ブタクサ

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ブタクサ
福島県会津地方、ブタクサ
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク類 Asterids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
: ブタクサ属 Ambrosia
: ブタクサ A. artemisiifolia
学名
Ambrosia artemisiifolia
L.
和名
ブタクサ(豚草)
英名
Ragweed
ブタクサの葉

ブタクサ(豚草、学名Ambrosia artemisiifolia)は、キク科ブタクサ属の一年草[1]。和名は英語の俗名"hogweed"(豚の草)の直訳に由来する。

分布[編集]

北アメリカ原産[1][2]

南アメリカヨーロッパアジアオーストラリアの広い範囲に外来種として移入分布している[3]。日本では、明治初期に渡来した帰化植物として全国の道端や河原などに分布する。

特徴[編集]

雌雄同株風媒花。高さは30-120cm[1]。開花時期は7-9月頃[1]。雄花は、約2-3mmの黄色い小花が複数集まった房が細長く連なり、その下に雌花が数個咲く。葉は細く切れ込む。

同属のオオブタクサ (A. trifida) は草丈がブタクサより高く、300cmにも達する[1]。また、葉は掌状で3-5裂の切れ込みがあり、葉の形がクワに似ていることから、クワモドキとも呼ばれる[1]

花粉症の原因として知られる。日本国内ではスギヒノキの花粉症が問題視される以前、1960年代後半からアレルゲンとして注目されてきた[4]。秋の花粉症では代表的なアレルゲンであり、アメリカでは全人口の5-15%がブタクサ花粉症との統計がある。

外来生物法によって要注意外来生物に指定されている。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f 浅井元朗『身近な雑草の芽生えハンドブック』文一総合出版、2012年、21頁。 
  2. ^ 多紀保彦(監修) 財団法人自然環境研究センター(編著)『決定版 日本の外来生物』平凡社、2008年4月21日。ISBN 978-4-582-54241-7 
  3. ^ ブタクサ 国立環境研究所 侵入生物DB
  4. ^ 猛威 黄色い悪草 終戦時に進駐し大繁殖 花粉で鼻炎の心配も『朝日新聞』昭和44年(1969年)11月9日朝刊、12版、15面

関連項目[編集]