マリ共和国の地方行政区画

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マリ共和国の地方行政区画は、8州(Region)と1つの特別区に分けられる。さらに各州は49の圏(Cercle)に分けられ、間に288の地区(arrondissement)が、その下に最小単位である703のコミューン(Commune)がある。

現在の行政区画[編集]

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州(Région)は第一級行政区画で、キダル、ガオ、トンブクトゥ、モプティ、セグー、シカソ、クリコロおよびカイの8つに区分される。

2011年12月14日、国民議会で新州の創設が採択され、既存の州を分割して新たにタウデニ州とメナカ州の創設が準備されるが、翌2012年1月に新州創設の対象地域となっていた北部地方が騒乱状態に陥り、行政区画再編は停滞している。

首都バマコは特別区として州と同等の扱いを受ける。バマコ特別区には圏が無く、6つのコミューンで構成されている。州は州議会によって管理され、州議会議員はコミューン議員から選出される。

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圏(cercle)は第二級行政区画で、幾つかのコミューンが集まって構成し、法人格が付与され独立した財政を有する自治体である。マリ共和国には圏が49存在している。圏議会議員はコミューン議員から選出され5年間の任期となっている。

圏には以下に示す業務を所掌している。

  • 圏の予算と報告。
  • 環境の保護。
  • 圏の領域管理と物権の獲得。
  • 圏にとって重要な施設の管理について政策の作成。次に示す分野が特に重点を置いている。基礎教育、保健センター、幾つかの道路基盤と農業水利。
  • 田園でのアグロフォレストリーに関わる生産活動の組織。
  • 伝統と観光活動の組織。
  • 圏機関および管理業務の組織化。
  • 建設や供給市場およびリース契約その他について。
  • 圏内の特定役務や法律により定められた上限額内での税基準および税率の固定。
  • 資本介入、融資保証および裏書、助成金および手当の保証。
  • マリの共同体と外国の姉妹都市プロジェクトや協力活動。
  • 業務担当者と圏機関の法令適用のあり方。
  • 寄付金、補助金および遺産の承認または拒否。

圏議会は、圏に関する全ての事項について意見を発することができ、国または州の開発プロジェクトの実現のために協議をしなければならない。

バマコ特別区(Bamako) -
カイ州(Kayes) カイ圏(Kayes)、バフーラベ圏(Bafoulabé)、ケニエバ圏(Kéniéba)、キタ圏(Kita)、ディーマ圏(Diéma)、ニオロ・デュ・サエル圏(Nioro du Sahel)、イェリマネ圏(Yélimané)
クリコロ州(Koulikoro) ナラ圏(Nara)、バナンバ圏(Banamba)、カンガバ圏(Kangaba)、コロカニ圏(Kolokani)、クリコロ圏(Koulikoro)、ディオイラ圏(Dioïla)、カティ圏(Kati)
シカソ州(Sikasso) ブグニ圏(Bougouni)、カディオロ圏(Kadiolo)、コロンディーバ圏(Kolondiéba)、クーティアラ圏(Koutiala)、シカソ圏(Sikasso)、ヤンフォリラ圏(Yanfolila)、ヨロッソ圏(Yorosso) 
セグー州(Ségou) ブラ圏(Bla)、バルーエリ圏(Barouéli)、マシーナ圏(Macina)、ニオノ圏(Niono)、サン圏(San)、セグー圏(Ségou)、トミニアン圏(Tominian)
モプティ州(Mopti) バンディアガラ圏(Bandiagara)、バンカス圏(Bankass)、ジェンネ圏(Djenné)、ドゥエンツァ圏(Douentza)、コロ圏(Koro)、モプティ圏(Mopti)、テネンクー圏(Ténenkou)、ユーワルー圏(Youwarou)
トンブクトゥ州(Tombouctou) ニアフンケ圏(Niafunké)、ディレ圏(Diré)、グンダム圏(Goundam)、トンブクトゥ圏(Tombouctou)、グルマ=ラロー圏(Gourma-Rharous)
タウデニ州Taoudénit フーム・アルバ圏(Foum Alba)、アシュラト圏(Achouratt)、アルウーシェ圏(Al-Ourche)、ブージェベア圏(Boudje-Béha)
ガオ州(Gao) アルムストラ圏(Almoustrat)、アンソンゴ圏(Ansongo)、ブーレム圏(Bourem)、ガオ圏(Gao)
メナカ州Ménaka メナカ圏(Ménaka)、オンドラムブーカーヌ圏(Andéramboukane)、イネカール圏(Inékar)、ティダメヌ圏(Tidermène)
キダル州(Kidal) キダル圏(Kidal)、テッサリト圏(Tessalit)、アベイバラ圏(Abeibara)、タンエサッコ圏(Tin-Essako)

