ブリュノ・デュモン

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ブリュノ・デュモン
Bruno Dumont
Bruno Dumont
ロンドン映画祭にて(2010年
生年月日 1958年3月14日(56歳)
出生地 バイユール
国籍 フランスの旗 フランス

ブリュノ・デュモン(Bruno Dumont, 1958年3月14日 - )は、フランス・バイユール出身の映画監督

略歴[編集]

1993年の『Paris(パリ)』、1994年の『Marie et Freddy(マリーとフレディ)』という二本の短編映画の製作を経て、1997年に『ジーザスの日々』で長編映画監督としてデビュー。自身の故郷バイユールを舞台に、無軌道に生きる青年の破滅へと向かう姿を描いた本作は第50回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール特別賞を受賞。また、同年のジャン・ヴィゴ賞も受賞した。

1999年の『ユマニテ』は第52回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞[1]。また、 主演した演技経験のない素人、エマニュエル・ショッテとセヴリーヌ・カネルにもそれぞれ男優賞女優賞をもたらし、主要部門で三冠という快挙を達成した[1]。カネルはその後、本作をきっかけにいくつかの映画に出演している。

2003年の『欲望の旅』は第60回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門に出品されたが受賞は逃した。本作では初めて職業俳優が起用された。

2006年の『フランドル』は第59回カンヌ国際映画祭で二度目となるグランプリを受賞[2]

2009年の『ハデウェイヒ』は第34回トロント国際映画祭のスペシャル・プレゼンテーション部門に出品され、国際映画批評家連盟賞を受賞した。

2011年の『アウトサイド・サタン』は第64回カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品された[3][4]。また、本作は第1回サンジェルマン賞の最優秀フランス映画賞を受賞した[5]

2012年には俳優として、ジョアナ・プライス監督の『Sibérie(シベリア)』などの作品に出演した。

2013年ジュリエット・ビノシュを起用し、初めて実在の人物を描いた『Camille Claudel 1915(カミーユ・クローデル 1915)』は第63回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品された[6]。また、ブリュッセル映画祭では審査員特別賞を受賞した[7]

2014年、初のテレビ・シリーズの製作となった『P'tit Quinquin』が第67回カンヌ国際映画祭の監督週間部門で特別上映された[8][9]

人物と作風[編集]

ギリシャ西ドイツ哲学を背景に持つ[10]。彼の作品はアート・フィルムとして扱われるが、デュモンは自身の映画をとりわけ、視覚芸術であるとしている。人物のクローズ・アップ、極端な感情が含まれるストーリー・ラインを用いる。また、多くの作品で演技経験のない素人を俳優として起用し、彼らのごく自然な表情を生かし、人間の持つ醜さや汚さ、それを包括する寛容さを描き、とりわけ、人間性を主題とした作品が多い。また、人間の性、特に性行為を生々しくではなく、ごく自然に、人間の生活、あるいは行動の一部として描くことも特徴である。

お気に入りの映画監督にスタンリー・キューブリックイングマール・ベルイマンピエル・パオロ・パゾリーニロベルト・ロッセリーニアッバス・キアロスタミの名を挙げている。自身はロベール・ブレッソンの後継者と言われている。

彼の作品はクレール・ドニ、マリア・ドゥ・ヴァン、ギャスパー・ノエフランソワ・オゾンなどの現代フランス映画に含まれるとされ、ティム・パーマーは彼らの作品の人物の身体的、あるいは心理的状態、独特な物語の批評に焦点を当てている[11]。また、ジェームズ・クウァントは彼らを「ニュー・フレンチ・エクストレミティー(新しいフランスの最先端)」と呼んでいる[12]

監督作品[編集]

参考文献[編集]

  1. ^ a b Festival de Cannes: Humanité”. festival-cannes.com. 2009年10月6日閲覧。(1999)
  2. ^ Festival de Cannes: Flanders”. festival-cannes.com. 2009年12月13日閲覧。
  3. ^ Festival de Cannes: Official Selection”. Cannes. 2011年4月16日閲覧。
  4. ^ “Cannes film festival 2011: The full lineup”. guardian.co.uk (London). (2011年4月14日). http://www.guardian.co.uk/film/2011/apr/14/cannes-film-festival-2011-full-lineup 2011年4月16日閲覧。 
  5. ^ Le premier Prix Saint-Germain à Hors Satan et Winter's Bone”. 2014年2月10日閲覧。
  6. ^ Berlinale Competition 2013: Another Nine Films Confirmed”. berlinale. 2013年1月11日閲覧。
  7. ^ Brussels European Film Festival 2013, Bruno Demont's Camille Claudel 1915 won Special Prize of Jury”. 2013年6月27日閲覧。
  8. ^ 46ème Quinzaine des réalisateurs sur Quinzaine des réalisateurs. Consulté le 23 avril 2014
  9. ^ Bruno Dumont réalise une mini-série de fiction pour ARTE sur pro.arte.tv, 10 juillet 2013. Consulté le 23 avril 2014
  10. ^ http://www.mastersofcinema.org/reviews/dumont.htm
  11. ^ Palmer, Tim (2011). Brutal Intimacy: Analyzing Contemporary French Cinema, Wesleyan University Press, Middleton CT. ISBN 0-8195-6827-9.
  12. ^ Quandt, James, "Flesh & Blood: Sex and violence in recent French cinema", ArtForum, February 2004 [1] Access date: 10 July 2008.

外部リンク[編集]