ボーダー・コリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ボーダー・コリー
ボーダー・コリー
愛称
ボーダー、ボダ、ボー
原産国
イギリス
主要畜犬団体による分類と標準
FCI: Group 1 Section 1 #297 -
AKC: Herding 標準
JKC: 第1グループ 標準
KC: Pastoral 標準

ボーダー・コリーBorder Collie)は、イギリス原産の犬種である。「ボーダー」の名称は、原産地がイングランドスコットランドの境界(ボーダー)付近であることに由来する。

目次

[編集] 概要

牧羊犬として世界でもっとも使われている犬種と言われている。オーストラリアニュージーランドでは牧羊が国の主要な産業となっており、当犬種は多大な貢献をしている。運動性能の良さを買われて、アジリティなどの競技犬としても使われている。ショー・ドッグや家庭犬としても認知が進んでいる。

[編集] 歴史

8世紀後半から11世紀にかけて、ヴァイキングスカンディナヴィア半島からイギリスへ持ち込んだトナカイ用の牧畜犬が、ボーダー・コリーのルーツになったと考えられている。

その後、イギリス在来犬種と交雑しつつ、牧羊犬として、イギリスの羊毛生産を支える重要な役割を果たした。一部はオーストラリアやニュージーランドに持ち込まれ、イギリスと同じく牧羊犬に用いられた。

19世紀後半以降、王侯貴族の寵愛を受け、華やかなショー・ドッグの道を歩んだ他のコリー種とは対照的に、牧羊犬としての作業能力が最重視されたボーダー・コリーは、外観やサイズの統一性に欠け、畜犬団体の公認は遅れた。本国イギリスのケネルクラブによる公認は1976年に、FCI(国際畜犬連盟)の公認は1987年になってからである。

[編集] 特徴

  • 中型犬
  • 性格・性質
    従順、機敏、利口。特に運動性能の良さや性格の活発さから、その様は「ハイパーアクティブ(超活動的)」と言われる。犬の中では知能がもっとも高いとも言われている
  • 体高:オス53cm、メス53cmよりやや低い
  • 体長:オスメスとも体高よりやや長い
  • 体重:14~22kg
  • 毛色・毛質
    ブラックアンドホワイトが基本であるが多種多様である。有色部分が体の50%以上を占める。アイリッシュスポット(四肢先端部、ネックおよび頭部の白い部分)があり、その部分にぶち模様が入ることもある。毛質は長毛のダブルコート(ラフコート)が基本であるが短毛(スムースコート)もある。
  • 寿命:12~15歳

[編集] 飼育上の注意

  • 正しい訓練を行えない飼い主には手に余る犬種である。
  • 血統によっては遺伝病を発症しやすい傾向があるので、購入前に血統を確認するようにする。
  • 直射日光に弱く日射病、熱射病を引き起こす恐れがあるので、なるべく強い日差しを避けるようにする。
  • 激しい作業に耐えうる体力の持ち主。小中学生のいる家庭では、外遊びやかけっこの相手にお薦め。
  • 「ハイパーアクティブ」の弊害として、周りの動くもの、特に移動中の車や自転車を反射的に追いかける個体が存在し、事故に遭う事例も出ている。
  • 一般的に、面識のない他人や、小さな子供、他種の同性の犬を苦手とし、攻撃的に振舞うことがあるので注意。

[編集] その他

  • イギリス、オーストラリア、ニュージーランドでは、牧羊犬の働きを競技として体系化したシープドッグトライアルが盛んに行われており、一部はメディアで放送されている。出場犬種のほとんどがボーダーコリーである。
  • ボーダーコリーの好発遺伝病に関してはノートを参照のこと。
  • 2007年10月23日、全てのボーダーコリーが幸せになる事を目的とした、非営利のネットワークボランティア団体「ボーダーコリーレスキューネットワーク」設立、詳細に関しては外部リンクを参照のこと。

[編集] 参考文献

  • 愛犬の友編集部編『ボーダー・コリー』 誠文堂新光社、2004年
  • 佐草一優『人気犬種166カタログ』 グラスウインド、2004年
  • 「ボーダー・コリー」『世界の犬』ジャパンケネルクラブ

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク