8
EUR
Ret
EUR
7
NED
5
NED
7
ITA
5
ITA
3
USA
USA
SMR
SMR
SPA
SPA
CZE
CZE
GBR
GBR
GER
GER
ITA
ITA
FRA
FRA
POR
POR
7位 74


脚注[編集]

  1. ^ world-supersport-600”. Website.lineone.net. 2008年10月27日閲覧。
  2. ^ BBC SPORT | Motorsport | Motorbikes | Toseland and Corser win in Qatar”. News.bbc.co.uk (Last Updated:). 2008年10月27日閲覧。
  3. ^ http://web.archive.org/web/20061006163428/http://www.honda-racing.co.uk/twowheels/motogp/article.asp?a=3060
  4. ^ MotorcycleUSA.com - Michel Fabrizio”. Motorcycle-usa.com. 2007年8月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年10月27日閲覧。
  5. ^ Ducati Corse Signs Michel Fabrizio For 2008”. Londonbikers.com. 2008年10月27日閲覧。
  6. ^ World Superbikes: Troy Bayliss and Michael Fabrizio to miss Valencia test - Motorcycle Sport”. Motorcyclenews.com. 2008年10月27日閲覧。
  7. ^ アーム・パンプとも。正式名称コンパートメント・シンドローム(筋区画症候群)。2輪ロードレース選手がよく悩まされる。治療には筋膜を切開して減圧する手術を行う。
  8. ^ http://www.motorcyclenews.com/MCN/sport/sportresults/mcn/2008/may/1-4/may0108worldsuperbikesfabrizioundergoessuccesfulsurgery/
  9. ^ WSB: Checa pulls off US double - Visordown Motorcycle news : Racing news”. Visordown.com. 2008年10月27日閲覧。
  10. ^ http://moto.gpupdate.net/en/news/2009/08/10/stoner-out-for-three-races-as-kallio-steps-in/
  11. ^ http://www.motorbikestoday.com/news/Articles/motogp_09_brno.htm
  12. ^ http://www.worldsbk.com/en/news/latest-news/1025-both-haga-and-fabrizio-renew-contracts-for-ducati-xerox.html
  13. ^ http://response.jp/article/2010/08/29/144477.html
  14. ^ http://uk.eurosport.yahoo.com/14102010/23/fabrizio-confirms-suzuki-switch.html
  15. ^ http://www.motogp.com/ja/riders/profiles/Michel+Fabrizio
  16. ^ http://www.worldsbk.com/teams-e-riders/rider?pilota=1300

外部リンク[編集]