ボーイング314

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ボーイング314

314 Clipper

314 Clipper

ボーイング314(Boeing 314)とは、アメリカの航空機メーカーのボーイング社が開発した、長距離旅客輸送用飛行艇である。1938年6月7日初飛行。12機が生産された。

概要[編集]

ボーイング314は、元々大型爆撃機として製作されたものの実用化されなかったXB-15試作機の設計を流用し、飛行艇としたものである。主翼は高翼配置であり、レシプロエンジン4基を有し、3枚の垂直尾翼を持つ。最大74席(寝台仕様の場合50席)であり、当時としては「巨人機」であったが、巡航速度は290km/h程度しかなかった。そのため、昼間飛行して、夜は洋上に停泊する現在からすれば優雅な飛行をしていたのが特徴であった。

アメリカのパンアメリカン航空が6機の発注を行い、生産が開始された。1939年より引渡しが開始され、6機の追加を含めて、12機が生産された。大西洋太平洋の横断航路で運航されたが、第二次世界大戦が勃発すると、イギリスの英国海外航空にも3機が転売された。また、C-98の名称で、アメリカ陸軍航空軍に4機が徴発されている[1]。この4機は、後に海軍でも運用された。

英米両国の人員輸送に活躍したため、1943年にはカサブランカ会談アメリカ大統領が使用するなど歴史的に有名な機体のひとつになった。しかし、戦後になると大戦中に航空機が飛躍的に進歩したため、もはや大型飛行艇の出番は無く、1946年には退役し、1950年までにスクラップになってしまった。

脚注[編集]

  1. ^ 第二次大戦米陸軍機全集 航空ファンイラストレイテッドNo.74 文林堂 1994年 P118

外部リンク[編集]