ボルボ・850

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ボルボ・850
1995年850GLTセダン(米国仕様)
Volvo960.jpg
1995年850ターボ・ワゴン(米国仕様)
Volvo-850-wagon-front.jpg
1995年850ターボ・ワゴン(米国仕様)リアビュー
Volvo-850-wagon-rear.jpg
販売期間 1992年 - 1997年
乗車定員 5人
(オプションのサードシート装着ワゴンは7人)
ボディタイプ 4ドア セダン
5ドア ステーションワゴン
エンジン ガソリン直列5気筒
変速機 5速MT / 4速AT
駆動方式 FF / AWD
サスペンション 前:マクファーソン・ストラット独立
後:デルタリンク独立
全長 4,660mm
全幅 1,760mm
全高 1,415mm
車両重量 1,540kg(1993年GLEモデル)
数値 1993年式GLEモデル
先代 ボルボ・240
後継 ボルボ・S70
ボルボ・V70
-自動車のスペック表-

ボルボ・850とは、1991年に発表、各国で1992年モデルとして発売されたボルボの中型車。セダンステーションワゴン(エステート)が存在した。

歴史[編集]

1993年まで併売された240シリーズの後継機種として約5年の歳月をかけて開発された。エンジン横置きのFWDレイアウトを採用し、直列5気筒エンジン(基本的にはポルシェが開発に関与した960の直6から1シリンダー減らした設計)を搭載し、以後のボルボ各社の設計に大きな影響を与えたエポックメイキングなモデルである。 (FFレイアウトを採用したことで、これまでのFRモデルの長所であったサイズのわりに驚異的に小さい回転半径という特色は失われた)

当初は当時提携関係にあったルノー・21にも似たデザインの6ライトセダン一種であったが、1993年にはワゴンモデルが追加され、セダンを凌ぐ人気を博した。トヨタ・スプリンターカリブ同様、ルーフまで達する縦長のテールライトのデザインが特徴である。

エンジンバリエーションは全て直列5気筒で、日本市場では最初にDOHC20バルブ搭載車(GLT/2.5 20V)がリリースされ、続いてDOHC10バルブ(GL/GLE/S2.5/2.5)、ターボチャージャー付(チューンにより850ターボ、T-5、2.5T、T-5R、Rなど)と順次バリエーションが拡充された。のちに最終限定モデルとして、クラシック(2.5T/2.5 20V)がセダン・エステート共に台数限定で販売され、国内販売を終了した。

一から新設計された850は「従来のボルボとの共通点は事実上ゼロ」と言える程のニューモデルであり、当時の安全第一だが鈍重なイメージが強かったボルボのイメージを180度変えるモデルとなった。また、850の戦略的なBTCC(英国ツーリングカー選手権)の参戦によって「ボルボ=スポーティー」という現在まで受け継がれる確たるイメージを定着させ、特に市販車としては限定スペシャルモデルの850T-5R、850R(いずれもターボモデル)は即完売するなど、これまでにない大ヒットとなった。

日本市場では850が1990年代後半のステーションワゴンブームの火付け役となり、スバル・レガシィ日産・ステージア等の国産ステーションワゴンに大きな影響を与えた。並行輸入を含めボルボとしては未曾有の台数が輸入された。

なお、850エステートは1994年度グッドデザイン大賞を受賞している。

1997年、それまでのボルボとしては異例にも6年という短命で850という名称はその生涯を終えた。ビッグマイナーチェンジを受けてS70/V70と改名され、2000年のフルモデルチェンジでS602代目V70にバトンタッチされた。

関連項目[編集]