マレーリバー・カーリーコーテッド・レトリーバー

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マレーリバー・カーリーコーテッド・レトリーバー: Murray River Curly Coated Retriever)は、オーストラリア原産の珍しいレトリーバー犬種である。

歴史[編集]

1800年代後半にマレー川周辺の地域に移住してきた人々が作り出した犬種である。賢く大きな銃声に耐えられ、泳ぎの上手な万能のレトリーバーを目指して作られた。ウォーター・スパニエル種の犬とフラットコーテッド・レトリーバーを交配させ、その交配種をセント・ジョンズ・レトリーバーラブラドール・レトリーバー原種)などの数種のレトリーバー犬種と交配させ、改良を加えて誕生した。

本種はの回収をこなすことが仕事である。主人が銃で撃ち落した鴨を取りにいき、迅速且つ正確に回収する。鴨が水上に落ちた場合は泳いで取りにいき、木の枝に引っかかってしまった場合はある程度の高さならジャンプして取り、駄目ならば主人に吠えて知らせる。回収の際、鴨に犬の歯型がつかないようにそっと咥える、ソフトマウスという技術を習得することも出来る。この作業は一度の猟で何回も行われることが多く、体力を要求される。中には一日に120羽もの鴨を回収した犬もいるほど体力が多く、回収作業をこなす犬種としての体力はラブラドール・レトリーバーにも負け劣らないといわれている。

もとは地域限定の犬種で、一時は他種のレトリーバー犬種の人気に押されて頭数が減り、絶滅の危機にも陥った。然し、熱心な愛好家の手によって保護されて生き残ることが出来、更にはオーストラリア全土への普及の促進も行われた。その結果オーストラリア内で徐々に知ら れるようになり、年々頭数を増やしつつある。2006年になると正式な犬種クラブが発足し、各国のケネルクラブに公認犬種として登録を行ってもらえるように働きかけている。FCIにはスタンダードの統一がまだ甘いことを理由に公認を見送られた。

大半の犬は実用犬として飼育されているが、ペットとして飼われている犬も少なくない。原産国ではやや知られた存在であるが、原産国以外ではほとんど知られておらず、めったに飼育されていない。

特徴[編集]

全体的な容姿はスパニエルの血が入った茶色のカーリーコーテッド・レトリーバーに見える。上唇が若干長いが、これはレトリーバーとして働く際に回収した鴨をしっかり咥え、ソフトマウスの技術をより高度なものにするために改良されたポイントである。よだれは酷暑の時以外はあまり垂らさない。頭部はやや大きめで、瞳の色は琥珀色。コートはウエーブがかって縮れたラフコート。毛色はブラウン、チョコ、レバーのいずれかの単色か、それにホワイトのパッチが入ったもの。毛先の部分が金色がかっている場合が多い。垂れ耳・垂れ尾にもそのような飾り毛がある。胸は深くがっしりした体格で、脚は長い。指の間には水掻きがあり、泳ぐのが大好きである。大型犬サイズで、性格は落ち着きがあって優しく、攻撃的な面が無い。しつけもよく入り、子供や他のペットと遊ぶことが大好きである。コートの手入れも軽いブラッシ ング程度で済み、飼いやすい犬種であるが、運動量はとても多くタフな犬である。

参考[編集]

英語版記事 20:13, 18 November 2008変更版

関連項目[編集]