マセラティ・MC12

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
マセラティ・MC12
フロント
Maserati MC12 fr 08.jpg
リア
Maserati MC12 rr 08.jpg
販売期間 2004年 - 2005年
乗車定員 2人
ボディタイプ 2ドア クーペ
エンジン 6.0L V12 DOHC 632仏馬力/66.5kg·m
変速機 6速セミAT
駆動方式 MR
サスペンション 前/後
ダブルウィッシュボーン
全長 5,143mm
全幅 2,096mm
全高 1,205mm
ホイールベース 2,800mm
車両重量 1,335kg
-自動車のスペック表-

MC12は、イタリアマセラティが開発したスーパーカーである。

概要[編集]

マセラティはフェラーリ・エンツォフェラーリをベースとしたマシンをFIA GT選手権に導入する予定だったが、諸事情でキャンセルし、代わりにエンツォフェラーリの構成部を流用したレースカーを開発することにした。当初レースカーの名前は「MCC」(Maserati Corse Competizione )で、のちに「MC12」と改められ、マセラティ創立90周年に当たる2004年ジュネーブショーで発表された。

シャーシカーボンモノコックを基本とし、ノーメックスハニカム構造を採用している。また、安全のためにロールケージを備えている。サスペンションはダブルウィッシュボーン式を採用し、フロントのみ車高などをボタンで調整できる。ブレーキはブレンボ製でドリルドディスクに前6/後4ピストンキャリパーを装備。また、ボタンにより「スポーツ(通常モード)」と「レース(TCSをオフにした状態)」の2つのモードを選択できる。

ボディはフランク・ステファンソンの設計によるもので、全長5,143mm、全幅2,096mm、全高1,205mmと、エンツォフェラーリよりサイズが拡大されている。ボディはカーボン製で、着脱可能なルーフを備えている。ウイングは固定式で、角度の調節は出来ない。重量配分は前41%:後59%である。ボディカラーは「Bianco Fuji」と呼ばれる、マセラティブルーとホワイトのツートンカラーのみしか存在しない。このボディカラーのネーミングは、日本富士山に由来している。

エンジンは、エンツォフェラーリ用のエンジンをベースとした6.0L V12 DOHCエンジンを搭載。最高出力は632仏馬力/7,500rpm、トルクは66.5kg·m/5,500rpmを発生し、0-100km/h加速3.8秒、0-400m11.3秒、最高時速330km/hという高い性能を発揮する。トランスミッションは「カンビオコルサ」と呼ばれる6速セミATで、ギアチェンジの時間はわずか0.15秒と言われている。ハンドル横のパドルシフトで操作を行う。

ホモロゲーションモデルであるにもかかわらずインテリアは豪華で、マセラティブルーに染められたレザー、アルミ・カーボン素材で構成され、シートはスパルコ製のセミバケットシートを採用している。センターコンソールにはイグニッションボタンと、マセラティではお馴染みの楕円形のアナログ時計に加え、車名・シャーシナンバー・オーナー名がローマ字で刻印されているプレートがついている。なお、エアコンは装備されているが、カーステレオはない。

MC12は1台約1億円といわれ、2004年に30台(うち5台は販売用ではない)、2005年に25台が生産された。なお、日本においては保安基準に適合しないため現状ではナンバー登録して公道走行はできないが、ルームミラーの追加装着やリヤスポイラーの小型化または形状変更などの保安基準の適合対策を取れば、ナンバー登録しての公道走行は可能である。

レース活動[編集]

FIA GT選手権[編集]

FIA GT選手権で走行中のMC12(ヴィタフォンレーシング)

2004年、MC12のレースカー「MC12 GT1」2台がFIA GT選手権のGT1クラスに出走、イモラ・サーキットでのレースがデビュー戦となり、2位と3位でフィニッシュ。次のオッシャースレーベンでのレースは、アンドレア・ベルトリーニ/ミカ・サロ組が初の1位を獲得。最終戦珠海では、MC12が1位を獲得し、総合7位でその年のレースを終えた。

2005年、GT1クラスでヴィタフォンレーシングがチームタイトルを、JMBレーシングが総合2位を獲得。ドライバーズランキングでもヴィタフォンレーシングチームのミハエル・バーテルス/ティーモ・シェイダーが2位になっている。

2006年、MC12で参加したチームはヴィタフォンレーシング(ミハエル・バーテルス/アンドレア・ベルトリーニ)のみだったが、ドライバーズカテゴリでシーズンタイトルを獲得し、チームも総合優勝を果たした。

SUPER GT[編集]

2006年シーズンにチーム郷が、マセラティの協力のもと「STILE CORSE」(スティーレ・コルセ)というチーム名で、まったく新しい体制でSUPER GTのGT500クラスにMC12で参戦する予定だったが、マシン開発が間に合わなかったなどの理由で参戦を見合わせた。

以降海外車両でのスポット参戦はあるがフル参戦への動きは無い。

ベルシオネコルセ[編集]

ベルシオネコルセ

2006年のFIA GT選手権のドライバー・チーム優勝を記念して、2006年12月ボローニャモーターショーで発表されたMC12の限定モデルが「ベルシオネコルセ(単に「コルセ」とも)」である。

755仏馬力まで強化された6.0L V12とカンビオコルサを採用し、最高時速は323km/h、0-200km/h加速は6.4秒というポテンシャルを発揮する。ボディカラーは「ブルービクトリー」のみだが、顧客の要望にも応じるという。

MC12ベルシオコルセは限定12台、1台100万ユーロ(約1億5300万円)で発売されたが、ヨーロッパの安全基準や排ガス規制を満たしていないことから、公道を走ることはできない。

なお日本ではKRH社長の青山光司が1台所有していた(現在は売却済)。ボディカラーはシルバーに変更され、内装の色も変更されている。また、富士スピードウェイでプロドライバーが走らせると1分30秒を切るタイムでラップするとのことである。

関連項目[編集]


マセラティ S.p.A. ロードカータイムライン 1940-
タイプ 1940年代 1950年代 1960年代 1970年代 1980年代 1990年代 2000年代 2010年代
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3
エントリー ビトゥルボシリーズ ギブリIII
4ドアグラントゥーリズモ ロイヤル
クアトロポルテ I II III IV V VI
グラントゥーリズモ A6 3500GT セブリング 228 ギブリII
ミストラル カリフ グラントゥーリズモ
5000GT ギブリ カムシン シャマル 3200GT クーペ
2+2 メキシコ キャラミ
インディ
ミッドシップ メラク
ボーラ
オーナー オルシ・ファミリー シトロエン P デ・トマソ FIAT フェラーリ FIAT
レーシングカー: 26M8CV8RI6CM4CL/4CLT150Sティーポ63ティーポ65250F200S300S350S450Sティーポ61(バードケージ)ティーポ151ティーポ154MC12 GT1トロフェオ
ホモロゲーションモデル: バルケッタMC12
コンセプトカー: マセラティ・ブーメランバードケージ 75th
公式WEBサイト: MASERATI