ポール・ライアン

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ポール・ライアン


アメリカ合衆国・下院予算委員会委員長
現職
就任
2011年1月3日
大統領 バラク・オバマ
前任者 ジョン・スプラット

アメリカ合衆国下院議員
ウィスコンシン州第1区選出
現職
就任
1999年1月3日
前任者 マーク・ノイマン

出生 1970年1月29日(44歳)
ウィスコンシン州ジェーンズビル
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
政党 共和党
配偶者 ジェナ・ライアン
子女 エリザベス、チャールズ、サミュエル
母校 マイアミ大学
信仰 ローマ・カトリック
ウェブ
サイト
Congressman Paul Ryan

ポール・デイヴィス・ライアン・ジュニアPaul Davis Ryan, Jr1970年1月29日 - )は、米国ウィスコンシン州ジェーンズビル出身の米国の政治家、建設コンサルタント。現在は下院予算委員会の委員長を務める。所属政党共和党で、宗教はカトリックである。2012年大統領選挙における共和党候補・ミット・ロムニーの副大統領候補である。ティーパーティー運動など保守派層からの支持が高いとされている[1]

生い立ち[編集]

アメリカ中西部のウィスコンシン州・ジェーンビルに生まれる。実家は建設会社を経営しており、ライアン家は19世紀に同州に 移り住んでおり、ライアンは5代目にあたる。マイアミ大学卒業後、政治の道に進み、ボブ・キャステン上院議員やサム・ブラウンバック下院議員(現・カンザス州知事)に師事。彼らの下で補佐官を務める。また、副大統領候補にもなったジャック・ケンプ下院議員のスピーチライターを一時つとめた。 メディケイド(低所得者医療保険制度)、ペル奨学金、フードスタンプ(政府発行の低所得者向け食糧クーポン)、低所得者向け住宅の予算削減など、徹底した小さな政府を目指す。 アメリカの自由至上主義者の作家アイン・ランドの思想に強く影響を受けたと発言している。

下院選出馬[編集]

ウィスコンシン1区(2003年 - 2012年)はオバマ大統領の地元イリノイ州に接する

1998年に地元・ウィスコンシン州から下院選に出馬、選挙戦は激戦だったが57%の得票で勝利。当選時は28際の若さで、議会最年少であった。それ以降は順風満帆にキャリアを重ね現在は7期目。ブッシュ政権1期目に遺産税廃止を盛り込んだ1兆3000億ドル規模(原案は1兆6000億ドル規模)の大型減税が議会で論争となった際には賛成派の急先鋒として論陣を張った。ケンプ元下院議員の薫陶を青年時に受けた経緯があるためライアンは熱烈な歳出削減・減税派。

2010年の中間選挙の際には、共和党の選挙公約「米国との誓約」の立案者の一人として作製に関与し、同年の与野党逆転へとつなげ、翌年には下院予算委員会の委員長に就任した。更に、2011年1月25日に行われたバラク・オバマ大統領一般教書演説の際には、同大統領に対する反論演説を任されるほどになった[2](近年は、大統領の一般教書演説に対する反論演説を野党が行うことが定着しており、2009年の同大統領の施政方針演説に対する反論演説は、ルイジアナ州ボビー・ジンダル知事が、翌・2010年にはバージニア州ボブ・マクドネル知事など、与野党のホープとされる人物が行っている)。また、2011年の反論演説は、ライアンの他に同党のミシェル・バックマン下院議員が近年台頭するティーパーティー運動を代表して反論演説を行っている。

副大統領候補[編集]

2012年8月11日には2012年アメリカ合衆国大統領選挙における共和党候補の指名を確実なものにしていたミット・ロムニーの副大統領候補となることが発表された[1]。地元ウィスコンシン州は接戦州の一つである。

政治思想[編集]

