ボンベイ (映画)

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ボンベイ
Bombay
監督 マニ・ラトナム
出演者 アルヴィンド・スワミー
マニーシャー・コイララ
音楽 A・R・ラフマーン
撮影 ラージーブ・メーナン
公開 インドの旗 1995年4月7日
日本の旗 1998年7月25日
上映時間 141分
製作国 インドの旗 インド
言語 タミル語
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ボンベイ』 (Bombay)は、マニ・ラトナム監督による1995年制作の映画。もともとタミル語で制作され、他にヒンディー語テルグ語でそれぞれ吹き替え版も制作された。(日本版のVHSなどはタミル語版。)

ストーリー[編集]

大都会ムンバイ(旧称ボンベイ)でジャーナリズムを専攻しているヒンドゥー教徒バラモンの家の息子シェーカル(アルヴィンド・スワミー)は、彼の故郷である南インドの海辺の村へ帰省していた。その時にシェーカルは偶然、イスラーム教徒の石工の娘シャーイラー・バーノー(マニーシャー・コイララ)の顔をヴェールが風で捲れ上がった瞬間に目撃してしまい、そこから一目ぼれで恋に落ちてしまった。それからお互いの両親(特に両方の父親)の反対を押し切って、2人は大都会ボンベイで駆け落ち結婚してしまう。そして、前半の恋愛ドラマとはがらりと雰囲気が変わって、彼等とその子供たち(双子の男の子)が宗派(コミュナル)暴動に巻き込まれていく様を描く社会派作品の趣きを見せる。

インドのイスラーム教徒とヒンドゥー教徒との間に横たわる錯綜した関係が背景にある。映画の中でのムスリムとヒンドゥーの衝突は実際にインドで起こった事件であり、撮影中監督の家には爆弾が投げ込まれるなどの事態も発生した。

映画の背景事実[編集]

バーブリー・マスジド事件[編集]

1992年12月6日、北インドウッタル・プラデーシュ州アヨーディヤーの街で、16世紀に建てられたとされるイスラム教のモスク、バーブリー・マスジドを数十万人のヒンドゥー教至上主義の暴徒が倒壊させる衝撃的な事件が起きた。このバーブリー・マスジド事件をきっかけに、インド各地でイスラーム教徒とヒンドゥー教徒との間での暴力事件・暴動が多発した。映画の舞台となったボンベイなどは最も騒乱の激しかった地域の一つで、ムスリム・ヒンドゥー共に数多くの死傷者を生んだ。

インド亜大陸のムスリムとヒンドゥー[編集]

インド亜大陸では宗教的寛容主義と宗教対話の伝統から、両教徒とも普段は余り排他的言説を支持することは無い。実際ムスリムとヒンドゥーの間での結婚も(地域・所得階層などにもよるが)少なからず存在しており、ムスリムであってもヒンドゥー寺院に参拝することや、その逆にヒンドゥーがイスラーム教の聖者廟で願掛けをすることなどが日常的に見られる。

ただし、印パ分離独立の影響から両教徒の間には微妙な溝が存在しており、それがふとしたきっかけで爆発した場合はインドの根幹を揺るがす問題となるのが通例である。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]