ホンダ・ダックス

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ダックスDAX)は、かつて本田技研工業が製造販売していたオートバイのシリーズ車種である。

概要[編集]

「車載が可能なレジャーバイク」のコンセプトで開発され1969年8月に発売された。

スーパーカブ用の前傾80°空冷4ストロークOHC単気筒エンジンを搭載Tボーンフレームに搭載・初心者でも扱いやすい自動遠心クラッチの採用・折りたたみ式ハンドルとステップ・横にしても洩れないガソリンタンク・着脱可能な前輪・乗用車のトランクにも入るコンパクトサイズなど1967年に発売されたモンキーと同様だが、より不整地での使用を想定した点と排気量50cc(原動機付自転車)・70cc(小型自動二輪車)モデルをラインナップした点が異なる。

車体の特徴は、小柄かつ低重心で長いホイールベースであり、胴長短足の猟犬ダックスフントを連想させるところから車名をダックスとされた。

  • ただし当初はダックスホンダとされた、

発売後は、輸出モデルのCT70の設定のほか数度のモデルチェンジや派生車種の登場。さらには海外での生産も行われたが、2003年に生産が終了した。

車両解説[編集]

本項では日本国内仕様を基にして解説を行う。

1969年モデル[編集]

以下のモデルが発売された。

  • 1969年8月15日発売
ダックスホンダ ST50
ダックスホンダ ST70
  • 1969年9月1日発売
ST50エクスポート
ST70エクスポート
  • エクスポートは、全長を1.510m→1.495mに短縮、最低地上高を130mm→165mmに変更したモデル。

全車種とも3段トランスミッション+自動遠心クラッチモデルとされた。月産目標は輸出を含め15,000台。標準現金価格は50ccモデルが\66,000、70ccモデルが\66,000とされた。

1971年モデル[編集]

1971年2月10日にロータリー式4段マニュアルクラッチ装備のST50 IV/ST70 IVを追加発売。以下の設計変更が行われた。

  • タイヤ幅を3.50→4.00に拡大
  • ハンドルを折り畳み式からブレースバー付き固定タイプで強化
  • ハンドルロックを装備
  • 全長を1.565mに延長
  • 標準現金価格は50ccモデルが\72,000 70ccモデルが\75,000

1972年モデル[編集]

1972年モデル70cc輸出仕様

1972年3月1日に50cc・70ccへ新グレードSPORT-IIを追加発売。以下の設計変更が行われた[1]

  • フロントショックアブソーバーにオイルダンバー式を採用
  • クランクケースプロテクターを装着
  • ヘッドライトライト分離型スピードメーターを採用
  • 標準現金価格は50ccモデルが\79,000 70ccモデルが\82,000

1976年モデル[編集]

1976年4月1日に可動式フロントフェンダー・マッドガード・大型ライセンスプレートを装着したST50 VI・VII/ST50 VI・VIIを追加発売。

  • VI:3段+自動遠心クラッチ仕様
  • VII:4段+マニュアルクラッチ仕様
  • VI標準現金価格 50cc:\101,000/70cc:\104,000
  • VII標準現金価格 50cc:\109,000/70cc:\112,000

また既存車種にも以下の変更を実施した。

  • 前・後輪にブレーキライニングインジゲーターを設置
  • ハンドル中央部にチョークノブを移設
  • メーター証明を透過光式に変更
  • ストライプ・エンブレム・シート形状を変更

1979年モデル[編集]

1979年モデル

1979年3月1日にそれまでのシリーズ製造中止、70ccモデルを廃止して、チョッパー(アメリカン)タイプのST50 C(3段+自動遠心クラッチ仕様)/ST50 M(4段+マニュアルクラッチ仕様)にフルモデルチェンジを実施。

  • VI標準現金価格 ST50 C:\115,000/ST50 M:\120,000

本モデルは、1981年で国内での販売を終了。

1995年モデル[編集]

1995年2月14日に国内向け販売を復活。

  • 型式名A-AB26
  • 電装を12V化
  • オートカムチェーンテンショナー・メンテナンスフリーの密閉型バッテリーを採用
  • CDI点火の採用
  • 希望小売価格\198,000

1999年までに生産終了。

主要モデル諸元一覧[編集]

型式 ST50
(ST70)
ST50 IV
(ST70 IV)
ST50 M
(ST50 C)
A-AB26
モデルイヤー 1969 1971 1979 1995
全長(m) 1.510 1.565 1.610
(1.605)
1.510
全幅(m) 0.580 0.630 0.705
(0.680)
0.590
全高(m) 0.960 1.005
(0.995)
0.980
最小回転半径 0.160(m)
車両重量(kg) 64
(65)
65
(65)
73
(69)
72.3
定地走行燃費 90
(85)
80
(60)
80
エンジン型式 空冷4ストローク2バルブOHC単気筒
総排気量(cc) 49
(72)
49
内径x行程(mm) 39.0x41.4
(47.0x41.4)
39.0x41.4
圧縮比 8.8 10.0
最高出力 4.5ps/9,000rpm
(6.0ps/9,000rpm)
4.1ps/8,000rpm 2.6ps/7,000rpm
最大トルク 0.37kg-m/8,000rpm
(0.51kg-m/7,000rpm)
0.37kg-m/6,000rpm 0.29kg-m/4,500rpm
点火方式 ポイント CDI
始動方式 キック
潤滑方式 圧送式飛沫式併用
潤滑油容量 0.7L
燃料タンク容量 2.5L
クラッチ 自動遠心 手動 手動
(自動遠心)
自動遠心
変速方式 左足動式リターン
変速機 常時噛合3段 常時噛合4段 常時噛合4段
(常時噛合3段)
常時噛合3段
1次減速比 3.722 4.058
最終減速比 2.733
(2.533)
2.733 2.857
フレーム形式 T型バックボーン
サスペンション テレスコッピック(前)/スイングアーム(後)
キャスター 25.0° 27.0°
トレール 58.0mm 66.0mm
タイヤ(前後) 3.50-10-2RP 4.00-10-2RP 4.00-10-2RP 3.50-10 51J
ブレーキ(前後) 機械式リーディングトレーリング
バッテリ 6V開放型 12V密閉型
標準現金価格 \66.000
(\69.000)
\72.000
(\75.000)
\120.000
(\115.000)
\198,000

派生車種[編集]

以下の2車種が存在する。

マイティダックス(ST90)
1972年11月8日発売。スーパーカブC90用89ccエンジン搭載と14インチホイールを装着するモデル。
ノーティダックス(CY50)
1973年7月17日発売。ダイヤモンドフレームとCB50系の縦型エンジンを搭載するモデル。角型ヘッドライトや5.40サイズの極太タイヤなどの外観上の差異もある。
1977年には同車をベースにしたさらなる派生車種のR&Pが製造販売された。

海外生産モデル[編集]

70ccモデルについては、発売当初から海外向け車両の現地生産が実施されており、日本国内向けモデルの生産中止・復活後も続けられた。しかし、これらも2003年までにすべて終了している。

コピーモデル[編集]

ダックスのコピーバイク排気量125ccエンジンフロントディスクブレーキ装着 ダックスのコピーバイク排気量125ccエンジンフロントディスクブレーキ装着
ダックスのコピーバイク
排気量125ccエンジン
フロントディスクブレーキ装着

長期に渡る生産かつ人気機種であったことから、ホンダによる生産中止後は、コピーバイクとして生産を行う企業が海外に存在する。

これらの中にはオリジナルになかった排気量の拡大[2]やブレーキをディスクブレーキへ換装するなどのチューニングなどの独自施工が見受けられる。

脚注[編集]

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  1. ^ 本モデルでは白の車体色+花柄シートの「ホワイトダックス」も販売された。
  2. ^ エンジンは所謂タイカブと呼ばれる110ccクラスや125ccクラスを搭載する。

外部リンク[編集]