共和党員の共通点である減税と規制緩和、小さな政府志向の急先鋒。特に経済活動の壁を排除することには熱心でキャピタル・ゲインへの課税撤廃を主張しているため、ロムニーから「そんなことしたら私は税金を払わなくて良いことになる(ロムニーの収入源は殆どがキャピタル・ゲインによるもの)」と言われたことがある。 また、その小さな政府志向のためはっきりとオバマ政権の大きな政府志向を批判しており、「今のアメリカはMaker(税金に頼らない人)よりもTaker(税金に頼って暮らす人)が多くなっている」と発言している。しかし彼は幼くして父を亡くしたため社会保障制度によって養われたばかりか、卒業後政治家の秘書の下で働いてからというものの一貫して税金による給与を手に入れ彼自身が礼賛する自由仕市場で働いた経験がない正真正銘の『Taker』であるため、しばしばそのことを政敵に攻撃されている。

日本との関わり[編集]

2005年には共和党のホープとしてニュースJAPANの取材を受けている。

2007年には食文化の普及に多大の功績があったとしてキッコーマンに対する感謝決議を下院に提出、成立させている。上院側の感謝決議は同郷のラス・ファインゴールド上院議員(当時)が提出し成立させた。

私生活・プライベート[編集]

家族はジェナ夫人との間に2男1女をもうけている[3]。趣味はアウトドア狩猟の経験がある[3]

スポーツではNFLグリーンベイ・パッカーズのファンである[4]ロック音楽ファンとして知られ[5]、最も好きなバンドの一つとしてレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンを挙げている[5]が、同バンドのメンバーのトム・モレロは2012年8月に『ローリング・ストーン』誌で「彼が我々のファンだとは滑稽だ。彼は我々が20年間、糾弾し続けた「権力」の体現者であり、我々の主張とは相容れないものだ。彼は我々の主張を何一つ理解していなかったのだろう」と評した[5][6][7]。2012年8月の共和党大会では「私のiPodのプレイリストはAC/DCで始まり、レッド・ツェッペリンで終わる」と語っている[8]

脚注[編集]

  1. ^ a b “ロムニー氏、副大統領候補に42歳ライアン議員”. 読売新聞. (2012年8月12日). http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20120811-OYT1T00899.htm 2012年8月12日閲覧。 
  2. ^ Paul Ryan - Republican Address to the Nation RepPaulRyan,2011年1月25日
  3. ^ a b Epstein, Emily Anne (2012年8月11日). “Wisconsin full-time mom thrust into the vice presidential spotlight”. Daily Mail. 2012年8月25日閲覧。
  4. ^ “Paul Ryan Noodles Catfish And Five Other Weird Facts About Mitt Romney's VP”. International Business Times. (2012年8月11日). http://www.ibtimes.com/articles/372691/20120811/paul-ryan-facts-mitt-romney-vp-personal.htm 2012年8月25日閲覧。 
  5. ^ a b c 「ロックファンの米共和党ライアン氏に「我々の音楽、理解していない」 バンドの一つ「彼とは正反対」と反発」『朝日新聞』2012年8月18日夕刊 3版 2面
  6. ^ Morello, Tom (2012年8月16日). “Paul Ryan Is the Embodiment of the Machine Our Music Rages Against”. Rolling Stone Magazine. http://www.rollingstone.com/music/news/tom-morello-paul-ryan-is-the-embodiment-of-the-machine-our-music-rages-against-20120816 2012年8月25日閲覧。 
  7. ^ Brown, August (2012年8月17日). “Tom Morello rips Rage Against the Machine fan Paul Ryan”. Los Angeles Times. http://www.latimes.com/entertainment/music/posts/la-et-ms-tom-morello-rips-into-rage-against-the-machine-fan-paul-ryan-20120817,0,1273665.story 2012年8月25日閲覧。 
  8. ^ Roberts, Randall (2012年8月30日). “Paul Ryan's playlist: What's between AC/DC and Led Zep on his iPod?”. Los Angeles Times. http://www.latimes.com/entertainment/music/posts/la-et-ms-paul-ryan-playlist-whats-between-acdc-led-zeppelin-on-his-ipod-20120830,0,7314307.story 2012年9月7日閲覧。 

外部リンク[編集]