プリアンブル

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プリアンブル: preamble)とは、ディジタル・データをシリアル(直列)に伝送する場合に,データの始まりに付加する区切り用の特殊ビット列(同期符号)。データの終わりに付加する区切りビット列はポストアンブル(postamble)と呼ぶ。 デジタル通信の分野で、受信側に「これからデータが送られてくる」ことを知らせるためにデータ本体に先立って送信される、決まったパターンのビット列のことをプリアンブルという。通信規格などで規定された常に変わらない特定のビット列で、受信側では回線を監視中にこのパターンを受信するとデータを受け取る準備を開始する。 コンピュータネットワークにおいてデータリンクをする際、データ本体の前に送られるビット列(1、0で構成されるデータ列)。データ本体の開始部分を定義し、通信の同期をとる役割をもつ。 磁気テープなどに情報を記録する際に、各ブロックの先頭に記録される2進文字列で、順方向読取り時に同期をとるために用いる。 また、目的プログラムの最初の部分に付加される情報で、そのプログラムの実行に必要な記憶容量、入出力装置の種類と数などを記録したものをさすこともある。 他のデータ局との同期確立を目的として、データ局からフレームに先行して伝送される特定のビットパターン。 プロトコルによっては、プリアンブルがフレームの一部となることがある。磁気媒体において、各ブロックの先頭に記録する、同期を目的とする2進数字の列。 プリアンブルは PLCP (Physical Layer Convergence Protocol/Procedure: 物理レイヤー集中プロトコル/プロシージャ) フレームにおける PDU (Protocol Data Unit: プロトコル・データ・ユニット) の最初の部分を構成している。データパケットの残りの部分であるヘッダーには、変調スキーム、転送レートおよび全データフレームの転送にかかる時間を指定する情報が含まれる。

イーサネットのフレーム[編集]

フレームを受信するステーションが、送信ステーション側のクロック周波数同期をとることができるように、ステーションは送信フレームごとにプリアンブルを先頭に付加する。プリアンブルのデータ長は64ビットで、その中身は16進表記で「AA-AA-AA-AA-AA-AA-AA-AB」である。つまり2進表記で「10」が連続したストリーム(101010・・・)が62ビットにわたって送信された後に「11」が送信される。

イーサネットのフレームは「プリアンブル」から始まる。これはLANに接続しているインターフェイスにフレーム送信の開始を認識させ、同期をとるタイミングを与えるための信号である。DIXイーサネットでは、サイズが8オクテット(64bit)のフィールドで、1と0が交互に続き、最後の1ビット(64bit目)が1で終わる。

IEEE 802.3ではサイズが7オクテットの「プリアンブル」フィールドと、1オクテットの「SFD(Start Frame Delimiter)」フィールドに分けられている。「プリアンブル」は1と0が交互に続くパターンで、「SFD」は「10101011」というパターンであり、DIXと同じである。プリアンブルを受信中に、その最後が「10101011」となっていることを検出すると、その次のビットから宛先アドレス部が始まると解釈される。プリアンブルは8オクテット分あるが、リピータなどを1段ずつ通過する際に、(内部処理の遅れや、同期回路の起動の遅れなどによって)何ビットか消失することがある。そのため、全体の長さで判断せず、最後の連続する「10101011」によってプリアンブルの終了と宛先アドレス部の始まりを検出することになっている。

Ethernetフレームの冒頭に付加されている64ビットのフィールド。10BASE-TのEthernet規格で利用され、信号開始の遅延でデータが消失することを防ぐ役割を持つ。10BASE-T以外(100BASE-TXなど)では利用されないフィールドだが、10BASE-Tとの互換性のために残されている。[1]

プリアンブルのフォーマット[編集]

LANに接続しているインターフェイスにフレーム送信の開始を認識させ、同期をとるタイミングを与えるための信号。8オクテット目の最後のビットが“1”になっていることに注意。この最後のオクテットのことを、IEEE 802.3では特にSFDと呼んでいる(DIXイーサネットでは特に名前はない)。プリアンブルは、「1」と「0」の繰り返しであり、その最後が「10101011」になっていると、その次のビットから宛先アドレス部が始まると解釈される。プリアンブルは、8オクテット分あるが、リピータなどを1段ずつ通過する際に、(内部処理の遅れや、同期回路の起動の遅れなどによって)何ビットか消失することがある。そのため全体の長さで判断せず、最後の連続する「10101011」によってプリアンブルの終了と宛先アドレス部の始まりを検出することになっている。

LaTex[編集]

LaTexでは、\documentclass と \begin{document}に挟まれた部分をプリアンブルと言う.


\documentclass[]{}

プリアンブル
  

\begin{document}

本文
     

\end{document}

文書を書くときに、自分の便利なように newcommand を使って、新たにコマンドを定義している。スタイルファイルにしてまとめるとこともできるが、たいしたコマンドではないので、プリアンブルに直接書いている。 コマンドをいくつも書くと、タイプの回数が多くなり面倒である。それを、軽減するために次のようなコマンドを使っている。

偏微分

\newcommand{\pdiff}[3]{

\if 1#1 \frac{\partial #2}{\partial #3}
\else \frac{\partial^{#1} #2}{\partial #3^{#1}}\fi

}

何も工夫をしないと TeX の文書では本文とプリアンブルとが 1 つのファイルの中で記述されることになる。 このプリアンブルで余白などの設定、あるいはマクロなどが定義され、本文に適用される。多くの LaTeX の文書 を作成する場合、このプリアンブルが全く同じものを使う場合も多い。この場合、プリアンブルを本文とは独立 したファイルに収め、それぞれの文書から読み込んだ方が都合が良い。

米国特許クレーム[編集]

米国特許及び米国特許出願におけるクレーム(以下,米国クレームという)は,多くの場合、ジェプソン形式で記述され、その場合、クレームは、プリアンブル(preamble)、トランジッションフレーズ(transition phrase)、ボディ(body)からなる。 審査段階では,プリアンブルは,引用例との対比の際に無視されることがある。また、侵害訴訟等においては、クレーム範囲の解釈は、法律問題として判断されるが、その際、プリアンブルをクレーム範囲の限定に使用するか否かが原告と被告との間でしばしば争われている。 米国特許法と日本特許法との大きな相違点として、米国特許クレームのプリアンブル(前提部)は、一般的に発明を限定するものとして取り扱われない点が挙げられます。クレームのプリアンブルに関する問題は、ある装置が別の装置とともに用いらる場合に多く発生します。例えば、発明者が、作動時に騒音の少ないノートパソコン用の改良ファンを開発したとします。通常、クレームのプリアンブルでは用途、例えば「A fan for a notebook computer, the fan comprising」と記載し、発明の要件をこれに続くクレーム本体に記載します。 米国での特許実務においては、「ノート型(notebook)」がプリアンブルに記載されている場合、一般的には発明を限定する要件とは考えられません。この場合、ノートパソコンではなく、デスクトップパソコン用のファンのみを製造していることを理由に特許侵害を否認することはできないでしょう。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ ASCII.jpデジタル用語辞典