ミッキーのクリスマスキャロル

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ミッキーのクリスマスキャロル
Mickey's Christmas Carol
監督 バーニー・マティンソン
製作 ロナルド・W・ミラー
製作総指揮 ドン・B・テータム
出演者 アラン・ヤング
音楽 アーウィン・コスタル
編集 ジェームス・メルトン
アルメッタ・ジャクソン
配給 ブエナ・ビスタ
公開 イギリスの旗 1983年10月20日
アメリカ合衆国の旗 1983年12月16日
上映時間 約25分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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ミッキーのクリスマスキャロル』(原題:Mickey's Christmas Carol)は、ウォルト・ディズニー・カンパニーにより制作されたアニメーション短編映画作品。1983年公開。

チャールズ・ディケンズの小説『クリスマス・キャロル』を原作としてある。ミッキーはスクルージとの初共演で第56回アカデミー賞短編アニメ賞ノミネートされた。

概要[編集]

当時のディズニー社長であるロナルド・W・ミラーの指示で1981年に制作が開始されたプロジェクトである。イギリス小説の傑作『クリスマス・キャロル』をミッキーマウスドナルドダックといったおなじみのキャラクター達が演じる内容。主人公の老人エベニーザ・スクルージはこのキャラクターを名の由来とするスクルージ・マクダックが演じた。1960年代前期から1980年代初頭にかけてはディズニーの原点であるミッキーやドナルドらの短編映画はほとんど制作されておらず、ことミッキーマウスにかけては1953年の短編『ミッキーの魚釣り』以来の映画出演である。

50年近くにわたりドナルドの声を演じてきたクラレンス・ナッシュの最後の出演作であり、一方これより25年近くミッキーの声を演じることになるウェイン・オルウィンの映画デビュー作でもある。

原作の『クリスマス・キャロル』発祥の地であるイギリスで先行公開され、2か月遅れてアメリカで公開された。


2013年11月に日本でもBlu-rayが発売された。

あらすじ[編集]

 主人公のスクルージは大金持ちの銀行の経営者。スクルージにはマーレイという共同経営者がいたが現在は他界し、今はクラチットを安月給で雇っていた。スクルージは大変なケチで、クラチットがストーブを焚こうとしただけでも怒り、スクルージの洗濯物を洗ってくることを条件にクラチットの給料をわずかながら引き上げ、貧しい人々にも恵みを…と募金の協力をお願いに来た二人組をも追い返すといった具合にお金にはかなり厳しい性格。また彼は、甥のフレッドがクリスマスの食事会に誘ってくれたことに怒り追い返してしまうくらい、クリスマスが大嫌いである。そんな彼のもとにイヴの夜、体にたくさんの鎖を巻いたマーレイの幽霊が現れ「このままだとお前も俺のように多くの鎖を。いや、俺より多くの鎖を纏うことになる。」と言われスクルージはマーレイに助けを求める。マーレイは「今晩3人の精霊がお前のもとに現れる。」と言ってその場から立ち去るが、スクルージはその言葉を信じずにベッドに入った。

 スクルージが寝ていると目覚まし時計を精霊に鳴らされ目を覚ました。1人目の精霊は過去のクリスマスの精霊だった。精霊に連れられ過去のクリスマスを見に行くことになり、スクルージはまだクリスマスを楽しんでいたころの自分を見る。そこにはパーティーで恋人のイザベルと楽しく踊る自分の姿が…。しかしその数年後にはイザベルよりお金を愛すようになり、イザベルに別れを告げられる。スクルージは「もうこんな姿見たくない。」と精霊に言うと「いいか、この過去を作ったのはお前自身なんだ。」と言われ自分の過ちを後悔をする。

 気が付くと自分の部屋に戻っていたスクルージのもとに2人目の精霊が現れた。2人目の精霊は現在のクリスマスの精霊だった。精霊は「今でもお前のことを慕ってくれている家を見に行く。」と言うがスクルージには自分を慕ってくれている人なんかもういないとしか思えなかった。連れて行かれるがまま付いて行くと一軒の小さな家の前にいた。その家を覗いてみると中にいたのはクラチットの家族だった。クリスマスのお祝いだというのに質素すぎる食事にスクルージは目を疑う。クラチットには体の悪い息子ティムがいた。ティムは席に着くと「こんな美味しそうなごちそうは初めて!スクルージさんに感謝しないとね」と言い、クラチットに自分の食事を分けてあげようとするくらい心の優しい子供だった。このままだとティムは長くは生きられないということを精霊から聞いたスクルージはうなだれた。

 辺りが煙に包まれ気が付くとスクルージは墓場にいた。そこには3人目の精霊が立っていた。あのあとティムがどうなったのか精霊に尋ねると精霊は静かに指を差した。ティムの死を悲しむクラチット一家の姿がそこにはあった。精霊は未来のクリスマスの精霊だったのだ。スクルージが悔やんでいると彼のそばで2人組が新しい墓を掘り終えて帰ろうとしていた。スクルージは精霊にこれは誰の墓なのか尋ねると「スクルージ、お前のだ。」と言われ墓の穴の中に突き落とされる。

