マラン・カルミッツ

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マラン・カルミッツ
Marin Karmitz
Marin Karmitz
2007年4月18日撮影
生年月日 1938年10月7日(76歳)
出生地 ルーマニアの旗 ルーマニアブカレスト
国籍 フランスの旗 フランス
職業 映画プロデューサー映画監督

マラン・カルミッツMarin Karmitz1938年10月7日 ブカレスト - )は、フランスの映画興行者、映画配給者映画プロデューサー映画監督であり、いわゆる「作家」のインディペンデント映画に特化した映画会社MK2の創業者である。

来歴・人物[編集]

1938年10月7日ルーマニアの首都ブカレストに生まれる。一家はユダヤ人家庭で、9歳のときにフランスの首都パリへ移住する。

バカロレアを取得し、IDHECに入学、チーフ撮影助手になる。とりわけアニエス・ヴァルダジャン=リュック・ゴダールと仕事をしている。自らの作品を自らの手で演出したい欲求がつのり、ハウスプロダクション「MK2」社を設立、まずは排他的なまでに短編(とくに1969年の『Camarades』を含むカルミッツ監督作)の製作に同社は捧げられた。

同社は作品をいかに普及するかの問題にいきあたり、自ら劇場興行者になることを決意する(最初の劇場は1974年バスティーユにオープンした)。

インディペンデント映画のプロデューサーとしての彼の役割において急速に知られ始め、エンタテインメント映画、とくにアメリカの産業に合わせたポジションをとるようになる。彼自身このように語っている。「創造なき企業、クリエイターなき企業は、記憶もなくアイデンティティもなく、社会とも一体化していない企業である。さもなければ、同一時間帯に同じ「余暇」の放送番組を観るような企業であり、墓地の企業が社会平和を保つようなものである」(『La création face aux systèmes de diffusion』からの引用)。

カルミッツはアンテルミッタンintermittent)の運動にも助成金の文化にも、「創造と見世物とが混同された、色濃い協調組合主義コルポラティスムcorporatisme)の闘争」にも反対を表明している。彼いわく「芸術家(artiste)とは被援助者(assisté)であるべきではない」と。

現在では、カルミッツの興行会社の保有するシネコンは11サイト(すべてパリ市内)となった。彼のおもな活動は依然映画製作であり、数年にわたって、彼は自社の映画をDVDとして供給するために映像編集を行っている。非常に興味深い映画作家のカタログである。アラン・レネクロード・シャブロルフランソワ・トリュフォージャック・ドワイヨンミヒャエル・ハネケルイ・マルチャールズ・チャップリン、そしてカルミッツ自身。

2004年の初め、メル・ギブソン監督の映画『パッション』の配給を拒絶、タラク・ベン・アマールが配給権を買い取った。

2005年10月、彼は「MK2」社とすべての子会社を退き、息子のナタナエル(Nathanaël Karmitz)に譲った。

フィルモグラフィー[編集]

  • デフォルトでは製作年の昇順に配列。作品名は50音順ソート、原題はアルファベット順ソート。
  • 左3列はソートボタンが表示されていないが、見出し枠をクリックすればソート可能。
  • 分類の列の空欄は長編作品。
作品名 原題 分類 製作年 監督 製作 スタッフ/出演者/備考


Les Honneurs de la guerre 1960年 ジャン・ドヴェール 脚本/ジャン=シャルル・タケラ
カルミッツは助監督として参加


05時から7時までのクレオ Cléo de 5 à 7 1961年 アニエス・ヴァルダ ジョルジュ・ド・ボールガールカルロ・ポンティ カルミッツは助監督として参加

はりのいちにち/パリの一日 Un jour à Paris 短編 1962年 セルジュ・コルベール カルミッツ


Aurelia 1964年 アンヌ・ダストレ カルミッツは助監督として参加
1
Nuit noire, Calcutta 短編 1964年 カルミッツ 脚本/マルグリット・デュラス
出演/モーリス・ガレル
1
Les Idoles 短編 1964年 カルミッツ 出演/ジョニー・アリディシルヴィ・ヴァルタン
1
Comédie 短編 1966年 カルミッツ 脚本/サミュエル・ベケット
撮影/ピエール・ロム
1

