ヘリオス (探査機)

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ヘリオス1号
プロトタイプ
国際標識番号 1974-097A
観測対象 太陽
設計寿命 18ヵ月
打上げ機 タイタン IIIE
打上げ日時 1974年12月10日
運用終了日 1986年3月15日
物理的特長
質量 371.20kg
軌道要素
軌道 太陽周回楕円軌道
近点高度 (hp) 0.309AU
遠点高度 (ha) 0.985AU
軌道傾斜角 (i) 0度
軌道周期 (P) 190日
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ヘリオス2号
国際標識番号 1976-003A
観測対象 太陽
打上げ機 タイタン IIIE
打上げ日時 1976年1月15日
運用終了日 1981年1月8日
物理的特長
質量 371.2 kg
軌道要素
軌道 太陽周回楕円軌道
近点高度 (hp) 0.289AU
遠点高度 (ha) 0.983AU
軌道傾斜角 (i) 0.0度
軌道周期 (P) 185.6日
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ヘリオス: Helios)は西ドイツNASAによる太陽探査機シリーズ。ヘリオス1号とヘリオス2号が存在し、それぞれ1974年1976年に打ち上げられた。製造は西ドイツ、打ち上げと予定軌道への投入はNASAが行った。

すでに2機とも運用は終了しているが、現在も軌道上に存在し、人工惑星となっている。

なお、ギリシア神話太陽神ヘリオスの名は、フランス軍事衛星にも使用されている。

ヘリオス1号[編集]

ヘリオス1号(Helios I、Helios-A)は1974年12月10日タイタン IIIEによってケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。太陽周回楕円軌道に入り、近日点水星の軌道よりさらに内側にあった。

太陽表面の活動や、太陽風、太陽からの放射線を継続して観測した。設計寿命は3年だったが、当初の予定より大幅に長く11年間観測を続けることができ、太陽の長期的活動の研究に役立った。

ヘリオス2号[編集]

ヘリオス2号(Helios II、Helios-B)は1号機と同様、1976年1月15日タイタン IIIEによってケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。

ヘリオス2号は1号機よりさらに内側の軌道に入り、1号機と同様、太陽表面の活動や、太陽風、太陽からの放射線を継続して観測した。太陽フレアによるガンマ線の連続的に計測に成功し、また太陽の近くの微小隕石密度が、地球周辺の密度より15倍高いことを発見した。1号機の後に打ち上げられたが、1号機より先に運用停止している。

参考文献[編集]

タイタン IIIEの先端にヘリオス1号が搭載されている。