ミズハタネズミ
| ミズハタネズミ | ||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 保全状況評価[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
| LOWER RISK - Least Concern (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) |
||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Arvicola amphibius Linnaeus, 1758 (シノニム Arvicola terrestris) |
||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| ミズハタネズミ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Water vole |
ミズハタネズミ(水畑鼠,European Water Vole; 学名 Arvicola terrestris または Arvicola amphibius)はネズミ目キヌゲネズミ科ミズハタネズミ属の一種。一般に知られているネズミより丸い顔で、丸い鼻と短い耳をもち、毛深いため、尾や耳は隠れている。野生種の寿命は平均5か月であり、冬を2度超すことはほとんどないが、洞穴の中で5年間生息した記録があると言われる。ヨーロッパ圏では Northern water vole としても知られ、イギリス、中央ヨーロッパ、ロシアの一部に生息する。
目次 |
[編集] 種名と分類
ミズハタネズミに対応する二名法による学名は2005年にマッサーとカールトン[2]によりArvicola amphibiusを正式名称とするとされた。従来の書籍[3][4]ではA. terrestrisとされていた。マッサーとカールトンはA. amphibius (Linnaeus, 1758)が正式名称であるとし、A. amphibius と A. terrestrisは記述上においては全く同じであるとした。もともとリンネが二種類のミズハタネズミを同じページに記載したことによるためであり、これは同じ種と判断されたとしている。ただし、2007年8月現在ではITISにおいては更新前であるためか、A. terrestris[5]が用いられている。
北米においてWater voleと呼ばれている種はアメリカミズハタネズミ(Microtus richardsoni)であり、日本の在来種ハタネズミ(Microtus montebelli)同様ハタネズミ属に分類されるものである。
[編集] 特徴
ミズハタネズミは体長120-235mmであり長い尾をもつ。成体の体重は160-350 g程度であり、初めて冬を越すものは140-170g程度まで成長している。主に水中で単独で生息し、個体からの分泌物により縄張りを主張し、縄張りを犯された場合は相手に攻撃を加える。冬眠期になると、イギリスでは生息するミズハタネズミは穏やかな川、溝、池、および川土手からほら穴を作りその中を掘り進みながら、球状の巣を作り生息する。ヨーロッパ及びロシアでは、森、農地、庭園の中にも生息する。彼らは冬の間の雪の下でも生息する。通常は水の近くで主に草及び植物を食べる。さらに果物、球根、小枝、芽、および根も食べる。ヨーロッパでは、ミズハタネズミが生息するに十分な食糧があるとき、ミズハタネズミの大繁殖が起こることがある。ミズハタネズミの大繁殖が生じると、あらゆる農地を破壊してしまうほど地下を掘り進む[6]。[7]
[編集] 繁殖
繁殖期は3月から晩秋にかけて持続する。妊娠期は約21日間持続する。通常8匹までが誕生し、その体重は約6g程度である。誕生後3日目に目を開ける。離乳期頃には成体の半分の大きさに及ぶ。
[編集] 種の保護
ミズハタネズミは近年急速に個体数が減っており、絶滅の危機にさらされている。イギリスでは1960年代には800万いると見積もられていたが、1990年に230万、そして1998年には354,000に減少したとされる。これは90-95%が失われていることを示している。2004 年の調査ではさらに22万と急激に減少している。この減少は天敵であるアメリカミンクによる捕食、生息地であるヨシ原などの湿地帯の開発が原因であるといわれている。現在、バーミンガムやロンドン近郊の台地において保護地区が設定されており、野生種の保護プロジェクトがすすんでいる。その成果として、最近まで生息が認められていなかった自然保護区であるリンドウ・コモン(Lindow Common)に戻りつつある[8]。またアメリカミンク(Mustela vison)の天敵であるユーラシアカワウソが生息している地域でも個体数が増加している.[9]。
[編集] 関連項目
- たのしい川べ(登場キャラクター・ラッティーのモデルとなっている)
- ミズハタネズミの春 (ISBN 9789510266342) - ミズハタネズミの生態を描いた子供向けの絵本
[編集] 参考文献
- ^ Amori (1996). Arvicola terrestris. 2006. IUCN Red List of Threatened Species. IUCN 2006. www.iucnredlist.org. Retrieved on 13 August 2007.
- ^ Musser, G. G. and M. D. Carleton. 2005. Superfamily Muroidea. Pp. 894-1531 in Mammal Species of the World a Taxonomic and Geographic Reference 3rd Edition. D. E. Wilson and D. M. Reeder eds. Johns Hopkins University Press, Baltimore.
- ^ Mammal Species of the World: A Taxonomic and Geographic Reference, 2nd ed., 3rd printing(1993)
- ^ Common Names of Mammals of the World(2000)
- ^ “Arvicola terrestris”. ITIS. 2007年8月5日閲覧。, 2004年更新
- ^ ミズハタネズミの生態
- ^ BBC Science & Nature
- ^ Macclesfield Borough Council's Countryside and Ranger Service. “News from Lindow”. 2006年8月23日閲覧。
- ^ “Otters 'prompt vole resurgence'”. BBC (2006年9月10日). 2006年9月11日閲覧。