Adolescence 1966年 カルミッツ カルミッツ 出演/ソニア・ペトロヴナ

ちゆいるりいこうえん/チュイルリー公園 Le Jardin des tuileries 短編 1966年 ギー・ジル カルミッツ
1

Sept jours ailleurs 長編デビ
ュー作
1968年 カルミッツ クロード・ルルーシュ 脚本/マラン・カルミッツ
1


Camarades 1969年 カルミッツ カルミッツ 脚本/マラン・カルミッツ
撮影/ピエール=ウィリアム・グレン
共同製作/ダニエル・ドゥロルム、クロード・ルルーシュジャック・ペランイヴ・ロベール
出演/ジュリエット・ベルト
1

Coup pour coup 1972年 カルミッツ 出演/マラン・カルミッツ
独仏合作


かつてににけろ しんせい/勝手に逃げろ/人生 Sauve qui peut (la vie) 1980年 ジャン=リュック・ゴダール カルミッツ
(製作総指揮)
出演/イザベル・ユペール
撮影/ウィリアム・リュプチャンスキーレナート・ベルタ
音楽/ガブリエル・ヤレド

L'Ombre rouge(赤い影) 1981年 ジャン=ルイ・コモリ カルミッツ 撮影/ウィリアム・リュプチャンスキー

Duvar 1983年 ユルマズ・ギュネイ カルミッツ

Le Bon plaisir 1984年 フランシス・ジローフランス語版 カルミッツ 音楽/ジョルジュ・ドルリュー

Poulet au vinaigre 1985年 クロード・シャブロル カルミッツ 撮影/ジャン・ラビエ

のおまんすらんと/ノーマンズランド No Man's Land 1985年 アラン・タネール カルミッツ 仏英スイス西ドイツ合作

いさへるのゆうわく/イザベルの誘惑 La Tentation d'Isabelle 1985年 ジャック・ドワイヨン カルミッツ

けいしらうあるたん/刑事ラヴァルダン Inspecteur Lavardin 1986年 クロード・シャブロル カルミッツ 仏スイス合作

さんもんおへらりお1941/三文オペラ リオ1941 Ópera do Malandro 1986年 ルイ・ゲーハ カルミッツ

めろ/メロ Mélo 1986年 アラン・レネ カルミッツ

ますく/マスク Masques 1987年 クロード・シャブロル カルミッツ


くつともおにんくはひろん/グッドモーニング・バビロン! Good Morning, Babylon 1987年 カルミッツ
(製作総指揮)

まほろしのおんな/幻の女 La Vallée fantôme 1987年 アラン・タネール カルミッツ 仏スイス合作

さよならこともたち/さよなら子供たち Au revoir les enfants (enwp) 1987年 ルイ・マル カルミッツ

しゆふまりいかしたこと/主婦マリーがしたこと Une affaire de femmes 1988年 カルミッツ 出演/イザベル・ユペール

しんせいはなかくしすかなかわ/人生は長く静かな河 La vie est un long fleuve tranquille 1988年 エティエンヌ・シャティリエフランス語版 カルミッツ 共同製作/シャルル・ガッソ

おうちにかえりたい/お家に帰りたい I Want to Go Home
(Je veux rentrer à la maison)
1989年 アラン・レネ カルミッツ


たくしいふるうす/タクシー・ブルース Taksi-Blyuz
Taxi Blues
1990年 パーヴェル・ルンギン カルミッツ
(製作総指揮)
ソ仏合作

ほうありいふしん/ボヴァリー夫人 Madame Bovary 1991年 クロード・シャブロル カルミッツ 出演/イザベル・ユペール

L'Amour en deux 1991年 ジャン=クロード・ガロッタ カルミッツ 仏スイス・ベルギー合作

へてい/ベティ Betty 1992年 クロード・シャブロル カルミッツ

とりころおるあおのあい/トリコロール/青の愛 Trois couleurs: Bleu 1993年 クシシュトフ・キェシロフスキ カルミッツ 出演/ジュリエット・ビノシュ

しえりこおませつはてんせつ/ジェリコー・マゼッパ伝説 Mazeppa 1993年 バルタバスフランス語版 カルミッツ

とりころおるしろのあい/トリコロール/白の愛 Trois couleurs: Blanc 1994年 クシシュトフ・キェシロフスキ カルミッツ 出演/ジュリー・デルピー

あいのしこく/愛の地獄 L'Enfer 1994年 クロード・シャブロル カルミッツ

とりころおるあかのあい/トリコロール/赤の愛 Trois couleurs: Rouge 1994年 クシシュトフ・キェシロフスキ カルミッツ 出演/イレーヌ・ジャコブジャン=ルイ・トランティニャン