 まだ死にたくない!ともがき目覚めると自分の部屋に戻っていた。クリスマスの精霊は彼にもう一度チャンスをくれたのだ。スクルージは大金を持ち外に出て募金のお願いに来た2人組に募金をし、フレッドの誘いにも行くと返事をし、大量のプレゼントやごちそうを買ってクラチットの家を訪れた。大量のプレゼントとごちそうを渡し、クラチットに給料を引き上げ、共同経営者になってほしいと伝える。その言葉にクラチットはとても喜び、スクルージは心を改め素敵なクリスマスを送った。

登場キャラクター[編集]

エベニーザ・スクルージ(スクルージ・マクダック
会計事務所を営み、金儲けに全てを捧げる冷徹な老人。寄付を望んでくる人達を罵倒する。
ボブ・クラチット(ミッキーマウス
エベニーザの会計事務所で書記を勤める男。エベニーザにただ同然の薄給でこき使われる。
ジェイコブ・マーレイ(グーフィー
7年前に死んだ、エベニーザの元共同経営者。クリスマスイブの夜に亡霊となってエベニーザの前に現れ、エベニーザの前に3人の精霊が現れることを告げる。生存時に悪事を働いたため、体に鎖を巻きつけている。エベニーザの前から消える際に階段から転げ落ちてしまう等、従来のグーフィー同様に間の抜けた一面がある。
フレッド・ハニーウェル(ドナルドダック
エベニーザの甥。エベニーザをクリスマスパーティーに誘うが「くだらん」と一蹴される。
クラチット夫人(ミニーマウス
クラチットの妻であり涙もろい性格。薄給でこき使われる夫のボブと病気を抱える子供のティモシーの事を心配している。劇中での台詞はない。
ティモシー・クラチット(モーティー・フィールドマウス)
クラチット夫妻の息子。愛称は「ティム(坊や)」。足に病気を抱えている。ボブに愛情よく可愛がられている。
ピーター・クラチット(フェルディー・フィールドマウス)
クラチット夫妻の息子。おとなしい性格で家族思い。
マーサ・クラチット(メロディー・マウス)
クラチット夫妻の娘。家が貧しくてもめげない性格で常に励ます行動を取っている。
寄付金を集める男性たち(ラットとモール
貧しい人々への寄付金を集めている男性二人組。エベニーザにも寄付を求めるが詭弁であしらわれてしまう。
過去のクリスマスの精霊(ジミニー・クリケット
エベニーザの前に現れた1人目の精霊。金銭欲に取り付かれる前、内気ながら女性にあこがれていた純情な頃の若かりしエベニーザの姿を見せる。
イザベル(デイジーダック
かつてのエベニーザの恋人だった女性。金にしか興味がないエベニーザに愛想を尽かす。演じたデイジーは勝気な性格であるが、本作では涙もろい性格。
フェッジウィッグ氏(トード氏
かつてエベニーザが働いていた店のマスター。ヴァイオリンの演奏ができる。
現在のクリスマスの精霊(巨人のウィリー)
エベニーザの前に現れた2人目の精霊。普段エベニーザがこき使っている労働者・クラチットの家へ連れて行き、貧しいながら暖かいクラチットの家庭、そして病に苦しむ息子の存在を知らせる。
未来のクリスマスの精霊(ピート
エベニーザの前に現れた3人目の精霊。クラチットの息子の死、そして葬式に一人の参列者もいないエベニーザ自身の孤独な最期を見せる。はじめは顔形が分からない姿で現れたが、最後にその姿が露になった。

エキストラキャラクター[編集]

物語には深く関わらないが数多くのディズニーキャラクターが出演している。

スタッフ[編集]

声の出演[編集]

役名 原語版声優 日本語吹き替え
ポニー
バンダイ
BVHE DC
スクルージ・マクダック アラン・ヤング 吉水慶 北村弘一
オットー ウェイン・オルウィン
モール
ミッキーマウス 後藤真寿美 納谷六朗 青柳隆志
ドナルドダック クラレンス・ナッシュ 関時男 山寺宏一
グーフィー ハル・スミス 小山武宏 島香裕
ラット
デイジーダック パトリシア・パリス 後藤真寿美 土井美加
ピート ウィル・ライアン 遠藤征慈 大平透
ビッグ・バッド・ウルフ 島香裕
ウィリー 内田稔 西尾徳
ジミニー・クリケット エディ・キャロル 江原正士 肝付兼太
モーティー・フィールドマウス ディック・ビリングズリー 常盤祐貴
ウィーゼル ウィル・ライアン
ウェイン・オルウィン

吹き替え版においては、全てでキャラクターの口調・一人称などの台詞が異なっている。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]