コミューン[編集]

コミューン(Commune)は第三級行政区画で、国内に703のコミューンが存在している。これについて、都市となっている19の一級コミューンと684の新コミューン(18の都市的コミューンと666の農村コミューン)がある。

最初のコミューンは、フランス領スーダンにやってきたフランス人入植者によって確立される(1918年にバマコを皮切りに1955年にはガオでコミューンが成立している)。1992年、バナンバ、ニオノ、ディレ、ディオイラおよびバンディアガラでコミューンが成立する。

1996年11月4日のコミューン確立法に基づき、旧市街地区を含まない範囲を対象に新しい都市および農村コミューンとして再編成される。

コミューンは直接普通選挙によって選出されたコミューン議会によって運営される。コミューンの首長と議員は被選挙権を持つ地元民から選出され、コミューン事務局を形成する。コミューンの専門分野には児童教育、識字、一次健康管理や出産、地元の重要インフラストラクチャーの管理および環境を含んでいる。

地区[編集]

地区(arrondissement)とは、圏とコミューンの間にあるが、圏やコミューンと異なり行政権および行政当局を持たない。これは、単に土地の境界として存在し、管理業務を円滑にするため区分されたものである。一部にはコミューンと地区が一致するところもある。

フラクスィオン[編集]

フラクスィオン(Fraction)とは、主に村落に属する住居の断片を構成している。これは、遊牧生活と住居の不安定な形態のため見られるものであり、フラクスィオンはマリ北部で非常に多い。この地帯では、遊牧民達は村落または水源のそばに即座に設置して家族を代表する。他の地方においてフラクスィオンは生産活動のための自家設備(農業や畜産)が実際の姿である。このため、更に南の地方では、フラクスィオンは主に1970年から1973年と1985年に発生した旱魃の結果、北部地方から流入してきたフラニ族の居住者たちの間で作られている。

フラクスィオンはコミューンに含まれており遊牧民の人口を再編成する。

各種統計[編集]

  • 新州のタウデニ州とメナカ州はない。
州名 英語(English) フランス語(Français) 州都 人口(2009年) 面積(km²) 人口密度(/km²) 圏数 コミューン数
バマコ特別区 Bamako Capital District Bamako - 1,809,106 252 7,178 - -
カイ州 Kayes Region La région de Kayes カイ 1,996,812 119,743 16 7 129
クリコロ州 Koulikoro Region La région de Koulikoro クリコロ 2,418,305 95,848 25 7 108
シカソ州 Sikasso Region La région de Sikasso シカソ 2,625,919 70,280 37 7 150
セグー州 Ségou Region La région de Ségou セグー 2,336,255 64,621 36 7 118
モプティ州 Mopti Region La région de Mopti モプティ 2,037,330 79,017 25 8 108
トンブクトゥ州 Tombouctou Region La région de Tombouctou トンブクトゥ 681,691 497,926 1 5 52
タウデニ州 La région de Taoudénit 4
ガオ州 Gao Region La région de Gao ガオ 544,120 170,572 3 4 24
メナカ州 La région de Ménaka 4
キダル州 Kidal Region La région de Kidal キダル 67,638 151,430 0.2 4 11
  • 2012年4月6日に独立宣言をしたアザワドは、トンブクトゥ州、キダル州、ガオ州、モプティ州の一部と2つの新州(創設前)から成っていた。

脚注[編集]

関連項目[編集]