ポン菓子
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ポン菓子(ポンがし)、ドン菓子(ドンがし)とは、コメなどの穀物に圧力をかけた後に一気に開放することによって膨らませた駄菓子の一種である。
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[編集] 異称
ポンポン菓子・パンパン菓子とも、単にポンまたはドンと呼ばれることもある。専門用語では膨化食品(ぼうかしょくひん)と称されており、特に膨化米(ぼうかまい)は地方や年齢層によって、ばくだん(爆弾あられ)、こめはぜ、ポンはぜ、パン豆、たん豆、パフ、パットライス(Puffed rice)、ポップライスなど様々な名前で呼ばれている。
[編集] 製法
穀類膨張機と呼ばれる製造機械を使用し、その回転式筒状の圧力窯に生の米などを入れ蓋をして密閉し、釜ごと回転させながら加熱する。釜の中が十分加圧(10気圧程度)されたら、圧力釜のバルブをハンマーで叩いて蓋を解放し、一気に減圧する。この時、原料内部の水分が急激に膨張し、激しい爆裂音を伴いながら釜から内容物が勢い良くはじけ出る。このため、専用の工場以外では、機械に受け用の網籠を取り付けてから蓋を解放する必要がある。この際に発生する音から「ポン菓子」または「ドン菓子」と呼ばれるようになった。
この膨化と称される過程で、米の場合には元の10倍程度にまで体積が膨らみ、サクサクと軽い食感の菓子になる。形状は原料をそのまま大きくした形で、味や食感はシリアル食品に近似している。通常はこれに水飴を絡めたり、粉砂糖などをまぶして甘味をつけて食べる。あらかじめ米に食紅をつけておくことにより、赤いポン菓子を作ることもできる。
使用する米については、米の含水量の関係で、新米よりも古米や古々米を使用した方が、食感や味に優れたものができるとされる。
膨化の製法による食品としては、他にも厚みのある丸い鉄の型に生米を入れ、型に蓋をして火であぶり数秒加圧し、蓋をはずして減圧することで煎餅状に膨らませる「ポン煎餅」というものもある。
[編集] 歴史
1901年ミネソタ大学の研究者だったアレクサンダー・ピアース・アンダーソンが、穀物の研究中、米が膨化することを発見した。米を試験管に入れオーブンで熱する工程で、誤って試験管に蓋をしてしまい、試験管を破裂させてしまったことによるものだった。膨化工程は非常に危険であったが、1902年に大砲を利用して安全に膨化処理を行うことに成功。アンダーソンはさまざまなものを膨らむかどうか実験している。その後特許を取得し、クエイカーオーツと共に商品化を行い、米のポン菓子を「パフライス」として売り出した。1904年にミズーリ州で開催された万国博覧会で大砲を利用した派手なデモンストレーションを行い、大衆に広く認知され、たちまち大人気となり広まった。
[編集] 日本
大正時代から昭和中期頃までは、定番の菓子として子供に人気があった。行商の業者は地域を巡回して露店の形で販売したほか、専用の加工工場で作られたものはビニール袋に詰められて販売されていたが、湿気に弱いことと出来立てのほうが格段に香ばしさがよい事などの理由もあって、巡回の業者が販売するものが好まれた。
巡回業者が子供が集まる広場などにポン菓子製造用の器具を持ってきて、目の前で作ってみせるということがよく行なわれていた。特に、リヤカーに取付られた小型の窯を自転車などで牽引し、子供が持参した米をポン菓子に加工して歩く商売人の姿が、かつてはよく見られた。米などの原料は業者が用意する場合もあれば、客が持ってきた米を加工賃を取ってその場で加工する場合もあった。こういった業態は後に軽トラなど自動車に釜を積んだ業者も現れたが、都市化の進行で住宅街で大音響を響かせにくくなったことや後継者不足もあってか、次第にその数を減らしていった。現在では特別なイベントやフリーマーケットなどでたまに行なわれる程度であり、ポン菓子の製造を見ることは珍しいものになった。ただし袋詰めされた製品は素朴な風味もあって好まれ、後述するように依然として販売されている。
中国では、地方の自由市場などで、今でも製造している様子をみることができる。
[編集] 商品
ポン菓子自体はスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで現在でも袋入りで販売されている。粒が分離した状態のものと、粒に水飴などをからめておこし状に固めたものなどがある。
また米のポン菓子にチョコレートをまぶしたものは「ライスチョコ」、大麦のポン菓子にチョコレートをまぶしたものは「麦チョコ」と呼ばれ、やはりスーパーなどで多く販売されている。他にもコーヒー風味や、稀に酒のつまみ菓子として、一味唐辛子や七味唐辛子などをまぶした商品もある。
ポン菓子を赤色や橙色などのセロファンでつくった円錐形の袋に入れて販売されている駄菓子は、その形状から「にんじん」と呼ばれる。
愛媛県東予地方では引出物の定番である。米穀店の店頭に「パン豆加工賜ります」の看板が存在する。香川県西讃地方のおいり(おいり豆)も東予地方で引出物になることがあり、混同されがちだが別種の菓子である。
[編集] 穀類膨張機
穀類膨張機(こくるいぼうちょうき)とは、このポン菓子を製造する際に主に用いられる機械である。回転式筒状の圧力窯をLPガスの炎か電熱装置で加熱し、上述した製法で製造する。現在使用されているものの加熱方法には電気式とガス式があり、小型の物を別とすれば、圧力窯は電動モーターで回転する様になっている物が多い。
現在のようなメカニズムの穀類膨張機の由来については大きく分けて2つの説があり、1900年頃のアメリカで開発されたという説と、第1次世界大戦の敗戦による食料難に喘いでいた1920年頃のドイツで開発されたという説がある。ドイツの説では当初は敗戦により不要となった大砲の砲身を流用していたという話もある。この機械が日本で普及した背景にも食料難という事情があり、第二次世界大戦中、配給品となっていた粟などの雑穀を加工する手法として用いられたのが最初という。
穀類膨張機では米や粟の他にも麦、トウモロコシ、マカロニ等のデンプン質のもの、他にも茶葉などを加工する事も可能である。
また、穀類膨張機と同様の機構を使用した電動式焼栗機も存在する。
[編集] 原料
以下に挙げるようなものは、ポン菓子に加工可能な原料である。
以下に挙げるようなものは、ポン菓子に加工不向きな原料である。
- ごま 油がでてしまった。

