マルセル・グリオール

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ドゴン族の彫刻(ルーブル美術館)

マルセル・グリオールMarcel Griaule1898年5月16日 エジー=シュル=アルマンソン - 1956年2月23日 パリ)は、フランス民族学者である。ドゴン族の研究で知られる。

来歴・人物[編集]

ヨンヌ県の小村エジー=シュル=アルマンソンに生まれる。エティオピアで数か月過ごした(1928年 - 1929年)のち、アフリカ東西横断を組織した。それが「ミッション・ダカール=ジブチ mission Dakar-Djibouti」(1931年 - 1933年)であり、ミシェル・レリス、アンドレ・シェフネールとそのたの民族学者たちが、この機会にフィールドワーク民族学を開始した。この探検の間、グリオールはドゴン族について研究し、その調査に多大な成果を成し遂げた。

ドゴン文化に密着し、とくにコンゴ・サンガ地方(Sangha)のタマネギとピーマン栽培用の灌漑ダムの建設を励ましながら地域の発展に寄与した。

民族誌学に関係して、重要な貢献のひとつは、ドゴンの宇宙発生論が、西洋のいくつかの宇宙発生論とすくなくとも同じくらいには重要であるというデモンストレーションをした。しかし、ドゴン族の宇宙認識における西洋の影響を過小評価しているとひどく非難されることとなる。アフリカの伝統的葬儀を研究した稀少な民族誌学者のひとりである。

1943年から1956年の彼の死まで、パリ大学ソルボンヌの教授(民族学筆頭)をつとめた。『ユニオン・フランセーズ L'Union française』誌の顧問でもあった。1940年からは、『ソシエテ・デ・アフリカニスト Société des Africanistes』誌の事務局長をつとめていた。

民族学者でヌーヴェルヴァーグの映像作家ジャン・ルーシュはグリオールの教え子で、彼と共同監督した短篇ドキュメンタリー映画がある。『Les Magiciens de Wanzerbé』(1948年)がそれである。ニジェールで撮影され、カメラはルーシュが回した。

ジェルメーヌ・ディテルラン、娘のジュヌヴィエーヴ・カラム=グリオールと仕事をしていた時期がある。

著作[編集]

『水の神 - ドゴン族の神話的世界』、訳坂井信三、竹沢尚一郎、せりか書房1997年6月 ISBN 4796702059
  • Renard pâle, ethnologie des Dogons(共著ジェルメーヌ・ディテルラン) 1965年 / 1991年、Institut d'Ethnologie
『青い狐 - ドゴンの宇宙哲学』、訳坂井信三、せりか書房、1986年9年 ISBN 479670146X

参考文献[編集]

  • Walter E. A. van Beek: "Dogon Restudied: A Field Evaluation of the Work of Marcel Griaule." Current Anthropology、32、1991年: 139-167.
  • Isabelle Fiemeyer, Marcel Griaule, citoyen dogon 2004年、Actes Sud

関連項目[編集]