ポール・アルテ

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ポール・アルテ(Paul Halter、1955年 - )は、フランス推理作家

経歴[編集]

1955年フランスバ=ラン県アグノー郡に生まれる。幼少のころから推理小説を好み、最初のお気に入り作家はアガサ・クリスティだった。その後ジョン・ディクスン・カーの著書と出会い、ファンとなる。カーのシリーズ探偵であるフェル博士H・M卿の活動を続けさせたいという思いから創作活動を始める。1984年に私家版で「赤髭王の呪い」を発表するが、主人公はフェル博士の予定だった。しかし許可が得られず、やむなく独自の探偵を創出することになる。これが現在もシリーズ探偵として活躍するツイスト博士である。

1987年、「第四の扉」を発表し、作家デビュー。同年同作品でコニャック・ミステリ大賞を受賞する。

1988年、「赤い霧」を発表し、フランス冒険小説大賞を受賞する。

日本では2002年早川書房から「第四の扉」の訳書が出版され、原書房の「2003 本格ミステリ・ベスト10」で1位を獲得する。以降同ランキングで3年連続1位を獲得、他のランキングでも高順位を占め、日本のミステリファンに認知される。

作風[編集]

カーに憧れて創作活動を始めたというだけあり、密室殺人や怪奇趣味、不可能犯罪をテーマとした本格ミステリを書き続けている。本格推理小説の黄金時代への敬意からか、当時の有名な作品の名前が時にはそのまま、時には暗に登場する。シャーロック・ホームズワトソン博士と思われる人物が登場したこともある。

シリーズ探偵は犯罪学者のツイスト博士。年齢は60頃で長身痩躯、口髭を生やし、鼻眼鏡をかけている。かなりの大食漢。大声を上げたり格闘するなどの荒事は行わず、純粋に与えられた情報でもって犯罪を解決に導く。

日本語訳作品[編集]

ツイスト博士シリーズ[編集]

  • 第四の扉 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1716、2002年5月)
  • 死が招く (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1732、2003年6月)
  • カーテンの陰の死 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1773、2005年7月)
  • 赤髯王の呪い (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1790、2006年8月)
  • 狂人の部屋 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1801、2007年6月)
  • 七番目の仮説 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1815、2008年8月)
  • 虎の首 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1820、2009年1月)

その他[編集]

  • 赤い霧 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1759、2004年10月)
  • 殺す手紙 (平岡敦訳、早川書房 ハヤカワ・ミステリ1840、2010年10月)

単行本未収録[編集]

  • 殺人エスカレーター(平岡敦訳、早川書房 『ミステリマガジン』 2009年9月号) - 短編
  • つずみ綾「ポール・アルテとのメイル交換」(『本格ミステリー・ワールド』(南雲堂)) - 年一回刊行のムックに2009年版から掲載

外部リンク[編集]