En mai, fais ce qu'il te plaît
(五月はお好きなように)
1995年 ピエール・グランジュ カルミッツ

ちんもくのおんな/沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇 La Cérémonie 1995年 クロード・シャブロル カルミッツ

Prea târziu(Too Late 1996年 ルチアン・ピンティリエ英語版 カルミッツ

しんくのあい/深紅の愛 DEEP CRIMSON Profundo carmesí 1996年 アルトゥーロ・リプスタイン カルミッツ 仏メキシコ・スペイン合作

Les Médiateurs du Pacifique ドキュメ
ンタリー
1997年 シャルル・ベルモン カルミッツ

さいこのかけ/最後の賭け Rien ne va plus 1997年 クロード・シャブロル カルミッツ

さいれんす/サイレンス Sokout(Le Silence 1998年 モフセン・マフマルバフ カルミッツ イラン仏タジキスタン合作

Terminus paradis 1998年 ルチアン・ピンティリエ英語版 カルミッツ

りんご Sib 1998年 サミラ・マフマルバフ カルミッツ 仏蘭イラン合作

うそのこころ/嘘の心 Au cœur du mensonge 1999年 クロード・シャブロル カルミッツ

しようねんたち/少年たち Petits frères 1999年 ジャック・ドワイヨン カルミッツ

かせかふくまま/風が吹くまま Bād mā rā khāhad bord
Le vent nous emportera
1999年 アッバス・キアロスタミ カルミッツ

Cours toujours 2000年 ダント・ドザルトフランス語版 カルミッツ

けいしときせき/啓示と奇蹟 Signs & Wonders 2000年 ジョナサン・ノシター英語版 カルミッツ

こおとあんのうん/コード・アンノウン Code inconnu: Récit incomplet de divers voyages 2000年 ミヒャエル・ハネケ カルミッツ 出演/ジュリエット・ビノシュ
仏独ルーマニア合作

あまいわな/甘い罠 Merci pour le chocolat 2000年 クロード・シャブロル カルミッツ

ABCアフリカ ABC Africa 2001年 アッバス・キアロスタミ カルミッツ

Carrément à l'ouest 2001年 ジャック・ドワイヨン カルミッツ

けとま/ケドマ 戦禍の起源 Kedma 2002年 アモス・ギタイ カルミッツ 仏伊イスラエル合作

Matir moina
L'Oiseau d'argile
2002年 タレク・マスード英語版 カルミッツ 仏パキスタン・バングラデシュ合作

10話 Ten 2002年 アッバス・キアロスタミ カルミッツ

あはあとめんと5Cしつ/アパートメント5C室 Apartment #5C 2002年 ラファエル・ナジャリ英語版 カルミッツ 米仏イスラエル合作

あくのはな/悪の華 La Fleur du mal 2003年 クロード・シャブロル カルミッツ

Five Dedicated to Ozu 2003年 アッバス・キアロスタミ カルミッツ 日仏イラン合作 共同製作NHK

あんてすましのここ/アンデスマ氏の午後 L'Après-midi de Monsieur Andesmas 2004年 ミシェル・ポルト カルミッツ 原作/マルグリット・デュラス

10 on Ten ドキュメ
ンタリー
2004年 アッバス・キアロスタミ カルミッツ 仏イラン合作

おんなはおとこのみらいた/女は男の未来だ Yeojaneun namjaui miraeda
La Femme est l'avenir de l'homme
2004年 ホン・サンス カルミッツ 仏韓合作

えいかかんのこい/映画館の恋 Geuk jang jeon
Conte de cinéma
2005年 ホン・サンス カルミッツ 仏韓合作

Daddy, Daddy USA 2005年 ピエール・ホジスン カルミッツ

はらのいとはあく/パラノイド・パーク Paranoid Park 2007年 ガス・ヴァン・サント カルミッツ 米仏合作


Roonevesht barabar asl ast
Copie conforme
2008年 アッバス・キアロスタミ カルミッツ
(製作総指揮)
仏イラン合作

なつしかんのにわ/夏時間の庭 L'Heure d'été 2008年 オリヴィエ・アサヤス カルミッツ 出演/ジュリエット・ビノシュシャルル・ベルリング

外部リンク[編集]