ブラック・ダリア事件

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ブラック・ダリア事件
Black Dahlia Murder
Black Dahlia Mugshot.jpg
「ブラック・ダリア」ことエリザベス・ショートの写真 (1943年に未成年の飲酒で検挙された時のもの)
場所 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州
ロサンゼルス郡 ロサンゼルス
日付 1947年1月15日
概要 女優志願の女性が惨殺された
死亡者 エリザベス・ショート
犯人 不明
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ブラック・ダリア事件(-じけん、Black Dahlia Murder)とは、1947年1月15日アメリカで発生した殺人事件

ジェイムズ・エルロイ1987年に発表した小説『ブラック・ダリア』、同作を映画化した『ブラック・ダリア』のモチーフとなった。

概要[編集]

1947年1月15日、黒い服を好んだことから「ブラック・ダリア」の通称(アラン・ラッド主演の映画『The Blue Dahlia』のもじりである)で知られていた女優志願の女性、エリザベス・ショートの死体がロサンゼルスで発見された。

死体は激しく損壊しており、胴の部分で2つに切断されていたが、洗い清められており、犯人につながる証拠は発見されなかった。また、事件発覚後に新聞社にブラック・ダリアの所持品が送りつけられてきたが、指紋は検出されなかった。

事件は非常に注目を集め、約1ヶ月にわたって『ロサンゼルス・エグザミナー』のトップ記事を飾り、500人に及ぶ自称犯人やその関係者が出頭するほどだったが決め手に欠けたために迷宮入りし、現在も未解決である。

経緯[編集]

日時 出来事 備考
1月15日早朝 新聞配達の男性が空き地に止まるフォードを目撃。
1月15日10時半 散歩中の女性が死体を発見、警察に「女性が倒れている」とのみ通報。 警察は酩酊者と判断して、パトロール中の警察官に連絡。無線を傍受していた新聞記者が先回りして現場に到着し、現場の写真を撮影した。
1月15日10時半過ぎ 散歩中の少年が死体を発見。相前後して警察官が到着し、本部に死体発見の報告を入れる。 死体発見の報を受けた新聞記者や野次馬が現場に集まり、現場の保存が適切に行われていなかったことから、犯人のものと見られる足跡やタイヤ跡が失われた。
1月15日午後 死体が検死局に送られ、ヘラルド・エクスプレスおよびロサンゼルス・エグザミナーに第一報が掲載。 被害者は15-16歳の女性とされる。
1月16日 ロサンゼルス・エグザミナー社の協力によって、被害者の指紋をFBIに電送。身元判明。
1月18日 ロサンゼルス・エグザミナー社の記者がブラック・ダリアのトランクを発見、警察が中を開けてボーイフレンドの写真や手紙が多数見つかる。 独占記事と引き換えに警察に引き渡したことから、警察に先んじてトランクを開けていたのではないかとの疑惑が持たれた。またボーイフレンドの一人が拘束されたものの、無関係と判明。
1月23日 ロサンゼルス・エグザミナー社の記者が、犯人と思われる人物からブラック・ダリアの所持品を送るとの電話を受ける。 25日に郵便局でロサンゼルス・エグザミナー社宛の小包を発見、ブラック・ダリアの所持品が入っていた。
1月24日 ゴミ集積所からブラック・ダリアの靴を発見。
1月26日 ロサンゼルス・エグザミナー社に29日に自首するという葉書が届く。 29日には警察とロサンゼルス・エグザミナー社に刑期が10年なら自首するという葉書が届く。結局、翌30日に警察へ自首を取りやめるという葉書が届く。
1月30日 33歳の男性がブラック・ダリア殺害を自供。 その後の取り調べで無関係と判明。
1月31日 ヘラルド・エクスプレス社に『犯人の写真』が送られる。ヘラルド・エクスプレス紙に写真を掲載。 翌日、『写真』の人物が名乗りを挙げる。近所に住む少年で、数ヶ月前に強盗に盗まれた写真の一部を使用されたものと判明。
2月1日 ヘラルド・エクスプレス社に再度『犯人の写真』が送られる。
2月6日 陸軍の伍長がブラック・ダリア殺害を自供したと新聞各紙が報道 10日に、犯人をおびき出すための嘘だったことが判明。
2月16日 別のバラバラ殺人事件の犯人がブラック・ダリア殺害を自供。 後に嘘と判明。

関連作品[編集]

  • 切断—ブラック・ダリア殺人事件の真実(ISBN 4-88135-275-X) - 事件をもとにしたノンフィクション。
  • ブラック・ダリアの真実(ISBN 4-15-050314-1) - (自称)犯人の息子による、父親を告発する内容のノンフィクション。
  • Daddy Was the Black Dahlia Killer(ISBN 0-671-88084-5) - (自称)犯人の娘による、父親を告発する内容のノンフィクション。
  • Acid Black Cherryのアルバム「Q.E.D.」-封入されているブックレットにこの事件を題材にした「ブラック・マリア事件」という物語が綴られている。
  • L.A.ノワール - 2011年5月に発売された推理ゲーム。殺人課の捜査で、ブラック・ダリア殺人事件を参考にした事件が登場する。
  • 犯罪捜査官 アナ・トラヴィス - 2009年~2010年にイギリスで放映された刑事ドラマ。ブラック・ダリア殺人事件を模倣した犯罪者が登場した。日本ではWOWOWで放映された。

影響[編集]

関連項目[編集]