マルチプレーン・カメラ

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マルチプレーンカメラ
4層のセル台にそれぞれ異なったセル画・背景を置き立体感を出す

マルチプレーン・カメラMultiplane camera)は、セルアニメの制作で使用された特殊な映画撮影用のカメラである。たくさんのセル画をそれぞれ異なった距離に配置し、それぞれを異なったスピードで動かすシステムである。実際には立体ではない絵に、3次元的な奥行を表現する効果を生み出した。

歴史[編集]

1926年、マルチプレーン・カメラの先駆的な技術が使用された。ロッテ・ ライニガーアニメーション大作『アクメッド王子の冒険』のために使用したものである。彼女とともに仕事をしていたベルトールド・バルトッシ1930年、『The Idea』という作品でも類似の技術を使用した。

最初のマルチプレーン・カメラは、1933年ウォルト・ディズニー・カンパニーアニメーターディレクターでもあったアブ・アイワークス発明した。水平カメラの前に4層のセル画を配置したもので、装置には古いシボレー車の部品を使用した。

最も有名なマルチプレーン・カメラは、ウォルト・ディズニー・カンパニーがアニメ映画『白雪姫』で使用したものである。これはウィリアム・ギャリティが発明したもので、1937年前半に完成していた。その高い技術が評価され、『白雪姫』は1937年のアカデミー短編アニメ賞を受賞した。

ユーリ・ノルシュテインはウォルト・ディズニーで使用されたものと類似したマルチプレーン・カメラを現在でも使用している。

テレビ番組などの他の表現形態でも、マルチプレーン、もしくはラスタースクロールなどの関連した効果が使われる。